大学受験

奈良女子大学 2019年度 過去問・解答

数強塾のプロ講師陣

問題

解答

※ 問題文は奈良女子大学が公表した2019年度(平成31年度)前期日程の入学者選抜学力試験問題を、解説のために引用したものです。解答・解説はオンライン数学専門塾「数強塾」が独自に作成したもので、大学が公表した公式解答ではありません。

2019年度 奈良女子大学 前期日程 数学の全体像
  • 理学部志願者は の3問=円の極線(証明3つ+計算1つ)、=さいころの積と確率・極限、=2曲線の共通接線と面積。
  • 生活環境学部志願者は の3問=正四面体の角、=余りで分類した積の総和、=対数の不等式と最大最小。
  • 共通する特徴は「小問の誘導が素直で、前の小問の結果を必ず次で使う」こと。とくに は (1)→(2)→(3)→(4) が一直線につながっており、(1) を丁寧に書けたかどうかで差がつきます。全6問18小問を解説します。

(理学部) 円の極線と正三角形

分野:図形と方程式(円の接線・極線) 難易度:標準 目標時間:25分

【問題】

座標平面上に原点 を中心とする半径 の円 をとり、その外部に点 をとる。点 から円 に2本の接線を引き、その2つの接点をそれぞれ とする。2点 を通る直線を とする。直線 上の点 を円 の外部にとる。上と同様に、点 から円 に2本の接線を引き、その2つの接点を通る直線を とする。以下の問いに答えよ。

(1)  を示せ。

(2) 直線 の方程式は であることを示せ。

(3) 直線 は点 を通ることを示せ。

(4) 三角形 が正三角形となるとき、線分 の長さを求めよ。

【解答】

(1) 接点における接線 を通ることから従う。

(2) 2接点がともに直線 上にあり、2点を通る直線は1本しかない。

(3)  とすると より なので をみたす。

(4) 

(1) 接線の公式を「点を通る」条件に読み替える

【問題(再掲)】

、外部の点 から引いた2本の接線の接点を とする。 および を示せ。

【型】円上の点における接線

【なぜこうするか】 から引いた接線」を求めようとして傾きを文字でおくと、計算が一気に重くなります。接点を主役にするのが正解。接点を とすればその接線の式は公式で書けて、あとは「その直線が を通る」と言うだけです。示すべき式はこの一言そのものです。

の方程式は である。円周上の点 における接線の方程式は

である。この接線は点 を通るから、 を代入して

もう一方の接点 についてもまったく同様に が成り立つ。∎

【定石】 上の点 での接線は 接線を求めるより接点を文字でおくほうが速いのが円の鉄則。

(2) 「2点を通る直線は1本」で決着させる

【問題(再掲)】

2接点 を通る直線を とするとき、 の方程式が であることを示せ。

【型】極線(きょくせん)型。「2点を通る直線の一意性」で示す

【なぜこうするか】 を求めようとして2点から傾きを計算する必要はありません。(1) が言っているのは「2つの接点はどちらも直線 の上にある」ということ。2点を通る直線はただ1本なので、それが です。「示せ」に対しては、この論理を書くだけで完答になります。

は円 の外部にあるので 、とくに である。よって は1本の直線を表す。

(1) より

であるから、2つの接点 はいずれも直線 上にある。

が円の外部にあることから接点は相異なる2点であり、異なる2点を通る直線はただ1本である。したがって、その2点を通る直線 の方程式は

である。∎

【定石】「この直線の式は◯◯である」を示すときは、与えられた点がその式をみたすことを確認し、直線の一意性で締める。式を導出する必要はない。

(3) 極線の相互性( の極線上 の極線上)

【問題(再掲)】

直線 上に円 の外部の点 をとり、 からの2接線の接点を通る直線を とする。 が点 を通ることを示せ。

【型】対称な式 を両方向から読む型

【なぜこうするか】(2) は「点 の極線は 」という一般則です。だから の極線は 。ここで という式は について完全に対称で、「 の極線上にある」とも「 の極線上にある」とも読めます。この一行が答えです。

