大阪大学 2018年度 過去問・解答

藤原進之介です。このページでは大阪大学2018年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。

今日の一問
関数 を考える。
(1)  とおくとき、 を用いて表せ。
(2)  の範囲を動くとき、 の最大値と最小値を求めよ。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

問題

解答

📑 この年度の大問インデックス(全7問)

解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。

型から探したいときは解法パターン事典、他の年度は過去問解説の総索引から。

🧭 大阪大学 2018年度|大問ごとに「使う型」を対応させた表

解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。

大問出題テーマ使う型(解法パターン事典)
【1】三角関数の置き換えと3次関数三角関数
【2】さいころと定積分・対数積分法(数II)
【4】対数の不等式と関数の値域指数・対数
【6】媒介変数曲線と面積積分法(数II)
【7】直前の勝敗で変わる確率確率

型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。大阪大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。

大阪大学 2018年度(平成30年度)前期日程 数学の全問解説です。文系が3題、理系が5題で、文系第3問=理系第4問(正八面体)が同一問題。重複を除くと全7題17小問になります。
掲載しているすべての数値は、当塾で独立に解いたうえで Pythonによる検算(さいころ216通りの全列挙・空間座標での切り口の面積計算・200万分割での最大値走査・4次方程式の根の直接計算・数値積分・2ⁿ通りの全列挙) を行い、本ページで配布している解答PDFも数強塾が独自に作成したもので、この解説と同じ答え・同じ道筋です。

本ページ文系理系分野答え
【1】第1問三角関数の置き換えと3次関数最大 /最小
【2】第2問さいころと定積分・対数
【3】第3問第4問正八面体の切り口
【4】第1問対数の不等式と関数の値域
【5】第2問相反4次式と実数解
【6】第3問媒介変数曲線と面積
【7】第5問直前の勝敗で変わる確率

この年度の傾向(3行)

  • 「前の設問を道具として使う」形が徹底しています。【4】は (1) の不等式を3回使います(単調減少の証明・下からの評価・はさみうち)。【6】も (2) の不等式が (3) で「曲線が自分と交わらない」ことの保証になります。誘導を読み違えると手が止まるタイプです。
  • 【5】は「相反式」がテーマ。係数が と左右対称なので、 が必ずペアで根になります。 と置き換えると2次×2次に分解でき、(2)(3) はその上での議論になります。
  • 【3】は阪大らしい空間図形。(1) で「4点が同一平面上」を示し、(2) で最小値を出し、(3) でその条件のもとで面積を最大化する、という三段構え。切り口が四角形ではなく六角形になることに気づけるかが最大の関門です。

【1】三角関数の置き換えと3次関数(文系 第1問)

【問題】
関数 を考える。
(1)  とおくとき、 を用いて表せ。
(2)  の範囲を動くとき、 の最大値と最小値を求めよ。
【解答】 (1)   (2) 最大値 、最小値

(1)  で表す

【問題(再掲)】  とおくとき で表せ。

【型】2乗すれば行き来できる

【なぜこうするか】 なので、必要なのは です。 を2乗すると が出てきて、残りがちょうど になります。

よって

(2) 最大値と最小値

【問題(再掲)】  のとき の最大値と最小値を求めよ。

【型】置き換えたら必ず新しい変数の変域を出す。そのうえで3次関数の増減を調べる。

【なぜこうするか】 から までの値を「すべて」とるわけではありません。 の範囲が に限られているため、 の範囲も限られます。ここを飛ばすと答えが変わります。

第1段: の変域 三角関数の合成より

のとき なので、 の値域は 。したがって

第2段: の増減

減少増加減少

候補は、最大が 、最小が

なので最小は です。

 最大値 、最小値

最大 2√3/9最小 -√2x=-1Ox=√2
で見たところ。右端 のほうが極小より低いので、最小値は端点で起こる。
よくあるミス 置き換えたあと の変域を としてしまう。それだと左端 となり、最大値が という誤答になります。 の範囲が から までであることを必ず反映させてください。

検証: を20万分割して を直接計算したところ、最大 、最小 と一致しました。 の実際の範囲も であることを確認しています。

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【2】さいころと定積分・対数(文系 第2問)

