藤原進之介です。このページでは関西学院大学2016年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
関西学院大学2016年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している解答PDFと照合済みです。
〔1〕(1) 対称式で三角関数の高次式を処理する
0° < θ < 90° で tanθ + 1/tanθ = a とします。
ア sinθcosθ
tanθ + 1/tanθ = sinθ/cosθ + cosθ/sinθ = (sin²θ + cos²θ)/(sinθcosθ) = 1/(sinθcosθ)
これが a に等しいので
この変形で「積 sinθcosθ が分かった」ことになります。以下はすべて、和 sinθ+cosθ と積 sinθcosθ の2つだけで処理できます。
イ cosθ + sinθ
(cosθ + sinθ)² = 1 + 2sinθcosθ = 1 + 2/a。0° < θ < 90° では cosθ + sinθ > 0 なので
ウ cos³θ + sin³θ
3乗の和の公式 A³ + B³ = (A + B)(A² − AB + B²) を使います。A² + B² = 1 なので
cos³θ + sin³θ = (cosθ + sinθ)(1 − sinθcosθ)
エ cos⁴θ + sin⁴θ
(cos²θ + sin²θ)² = cos⁴θ + 2cos²θsin²θ + sin⁴θ = 1 なので
cos⁴θ + sin⁴θ = 1 − 2(sinθcosθ)²
オ 1/cos⁴θ + 1/sin⁴θ
通分すると分子が sin⁴θ + cos⁴θ、分母が (cosθsinθ)⁴ になります。
= (1 − 2/a²) ÷ (1/a)⁴ = (1 − 2/a²)·a⁴
4つとも「和と積で表す」という同じ操作の繰り返しです。次数が上がっても、基本対称式に還元すれば必ず処理できるという感覚をつかんでください。
〔1〕(2) さいころで動く点の確率
さいころを振って点Pを動かします。目が 1 なら x 軸正方向、4 なら y 軸正方向、2 か 3 なら x 軸負方向、5 か 6 なら y 軸負方向に1だけ進みます。出発点は原点です。
カ 2回振ったあと原点にある確率
ある方向に進んだあと、その逆方向に進めば戻ります。
x 軸方向の往復:(+x, −x) と (−x, +x) → 1×2 + 2×1 = 4 通り
y 軸方向の往復:(+y, −y) と (−y, +y) → 1×2 + 2×1 = 4 通り
合計 8 通り。
キ 2回振ったあと x 座標が負である確率
x 座標が負になるのは、−x 方向(目 2, 3)に進み、+x 方向(目 1)で打ち消されない場合です。
[1] 2回とも 2, 3 の目:2 × 2 = 4 通り(x 座標は −2)
[2] 2, 3 の目が1回、残りが 4, 5, 6 の目:2, 3 の選び方が2通り、4, 5, 6 の選び方が3通り、どちらの回に出るかが2通りなので 2 × 3 × 2 = 12 通り(x 座標は −1)
もう一方が目 1(+x方向)だと x 座標が 0 に戻ってしまうため、[2] では 4, 5, 6 に限られます。合計 4 + 12 = 16 通り。
ク 4回振ったあと原点にある確率
4回で原点に戻るのは次の2通りの型に限られます。
[1] 1つの軸上だけを動く:その軸の正方向と負方向に2回ずつ。並べ方は 4!/(2!2!) = 6 通り、目の選び方は(正方向1通り)²×(負方向2通り)² = 4。軸が x, y の2通りなので
2 × 6 × 4 = 48 通り
[2] 4方向すべてに1回ずつ:並べ方 4! = 24 通り、目の選び方は 1 × 2 × 1 × 2 = 4 通りなので
24 × 4 = 96 通り
ケ 4回振ったあと (2, −2) にある確率
x 方向に +2、y 方向に −2 なので、+x に2回、−y に2回進むしかありません。
並べ方 4!/(2!2!) = 6 通り、目の選び方 1² × 2² = 4 通りで 24 通り。
コ 5回振って、x 軸上だけを通過し (−1, 0) に来る確率
x 軸から出ないので、5回すべてが x 方向。差が −1 になるには +x が2回、−x が3回です。
並べ方 5!/(2!3!) = 10 通り、目の選び方 1² × 2³ = 8 通りで 80 通り。
この種の問題は「並べ方(同じものを含む順列)× 目の選び方」の掛け算で数えます。目 2, 3 がどちらも同じ移動を表すため、1方向あたり2通りという重みがつく点を忘れないでください。
この年の学習ポイント
(1) は対称式の一貫した処理、(2) は場合の数の丁寧な分類が問われました。(2) のクでは「1軸だけを往復する型」と「4方向すべてに1回ずつの型」に分けることが本質で、この2つ以外に4回で原点に戻る道はありません。網羅性を先に確認してから数えるという順序が大切です。
関西学院大学2016年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
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関西学院大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち2年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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