とおく。 は直線 上にあるから

また は円 の外部にあるので、(1)(2) とまったく同じ議論が に対して使えて、直線 の方程式は

である。②に を代入すると となり、①よりこれは に等しい。すなわち点 は②をみたす。

したがって直線 は点 を通る。∎

【定石】 のように2組の文字について対称な式が出たら、「どちらを点、どちらを直線とみるか」を入れ替えて読む。これが極線の相互性で、入試では頻出の仕掛け。

(4) 正三角形の条件は「内積 」に直結する

【問題(再掲)】

三角形 が正三角形となるとき、線分 の長さを求めよ。

【型】内積を2通りに表して等式を作る型

【なぜこうするか】(3) までで得た は、そのまま内積 です。一方、正三角形なら で挟む角は 。内積を長さと角度で書き直すだけで長さが出ます。

であり、①より

三角形 が正三角形だから であり、 とおくと

2式を比べて

すなわち

【検算】 なので は確かに円 の外部にあり、条件と矛盾しません。具体例で確かめます。 とすると 、すなわち 。この直線上で となる点は より 。このとき なので となり、確かに正三角形です。

【定石】正三角形・二等辺三角形の条件は、長さの等式より内積の式に変換したほうが計算が軽い。「内積を成分で1回、長さと角度でもう1回」書くのが基本動作。

(理学部) さいころの目の積と確率の極限

分野:確率・数列の極限 難易度:標準〜やや難 目標時間:30分

【問題】

以上の整数とする。1つのさいころを 回投げ、出た目を1回目から順に とする。それらの積 がちょうど になる確率を 以下になる確率を とする。以下の問いに答えよ。

(1)  を求めよ。

(2)  を求めよ。

(3)  を求めよ。

【解答】

(1) 

(2) 

(3) 

(1)  は書き出して数える

【問題(再掲)】

さいころを2回投げ、出た目の積がちょうど になる確率 と、 以下になる確率 を求めよ。

【型】小さい は全列挙、そこから一般形を見抜く型

【なぜこうするか】(1) は答えを出すためだけの小問ではなく、(2) の一般形を見つけるための実験です。「積が小さい」ということは「ほとんどの目が 」ということ——この構造に (1) で気づけるかどうかが勝負です。

全事象は 通りで、どれも同様に確からしい。

積がちょうど 目の組は の2種類。順番を考えると

通り

積が 以下:目の組は の8種類。うち同じ目の組 は1通りずつ、異なる目の6組は 通りずつだから

通りだから

【定石】確率の一般項を問う問題では、まず小さい で書き出して「何が起きているか」を言語化する。ここでは「積が小さい=ほとんどが 」。

(2) 「 以外の目は2個まで」を先に確定させる

【問題(再掲)】

さいころを 回投げたとき、目の積がちょうど になる確率 と、 以下になる確率 を求めよ。

【型】「制約から自由度を潰す」数え上げ型

【なぜこうするか】 回のうち 以上の目が3回以上出ると、積は になってしまいます。つまり 以上の目は多くても2個。この一言で 個の目のうち「効いている」のは高々2個に減り、あとは (1) で書き出したパターンに位置の選び方を掛けるだけになります。

準備: 以上の目が3回以上出たとすると、積は 以上となり を超える。よって積が 以下であるためには、 回のうち少なくとも 回は が出る必要がある。

積がちょうど のとき()。 以外の目の並びは「 が1回」または「 が1回ずつ」の2通り。

  • が1回、残りすべて の位置の選び方で 通り
  • が1回ずつ、残りすべて :位置の選び方は 通り

積が 以下のとき()。積の値ごとに数える。

  • :すべて 通り
  • が1回。 通り
  • が1回。 通り
  • が1回( 通り)または が2回( 通り)
  • が1回。 通り
  • :上で数えた 通り

合計すると

【検算】 を代入すると となり、(1) の結果と一致します。

【よくあるミス】 のときに「 が2回」を落とす答案が非常に多い。目の積は素因数分解で場合分けすると漏れが防げる()。

【定石】「積が小さい」条件は最小の非自明因子 を何個掛けられるかで上限を作る。自由度を潰してから数える。

(3)  どうしの比なので係数だけ見る

【問題(再掲)】

を求めよ。

【型】分数式の極限は「最高次で割る」型

【なぜこうするか】 は分子分母で共通なので約分で消えます。残るのは の2次式どうしの比なので、最高次の係数の比が答えです。

分子・分母を で割ると

【意味】 が大きいとき、「積が 以下」の中で「積がちょうど 」が占める割合は に近づきます。積 のパターン数 が2次、他の積のパターン数は高々 (=積 )なので、この2つの比 が最終的に効いている、と読めます。