【問題】
1個のさいころを3回投げる試行において、1回目に出る目を 、2回目に出る目を 、3回目に出る目を とする。
(1)  である確率を求めよ。
(2)  が2以上かつ である確率を求めよ。
【解答】 (1)   (2)

(1) 定積分が0になる確率

【問題(再掲)】  である確率を求めよ。

【型】積分を先に実行して の整数条件に翻訳してから数える。

【なぜこうするか】216通りを1つずつ積分するのは無理です。積分を文字のまま計算して因数分解すれば「 または 」という単純な整数条件になり、数えるだけの問題に変わります。

と分けると計算が楽です。

これが0になるのは

 または 

(i) のとき  が6通り、 が6通りで 通り。

(ii) のとき  で場合分けして を数えます。

条件個数
11
22
33
43
52
61

合計12通り。(i) と (ii) の重なり かつ 、つまり で6通り。したがって

通り

(2) 対数の等式が成り立つ確率

【問題(再掲)】  が2以上かつ である確率を求めよ。

【型】底の違う対数は底をそろえてから因数分解

【なぜこうするか】底が の2種類あるので、底の変換公式で としてすべて底 にそろえます。すると の2文字の式になり、因数分解できます。

と書き直して通分すると

したがって 、すなわち 、または 、すなわち

(ア)   の5通り、 の5通りで 通り。

(イ)   を満たすのは のみ。 から の6通りで 通り。

重なりは の1通り。よって

通り

検証:216通りをすべて列挙し、(1) は積分値を実際に計算して0になる組を数えたところ42通り、(2) は等式の左辺を数値計算して1になる組が30通り。上の場合分け(36+12−6、25+6−1)とも一致しました。

【3】正八面体の切り口(文系 第3問・理系 第4問)

【問題】
座標空間に6点 を頂点とする正八面体ABCDEFがある。 を満たす実数とする。線分AB、ACをそれぞれ に内分する点をP、Qとし、線分FD、FEをそれぞれ に内分する点をR、Sとする。
(1) 4点P、Q、R、Sが同一平面上にあることを示せ。
(2) 線分PQの中点をL、線分RSの中点をMとする。 の範囲を動くとき、線分LMの長さの最小値 を求めよ。
(3) 正八面体ABCDEFの4点P、Q、R、Sを通る平面による切り口の面積を とする。線分LMの長さが (2) の値 をとるとき、 を最大とするような の値と、そのときの の値を求めよ。
【解答】 (1) より同一平面上  (2)   (3) のとき

(1) 4点が同一平面上にあること

【問題(再掲)】 4点P、Q、R、Sが同一平面上にあることを示せ。

【型】「同一平面上」は2直線が平行(または交わる)ことを示せば十分

【なぜこうするか】行列式やベクトルの一次結合で示す手もありますが、まず座標を書いてみると が同じ向きだと一目で分かります。平行な2直線は必ず1つの平面を決めるので、それで証明は終わりです。

まず座標を求めます。線分ABを に内分するので

同様に

したがって

どちらも の定数倍なので 。Pの 座標は 、Rの 座標は なので2直線は一致せず、平行な相異なる2直線として1つの平面を定めます。よって4点P、Q、R、Sは同一平面上にあります。(証明終)

(2) 線分LMの長さの最小値

【問題(再掲)】  を PQ, RS の中点とするとき、 の最小値 を求めよ。

【型】2変数でも「和 だけの式」になれば1変数の問題

【なぜこうするか】中点の座標を書いて差をとると、成分がすべて だけで書けてしまいます。 が独立に効かないことに気づけば、あとは2次関数の最小です。

とおくと

これは のとき最小で、最小値は 。したがって

大事な点:最小値をとるのは を満たす すべてです。1点に決まりません。だからこそ (3) で「そのなかで面積を最大にする を選べ」と続くわけです。

(3) 切り口の面積 の最大

【問題(再掲)】  のとき、切り口の面積 を最大にする を求めよ。

【型】立体の切り口は各面と平面の交線をたどって多角形を作る切り口は四角形とはかぎらない

【なぜこうするか】P, Q は上半分(面ABC)にあり、R, S は下半分(面FDE)にあります。この4点を結ぶには、途中で「赤道」の辺を横切らざるをえません。実際、平面は辺CDと辺BEも切るので、切り口は六角形になります。

