藤原進之介です。このページでは関西学院大学2011年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
関西学院大学2011年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。
〔1〕(1) 対数関数のグラフの平行移動
y = log₂(x/2 + 3) のグラフが y = log₂x をどう平行移動したものかを調べます。
アイ 平行移動の量
真数を「x + 6 の定数倍」の形に直すのがポイントです。
x/2 + 3 = (1/2)(x + 6) なので
y = log₂{(1/2)(x + 6)} = log₂(x + 6) + log₂(1/2) = log₂(x + 6) − 1
log₂(x + 6) は x 方向に −6、そこからさらに y 方向に −1 の移動です。
対数の中の係数は縦方向の平行移動に化けます(log(kx) = log x + log k)。指数関数の場合と混同しやすいところなので、必ず log の性質に戻して確認してください。
ウ 2つのグラフの共有点の x 座標
真数条件は x/2 + 3 > 0 かつ x > 0、すなわち x > 0。
log₂(x + 6) − 1 = log₂x ⇔ log₂{(x + 6)/x} = 1 ⇔ (x + 6)/x = 2 ⇔ x + 6 = 2x
〔1〕(2) 対称式で c + 1/c から高次の値を出す
a = √7 + √3、b = √7 − √3、c = a/b とします。
まず基本量を押さえます。ab = (√7)² − (√3)² = 4、a + b = 2√7、a − b = 2√3、a² + b² = (10 + 2√21) + (10 − 2√21) = 20。
エ c + 1/c
c + 1/c = a/b + b/a = (a² + b²)/(ab) = 20/4
オ c − 1/c
c − 1/c = (a² − b²)/(ab) = (a + b)(a − b)/(ab) = (2√7)(2√3)/4 = 4√21/4
カ c² + 1/c²
(c + 1/c)² = c² + 2 + 1/c² なので
c² + 1/c² = 5² − 2
キ c³ + 1/c³
(c + 1/c)³ = c³ + 3c + 3/c + 1/c³ = c³ + 1/c³ + 3(c + 1/c) なので
c³ + 1/c³ = 5³ − 3 × 5
c を有理化して実際の値((5 + √21)/2)を求める必要はありません。c + 1/c の値さえ分かれば、2乗・3乗はすべて公式で降ろせます。検算:c² + 1/c² = 23 と c − 1/c = √21 は (c−1/c)² = c² + 1/c² − 2 = 21 で整合します。
〔1〕(3) 同じものを含む順列
A が2個、B が3個、C が4個、計9個の文字をすべて使って並べます。
ク 順列の総数
9!/(2!·3!·4!) = 362880/(2 × 6 × 24) = 362880/288
ケ B 3個が連続する順列
BBB を1つのかたまりとみなすと、並べる対象は A, A, [BBB], C, C, C, C の7個。
7!/(2!·1!·4!) = 5040/(2 × 1 × 24) = 5040/48
コ A 2個が隣り合わない順列
先に A 以外の B 3個・C 4個(計7個)を並べ、そのあとすき間に A を入れるという手順で数えます。
B, C の並べ方:7!/(3!·4!) = 5040/144 = 35 通り
7個の文字の両端と間のすき間は 7 + 1 = 8 か所。ここから異なる2か所を選んで A を入れれば、A どうしは必ず離れます。
₈C₂ = 28 通り
「隣り合わない」はすき間法(他を並べてから間に入れる)が定石です。余事象(全体 − 隣り合う場合)でも解けますが、A が3個以上になると余事象は複雑になるので、すき間法に慣れておくほうが応用が利きます。
この年の学習ポイント
(2) は「値そのものを求めない」練習です。c = (√7+√3)/(√7−√3) を有理化して代入する道もありますが、計算量が跳ね上がります。c + 1/c という1つの量に情報を集約するという発想が、対称式の問題全般に効きます。
(3) は「連続する(かたまりにする)」と「隣り合わない(すき間に入れる)」という2つの正反対の手法を並べて問う設計です。どちらの手法をいつ使うかを、この問題で対比して覚えてください。
関西学院大学2011年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
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関西学院大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち2年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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