【定石】指数を含む式の比はまず共通因子を約分。残った多項式の比は最高次の係数比。

(理学部) 2つの対数曲線の共通接線と面積

分野:微分積分(共通接線・面積) 難易度:標準〜やや難 目標時間:30分

【問題】

座標平面上の2つの曲線 を考える。ただし、対数は自然対数とする。以下の問いに答えよ。

(1) 曲線 の共有点の座標を求めよ。

(2) 曲線 の両方に接する直線の方程式を求めよ。

(3) (2) で求めた直線と、曲線 および で囲まれた部分の面積を求めよ。

【解答】

(1) 

(2) 

(3) 

(1) 対数を1本にまとめて真数を比べる

【問題(再掲)】

の共有点の座標を求めよ。

【型】対数方程式は「両辺を1つの にまとめる」型

【なぜこうするか】 は1対1(単調増加)なので、両辺を の形1つずつにできれば真数どうしの等式に落とせます。係数 は真数の指数に押し込むのが定石です。

真数条件より 。共有点では

両辺を2倍すると 、すなわち 。対数は1対1だから

より 。このとき 。よって共有点は

【定石】 を含む等式は)」に持ち込む。係数は指数へ、和差は積商へ。

(2) 接点を別々の文字でおき、傾きと切片を一致させる

【問題(再掲)】

の両方に接する直線の方程式を求めよ。

【型】共通接線は「接点を2つおいて、傾きと 切片の2式を連立」型

【なぜこうするか】共通接線でも接点は2つある(同じ点で接するとは限らない)ので、必ず別の文字 でおきます。あとは2本の接線の式が同じ直線になる条件=「傾きが等しい」かつ「 切片が等しい」の2式。未知数2つ・式2つでぴったり決まります。

として、 上の点 上の点 における接線を考える。

より、それぞれの接線は

これらが同一の直線であるためには

①より 。これを②に代入すると

とおくと すなわち 。よって

このとき傾きは 切片は 。したがって求める直線は

【検算】接点は 側が 側が 。どちらも 上にあります()。

【定石】共通接線は接点を必ず別文字で置く。「傾き一致」「切片一致」の2式で連立。同一視して1文字にすると解を失う。

(3) どちらの曲線が上かは差の符号で判定する

【問題(再掲)】

直線 と曲線 で囲まれた部分の面積を求めよ。

【型】「上の関数 下の関数」を、交点で区切って足す型

【なぜこうするか】境界が3本あるので、まずどこからどこまでどの曲線が下側かを決めます。差 の符号を見れば、 を境に上下が入れ替わると分かります。接点 が両端、 が継ぎ目です。

上下関係の確認。

よって では が上、 では が上。また接点は 側が 側が である。

したがって囲まれた部分は、上側が直線 、下側が では では となる。求める面積を とすると

第1項。 だから

では では より 。よって第1項は

第2項。 だから

合計。 が打ち消し合い、 となるので

【独立検算】数値積分で確かめます。被積分関数を 刻みでシンプソン法により評価すると 。一方 で一致します(曲線と接線の間なので、面積はきわめて小さい)。

【定石】2曲線+接線で囲む面積は接点と交点で区間を切る。上下の判定は必ず差をとって符号を調べる(グラフの見た目で決めない)。

(生活環境学部) 正四面体の中の2つの角

分野:空間図形・三角比(余弦定理・正弦定理) 難易度:標準 目標時間:25分

【問題】

をみたす実数とする。1辺の長さが の正四面体 において、辺 の中点を とし、辺 に内分する点を とする。 とする。以下の問いに答えよ。

(1)  の値を求めよ。

(2) 線分 、線分 の長さをそれぞれ を用いて表せ。

(3)  の値を を用いて表せ。

【解答】

(1) 

(2) 

(3) 