平面と辺BE、辺CDの交点をそれぞれT、Uとすると、切り口は六角形PQURSTです。

ABCDEFPQUTRS
のときの切り口。P(辺AB上)、Q(辺AC上)、U(辺CD上)、R(辺FD上)、S(辺FE上)、T(辺BE上)を結ぶ六角形になる。破線は奥に隠れる辺。

第1段:LMは切り口に垂直  のとき

これと 内積 なので 。同様に です。

第2段:六角形の辺の長さ PQ、SR、TUはすべて 方向に平行です。TUは辺BC(および辺ED)に平行で、正八面体の1辺の長さに等しく

第3段:高さを分ける 線分LMと線分TUの交点をHとします。L, M の 座標は で、TUは 上にあるので

PQURSTLHMLH=√3 sHM=√3 tTU=√2PQ=√2(1-s)SR=√2(1-t)
六角形PQURSTを平面に起こした図。TUで2つの台形に分かれ、LMがその共通の高さ方向になる( なので、LH・HMがそのまま台形の高さ)。

第4段:面積 六角形は台形PQUTと台形RSTUに分かれるので

を代入すると なので

【なぜこうするか】ここまで来れば「和が一定のときの積の最大」という定番の形です。相加平均・相乗平均の関係から

等号は のときのみ。したがって

  のとき

よくあるミス 切り口を四角形PQRSだと思い込む。P, Qは上の面、R, Sは下の面にあるので、平面は必ず赤道の辺(BE と CD)も横切ります。切り口の多角形は、各頂点で平面のどちら側かを判定して、符号が変わる辺をすべて拾うと確実です。この問題では が一方の側、 が他方の側になり、境をまたぐ辺が6本あることが分かります。

検証: をそれぞれ300分割して を実際に計算すると最小は )で、 の線上で達成されました。切り口については6頂点を求めて平面内に投影し、多角形の面積を計算。 上で2万分割して走査したところ最大は での で、 と一致しました。閉じた式 で9桁一致しています。

【4】対数の不等式と関数の値域(理系 第1問)

【問題】
(1)  の範囲で不等式 が成り立つことを示せ。
(2)  の範囲を動くとき、 のとりうる値の範囲を求めよ。
【解答】 (2)

(1) 不等式の証明

【問題(再掲)】  を示せ。

【型】不等式の証明は差を関数とおいて微分 で値が0になるように作るのがコツ。

左側  とおくと

よって で増加し 。すなわち左側の不等式が成り立ちます。

右側  とおくと

【なぜこうするか】分子の の符号がすぐには見えません。 を掛けて有理化すると根号が消えます。

したがって

よって も増加し 。以上より示されました。(証明終)

(2)  のとりうる値の範囲

【問題(再掲)】  のとりうる値の範囲を求めよ。

【型】値域は「単調性」+「両端の極限」で決める。

【なぜこうするか】(1) の不等式は3か所で使います。①単調減少の証明、②下からの評価、③はさみうちによる の極限。ここまで用意されているのだから、使わない手はありません。

第1段:単調減少  とおくと

分子は の形なので因数分解できて

第1因子は正、第2因子は (1) の右側の不等式から負。よって で、 で単調減少です。

第2段: の極限 (1) より では なので、逆数をとって(不等号の向きが逆になります)

各辺から を引くと

左辺は分子を有理化して 、右辺は整理して 。すなわち

のとき両端はともに に収束するので、はさみうちの原理より

第3段: の極限 左の評価から 。また なので

は連続かつ単調減少で、両端の極限が 、どちらも実際にはとりません。したがって

検証:不等式 (1) を から まで20万点で確認し、反例0件。 の値は と、確かに から へ単調に減っています(4000点で単調性を確認)。

【5】相反4次式と実数解(理系 第2問)

【問題】
を正の実数とし、 とする。
(1)  を実数とし、 で割り切れるとする。このとき であり、 で割り切れることを示せ。
(2)  がある実数 を用いて と因数分解できるとき、 が成り立つことを示せ。
(3)  とする。 がある実数 を用いて と因数分解できるような自然数 の値をすべて求めよ。
【解答】 (1)(2) 証明(下記)  (3)