(1)  を取り出して余弦定理

【問題(再掲)】

1辺 の正四面体 は辺 の中点。 とするとき を求めよ。

【型】空間図形は「必要な三角形を1枚だけ平面に取り出す」型

【なぜこうするか】空間のまま考える必要はありません。三角形 の中の角なので、この三角形の3辺の長ささえ分かれば余弦定理で終わります。 はどちらも正三角形の中線なので同じ長さです。

はどちらも1辺 の正三角形で、 の中点だから 。三平方の定理より

で余弦定理を用いると、 だから

より なので

【定石】正四面体の問題は「向かい合う辺の中点を結ぶ」「中線を引く」で必ず平面の三角形に落ちる。1辺 の正三角形の中線は

(2) どちらも「2辺と挟む角」で余弦定理

【問題(再掲)】

に内分する点を とするとき、 の長さを で表せ。

【型】内分点までの距離は「余弦定理(2辺+挟む角)」型

【なぜこうするか】 なので と長さが直接決まります。あとは なら (挟む角 )、 なら (挟む角 、これは (1) で求めた)を使うだけ。(1) の をここで使うのが誘導の意図です。

について。 は正三角形だから なので で余弦定理より

について。、挟む角は は辺 上にあるため)。(1) の を使うと

【検算】)とすると となり正しい。)では で、これも正しい。

【定石】内分点が絡む長さは「内分点を含む三角形で余弦定理」。挟む角が前の小問で求まっているなら、それを使えという合図。

(3) 正弦定理で を結ぶ

【問題(再掲)】

とするとき、 を用いて表せ。

【型】同一三角形内の2角は「正弦定理」で結ぶ型

【なぜこうするか】(頂点 の角)と (頂点 の角)は同じ三角形 の中にあるので、正弦定理「辺と向かい合う角の の比は一定」で直結します。余弦定理で を出してから に直すより圧倒的に速い。

において、角 (頂点 )の対辺は 、角 (頂点 )の対辺は である。正弦定理より

(1)(2) の結果 を代入する。ここで

だから

【検算】 とすると 。このとき なので であり、 の二等辺三角形。余弦定理から なので となり一致します。

【定石】同じ三角形の2つの角を結ぶなら正弦定理、3辺と1角を結ぶなら余弦定理。求めたいのが なら迷わず正弦定理。

(生活環境学部) 余りが異なる2数の積の総和

分野:数列(和の計算)・整数 難易度:やや難 目標時間:30分

【問題】

を正の整数とする。以下の問いに答えよ。

(1)  から、 で割ったときの余りが異なる2個の数を取り出して作った積をすべて足し合わせた値を とする。たとえば

である。以下の (i)(ii) に答えよ。

 (i)  を求めよ。

 (ii)  を求めよ。

(2)  から、 で割ったときの余りが異なる2個の数を取り出して作った積をすべて足し合わせた値を とする。 を求めよ。

【解答】

(1)(i) 

(1)(ii) 

(2) 

(1)(i) 例の式をよく見ると「和×和」になっている

【問題(再掲)】

から、 で割った余りが異なる2個(=奇数1個と偶数1個)を取り出して作った積の総和 を求めよ。

【型】展開の逆=「たすきがけの和は積の形にまとまる」型

【なぜこうするか】 で割った余りが異なる2数とは「奇数1個と偶数1個」のこと。すべての奇数と偶数の組み合わせの積を足すのだから、これは分配法則を逆に使って(奇数全部の和)×(偶数全部の和)にまとまります。問題文の の書き方が、まさにその形を示唆しています。