(1)  でも割り切れること

【問題(再掲)】  のとき であり、 で割り切れることを示せ。

【型】係数が左右対称(相反式)なら、 が根のとき も根。

【なぜこうするか】 の係数は 前から読んでも後ろから読んでも同じです。この形の式は を満たすので、根が必ず「」のペアで現れます。

第1段: かつ   なので 。もし なら

より)となり、すべての項が正なので 。これは に反します。よって

第2段: も根 、すなわち の両辺を で割ると

よって でも割り切れます。

第3段:積で割り切れること (つまり より は起こりません)のときは、相異なる2つの根なので で割り切れます。

のときは より

となり、 で割り切れます。以上で示されました。(証明終)

見通しのよい別の書き方: のとき で、 とおけば なので

つまり は「」と「」の2段構えになります。後者の2根は積が1なので、まさに です。

(2) 

【問題(再掲)】 4つの実数に因数分解できるとき を示せ。

【型】(1) から根の形を絞り、係数と根の関係相加相乗

【なぜこうするか】(1) より、実数の根は必ず というペアで現れます。すると4つの根は )。 は根の和なので、 を2回使えば終わりです。

(1) より も根、 も根。定数項が1であることから残りの2根の積も1になり

と書けます。展開して の係数を比べると

なので相加平均・相乗平均の関係より

(等号は のときのみ。)(証明終)

(3)  のときの自然数

【問題(再掲)】  のとき、4つの実数に因数分解できる自然数 をすべて求めよ。

【型】 と置き換えて、 という条件つきの2次の問題にする。

【なぜこうするか】(2) の展開式から だけで書けます。「実数の根をもつ」という条件が に翻訳されるのがポイントです。

(2) の因数分解を の形にまとめて展開すると

より で、。条件は かつ 、すなわち

このとき

での値域は、 なので

この範囲の自然数は だけです。逆に のとき より となり

と4つの実数に因数分解できるので、条件をみたします。

検証: として から まで の4根を数値計算したところ、4根すべてが実数になるのは のときだけでした( の根は )。また の範囲( を400分割、 を400分割)では4実数解になる組が0個で、(2) とも整合しています。

【6】媒介変数曲線と面積(理系 第3問)

【問題】
2つの関数 を用いて定義される座標平面上の曲線 を考える。
(1)  の範囲を動くとき、 および の最大値を求めよ。
(2)  かつ を満たす実数とする。このとき が成り立つことを示せ。
(3)  と直線 が囲む領域の面積 を求めよ。
【解答】 (1) の最大値 の最大値   (3)

(1)  の最大値

【問題(再掲)】  および の最大値を求めよ。

【型】倍角公式で だけの式にそろえてから微分(または2次関数として処理)。

では なので、符号は で決まります。、すなわち の前後で正から負に変わるので、最大は

次に について。 を使うと

なので、こちらも が境目。最大は

  の最大値 の最大値

偶然ではありません:同じ で最大になります。ここは曲線 の右上の折り返し点(尖点)にあたり、(3) の積分区間を分けるときの境目になります。

(2) 

【問題(再掲)】  のとき を示せ。

【型】条件式を の関係に翻訳してから、示したい式を1文字にまとめる。

【なぜこうするか】 だけの式なので、 の関係になります。 だけで書ける)ので、全体が1文字の多項式の話に落ちます。

第1段:条件の翻訳  なので

では は狭義単調増加なので 。よって

とおくと かつ なので

第2段: で表す

を使いました。)したがって より

展開して整理すると

より なので

(証明終)

(3)  と直線 が囲む面積

【問題(再掲)】  と直線 が囲む領域の面積 を求めよ。

【型】媒介変数のまま 上側の枝と下側の枝の差をとる。

【なぜこうするか】(2) が効くのはここです。同じ を与える2つの について 、しかも では なので つまり曲線は自分自身と交わらず、上側の枝と下側の枝がはっきり分かれます。これで「囲む領域」がきちんと定まります。

まず となる を求めます。 なので 、すなわち 。端点は

で、どちらも直線 上にあります。また なので、曲線全体が にあります。

t=0t=π/6t=π/2x=1S
曲線 から出て で折り返し、 に至る。直線 (赤)との間の水色の部分が

の部分を上側の枝 の部分を下側の枝 とすると

第2項の積分の向きを入れ替えると2つがつながって

被積分関数を次数の低い形に直します。

を使いました。) の原始関数は なので

検証:(1) は を20万分割して直接計算し、 の最大 の最大 を確認。(2) は を4000通りとって が厳密に成り立つことを確認(反例0件)。(3) は からグリーンの定理で面積を出す別方法で計算し、 と一致しました。

【7】直前の勝敗で変わる確率(理系 第5問)

【問題】
を満たす実数とし、 を2以上の整数とする。2つのチームA、Bが野球の試合を 回行う。1試合目にAが勝つ確率は であるとする。また、Aが勝った試合の次の試合にAが勝つ確率は であり、Bが勝った試合の次の試合にAが勝つ確率は であるとする。なお、試合結果に引き分けはなく、勝敗が決まるとする。
(1)  試合目にAが勝つ確率 を求めよ。
(2)  とする。Bが連勝せずにちょうど2試合に勝つ確率 を求めよ。
【解答】 (1)   (2)

(1)  試合目にAが勝つ確率

【問題(再掲)】  試合目にAが勝つ確率 を求めよ。

【型】「直前の結果だけで次が決まる」問題は確率漸化式

【なぜこうするか】 試合目にAが勝つのは、 試合目にAが勝っていた(確率 )うえで 、または 試合目にBが勝っていた(確率 )うえで この2通りに尽きます。

AB1-pqp1-q次の試合にどちらが勝つか1試合目も「Aの直後」と同じ確率
直前に勝ったのがどちらかだけで次の確率が決まる。Aが勝ち続ける確率は 、AからBへ移る確率は 、BからAへ戻る確率は 、Bが勝ち続ける確率は

特性方程式 を解くと に注意)。よって

は公比 の等比数列で、 だから

括弧の中を整理すると なので

を入れると で合っています。)

(2) Bが連勝せずちょうど2勝する確率

【問題(再掲)】  のとき、Bが連勝せずにちょうど2試合に勝つ確率 を求めよ。

【型】1つ1つの勝敗列の確率は「A→A が何回、A→B が何回、B→A が何回」だけで決まる。あとは並べ方を数える。

【なぜこうするか】1試合目にAが勝つ確率 は「Aが勝った直後にAが勝つ確率」と同じ、1試合目にBが勝つ確率 は「Aが勝った直後にBが勝つ確率」と同じです。つまり0試合目にAが勝っていたと思ってよい。そう考えると、勝敗列の確率は「移り変わりの種類と回数」だけで決まります。

Bの2勝が隣り合わないので、Bの勝ちは必ず「ABA」または末尾の「AB」の形になります。末尾かどうかで場合分けします(0試合目のAを補って考えます)。

(i) 2回目のBの勝ちが 試合目でない場合 Bの勝ちは2か所とも「A→B→A」の形になるので、移り変わりの内訳は

が2回、 が2回、

確率はどの並びでも 。並べ方は、Bの勝つ試合を とすると かつ なので

通り

(ii) 2回目のBの勝ちが 試合目の場合 最後の「B→A」がないので

が2回、 が1回、

確率は 。もう一方のBの勝ちは 通り。

以上を合わせて

小さい での確認: のとき第1項は0になり 。これは「BAB」の1通りだけで、確率 と一致します。 のときは で、ABAB・BABA・BAAB の3通りを足したものと一致します。

検証: の5通りとり、 通りの勝敗列をすべて列挙して確率を足し上げました。 とも上の式と9桁一致しています。

解法の「型」の一覧

場面使った問題
が出たら2乗して と行き来する【1】(1)
置き換えたあと新しい変数の変域を必ず求める【1】(2)
確率で「積分=0」先に積分して整数条件に翻訳する【2】(1)
底の違う対数底をそろえてから因数分解【2】(2)
「同一平面上」の証明2直線が平行(または交わる)ことを示す【3】(1)
2変数の最小 だけの式になれば1変数【3】(2)
立体の切り口各頂点が平面のどちら側かを判定し、境をまたぐ辺を全部拾う【3】(3)
和が一定のときの積相加相乗で 【3】(3)
不等式の証明差を関数にして微分。 で0になるよう作る【4】(1)
根号を含む式の符号共役をかけて有理化【4】(1)
値域を求める単調性+両端の極限(はさみうち)【4】(2)
係数が左右対称の4次式 で2次×2次に分解【5】
実数解をもつ条件 に翻訳し、2次方程式の解の配置【5】(3)
媒介変数曲線の面積。上下の枝の差【6】(3)
直前の結果で確率が変わる確率漸化式。0試合目を補うと数えやすい【7】