で割った余りが異なる2数とは、一方が奇数、他方が偶数ということである。 から までの奇数は 、偶数は だから、すべての組み合わせの積の総和は分配法則より

【定石】「異なるグループから1つずつ選んだ積をすべて足す」は(グループ1の和)×(グループ2の和)。展開公式を逆向きに読むだけ。

(1)(ii) 等差数列の和を2本作って掛ける

【問題(再掲)】

から奇数1個と偶数1個を選んで作った積の総和 を求めよ。

【型】等差数列の和(初項+末項)×項数÷2 型

【なぜこうするか】(i) で構造が分かったので、あとは奇数の和と偶数の和をそれぞれ の式で書くだけです。どちらも等差数列なので公式一発です。

から までのうち、奇数は 個、偶数は 個である。それぞれの和は

したがって

【検算】。問題文で与えられた値および (i) の結果すべてと一致します。

【定石】 から までの奇数の和は 偶数の和は 。頻出なので暗記してよい。

(2) 3グループになったら「2つずつの積の和」=対称式

【問題(再掲)】

から、 で割った余りが異なる2個を取り出して作った積の総和 を求めよ。

【型】3グループの「異なるグループから1つずつ」=

【なぜこうするか】余りは の3種類なので、グループが3つになります。「余りが異なる2個」の選び方は(余り1,余り2)(余り2,余り0)(余り0,余り1)の3パターン。それぞれが「和×和」なので、答えは3つのグループの和 を使って です。(1) の構造がそのまま拡張されます。

から までを で割った余りで分類し、それぞれの和を求める。

余り 個)

余り 個)

余り 個)

余りが異なる2数の積の総和は、3通りの組み合わせをすべて足して

まず をまとめると

次に

したがって

【検算】 から余りの異なる2数を選ぶと で、積の和は 。公式は で一致。 より 。公式は で一致します。

【定石】グループが 個で「異なるグループから1つずつ」の積の総和は基本対称式 なら なら

(生活環境学部) 対数の不等式と2次関数の最大最小

分野:対数関数・2次関数 難易度:標準 目標時間:25分

【問題】

以下の問いに答えよ。

(1) 次の不等式を解け。

(2)  が (1) で求めた範囲にあるとき、

の最大値と最小値、およびそのときの の値を求めよ。

【解答】

(1) 

(2) 最大値は のとき 、最小値は のとき

(1)  をひとかたまりの文字にする

【問題(再掲)】

不等式 を解け。

【型】置き換えによる2次不等式(対数の2次式)型

【なぜこうするか】 が2乗の形で入っているので、 とおけば普通の2次不等式になります。最後に の範囲を の範囲へ戻すのを忘れないこと。底 なので不等号の向きは変わりません。

真数条件より とおくと

すなわち 。底 より大きいので、 は増加関数。したがって

【定石】 の2次式は置き換えて2次不等式。戻すときは底が より大きいか小さいかで不等号の向きを確認する。

(2) 底を にそろえてから平方完成

【問題(再掲)】

のとき、 の最大値・最小値とそのときの を求めよ。

【型】底の変換 → 置き換え → 定義域つき2次関数の最大最小 型

【なぜこうするか】 のままでは扱いにくいので底を にそろえます。 なのでマイナスが2つ出て打ち消し合うのがポイント。あとは の2次関数を で調べるだけ。頂点が定義域の内側にあるので、最小は頂点、最大は端点という典型パターンになります。

底の変換公式より 。したがってマイナスが2つ掛かって

とおくと

ここで より)だから

すなわち軸は定義域 の内部にある。下に凸なので、最小は軸、最大は軸から遠いほうの端点でとる。軸 未満なので、端点 との距離より との距離のほうが大きい。よって最大は

最小( のとき)。

より 。これは をみたす()。このときの値は

最大( のとき)。 より 。値は

以上より、 のとき最大値 のとき最小値

【数値で確認】 なので、最大値は 、最小値は 。もう一方の端点 )での値は で、確かに のほうが大きくなっています。

【よくあるミス】「軸が定義域の中にあるから最大も軸で」としてしまう誤り。下に凸なら軸は最小、最大は軸から遠いほうの端点。軸の位置を で評価して、どちらの端点が遠いかを必ず示すこと。

【定石】底が の対数は 積の形では負号が偶数個で消えるので、先に底をそろえてから置き換える。

2019年度 奈良女子大学で問われた「型」の一覧
  • :円上の点での接線 /極線の相互性/内積を2通りに表す
  • :小さい で実験して構造を言語化/制約で自由度を潰す数え上げ/最高次で割る極限
  • /共通接線は接点2文字+傾き・切片の連立/上下は差の符号で判定
  • :空間から三角形を1枚取り出す/内分点は余弦定理/同一三角形の2角は正弦定理
  • :異なるグループから1つずつの積の総和は「和×和」/3グループなら
  • の2次式は置き換え/底の変換で負号を消す/軸が内部なら最小は軸・最大は遠い端点

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