検証について

本ページの数値は、次の3段階を通したものだけを掲載しています。

  1. 当塾で独立に解く。解答を見る前に、まず自分で最後まで解きます。
  2. Python で別方法から検算する。今回は、【1】を20万分割での走査、【2】をさいころ216通りの全列挙、【3】を空間座標から切り口の6頂点を求めての面積計算と2万分割の走査、【4】を20万点での不等式チェックと単調性の確認、【5】を4次方程式の根の直接計算、【6】をグリーンの定理による別法の数値積分、【7】を 通りの勝敗列の全列挙で確かめました。
  3. 解答PDFと本文をそろえる。本ページで配布している解答PDFは数強塾が独自に作成したもので、この解説と答え・道筋が一致しています。

【5】(1) について、一般的な解答例は と変形して を導いています。本ページは「 ならすべての項が正になって矛盾」という形にしました(結論は同じです)。また による見通しを補足として添えています。【6】(3) は一般的な解答例と同じ の道筋にそろえ、検算にグリーンの定理を使いました。

もし誤りを見つけられた場合は、お手数ですがご連絡ください。確認のうえ訂正し、訂正の記録もこのページに残します。

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問題PDFをテキストでも確認

大阪大学 2018年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析

公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。

  • 確率・場合の数
  • 関数・グラフ
  • 空間図形
  • 図形・三角関数
  • 微分・積分
  • 整数
  • 方程式・不等式

この年度の出題範囲と傾向

2018年度の問題PDFでは、確率・場合の数、関数・グラフ、空間図形、図形・三角関数、微分・積分に関する語句や設問を確認できました。大阪大学の公開PDFを年度横断で調べると、整数は22年度、微分・積分は22年度、図形・三角関数は21年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。

分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。

問題文の文字起こし

問1PDF文字抽出

検出分野: 空間図形、関数・グラフ、微分・積分

%〒、、女
[丕ヨ

見本
平成30年度

前期日程

数学問題
,

'

〔注意〕

1,問題冊子および解答用冊子は,試験開始の合図があるまで開いてはいけない、

2.受験番号は,解答用紙の受験番号欄信十6力 ゙斤)に正確に記入すること.

3.問題本文は,3 ページ,5 ページ,フページにある.脱落している場合は直ちに
申し出ること.

4.解答用冊子には表紙1枚と解答用紙3枚と白紙2枚が一緒に折り込まれている.
解答用紙をミシン目に従って切り雌すこと.

5.解答(途中の計算,推論等を含むりは,指定された解答用紙の指定された場所に
記入すること.指定された解答用紙の指定された場所以外に記入した解答は無
効とする.


6.問題冊子の余白は下書きに使用してもよい.

フ.解答用紙は持ち帰ってはいけない.


8.問題冊子および表紙・白紙は持ち帰ること.

OM3(7W‐‐34)

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OM3(7四一35)

(下書き用綿

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2 OM3(7冊一36)

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CJ'1
0蕊令念1器)

(下書き用綿 回 座標空間に 6点

A(0,0,1), B(1,0,の, C(0,1,の, D(‐1,0,の, E(0,‐1,の, F(0.0,‐1)

を頂点とする正八面体ABCDEF がある. S, t を 0 くS く 1,0 く t く 1 を満た
す実数とする.線分 AB, AC をそれぞれ 1‐S:S に内分する点を P, Q とし,
線分 FD, FE をそれぞれ 1‐t:t に内分する点を R, S とする.


1 (1) 4 点 P, Q, R, S が同一平面上にあることを示せ.
(2)線分 PQ の中点を L とし,線分RS の中点を M とする. S, t が0 く S く 1,
0くtく 1の範囲を動くとき,線分ιM の長さの最小値沈を求めよ.

(3)正八面体 ABCDEF の 4 点 P, Q, R, S を通る平面による切り口の面積
を X とする.線分ιM の長さが2の値m をとるとき, X を最大とす
るような S, t の値と,そのときのX の値を求めよ.

A

E
D
B
C

F

(配点率 35 %)
r

.ー

6 OM3(709‐4の 7 OM3(709‐4D

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問2PDF文字抽出

検出分野: 確率・場合の数、関数・グラフ、図形・三角関数、空間図形、整数

(1)ω> 0 の範囲で不等式

ヂ一2

卸一
< 10g(1十幻く
VT〒1
が成り立つことを示せ.

(2)那が工> 0 の範囲を動くとき,

1 :

υ=
108(1 + m)
のとりうる値の範囲を求めよ.

(配点率 20 %)

3 OM4(7佃一45)

圷書き用凋

ぐ、ーー、

弔、

"1




4 OM4(709‐4田

国 0, h を正の実数とし,火幻= m4 一αω3+bm2 ‐0ω十 1 とする.

(1) C を実数とし, f(幼がω一 C で割り切れるとする.このとき,0 > 0 であ

リ, j(m)は(那一C)←一ー)で割り切れることを示せ.
(の f(ω)がある実数 S, t, U,υを用いて

f(幻=(卸ーリ(卸ーリ(m ‐U)(m 一υ)

と因数分解できるとき,α之4 が成り立つことを示せ.

(3) 0 = 5 とする. f(幻がある実数& t, U,"を用いて

j(幻=(ω一')血一 t)@一川(m一の

と因数分解できるような自然数 b の値をすべて求めよ.

(配点率 20 %)

回 2つの関数

f(t)= 2Sint 十 COS2ι, g(0 = 2 ΦSt + si"2t

を用いて定義される座標平面上の曲線

C ..= j(0, y =g(t)(0 芸 t 室一)
を考える.

(1) t が 0 各 t 'ーの範囲を動くとき, j(0 および g(t)の最大値を求めよ.

(2) tl,.を 0 竺 tl く t2 萎一かっ f(tl)= j(t2)を満たす実数とする.この
とき, g(tl)2 ‐g(t2)2 > 0 が成り立っことを示せ.
(3) C と直線 m= 1が囲む領域の面積 S を求めよ.

(配点率 20 %)

5 OM4(7佃一4の

(下書き用凋

6 OM4(709‐48)

国 座標空問に6点

A(0,0,1), B(1,0,の, C(0,1,の, D(‐1,0,0), E(0,‐1,の, F(0,0,‐1)

を頂点とする正八面体 ABCDEF がある. S, t を 0 く S く 1,0 くしく 1 を満た
す実数とする.線分 AB, AC をそれぞれ 1‐S:S に内分する点を P, Q とし,
線分 FD, FE をそれぞれ 1‐t:t に内分する点を R, S とする.

(1) 4 点 P, Q, R, S が同一平面上にあることを示せ.
(2)線分 PQ の中点を L とし,線分 RS の中点を M とする. S, t が0 く S く 1,
0くしく 1 の範囲を動くとき,線分上M の長さの最小値 m を求めよ.

(3)正八面体 ABCDEF の 4 点 P, Q, R, S を通る平面による切り口の面積
を X とする.線分 LM の長さが(2)の値机をとるとき, X を最大とす
るような S, t の値と,そのときのX の値を求めよ.

A

E
D
B C

F

(配点率 20 %)

7 OM4(709‐49)

(下書き用ホ助





8 OM4(709‐5ω

回 P, q を 0 くP く 1,0 く q く 1 を満たす実数とし,ηを 2 以上の整数とする.
2 つのチーム A, B が野球の試合をη回行う.1試合目に A が勝つ確率はPで
あるとする,また, A が勝った試合の次の試合に A が勝つ確率はP であり, B
が勝った試合の次の試合にAが勝っ確率はqであるとする.なお,試合結果に
引き分けはなく,勝敗が決まるとする.

(1)π試合目に A が勝っ確率α,を求めよ.

(2)η之 3 とする. B が連勝せずにちょうど 2 試合に勝っ確率 b,を求めよ.
(配点率 20 %)

OM4(709‐5D

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