立命館大学 数学|原本PDF照合版
1997年度の実際の大問を全文掲載・条件整理・解法解説
実際に出題された大問を省略せずテキスト化し、条件の意味、最初の一手、途中式、検算、典型的な失点原因まで順に整理しています。冊子全体は原本PDFでも確認できます。
- 問題冊子
- 7冊
- 問題ページ
- 21ページ
- 本ページの深掘り
- 1大問
同じ年度には日程・方式の異なる冊子が複数あります。従来の「問1・問2…」というリンク名は大問番号ではなく冊子番号だったため、本欄では冊子名と大問番号を分けて表記します。
問題・解答PDFと掲載済み解説
藤原進之介です。このページでは立命館大学1997年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。
問題
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1997年度 大問別の詳しい解説
1997年度 ② I
大問 I
問題文(全文)
I 2つの2次関数 \(p(x)=x^2-2ax-3a+4,\ q(x)=-x^2-2ax+a-6\) について次の問いに答えよ。
[1] \(p(x)\) が \(x=10\) のとき最小値をとるとすれば、\(a=\boxed{\text{ア}}\) で、最小値は \(\boxed{\text{イ}}\) である。
[2] \(p(x)=0\) が異なる2つの正の実数解をもつように定数 \(a\) の範囲を求めると、\(\boxed{\text{ウ}}\) となる。
[3] \(p(x)=0\) が異なる2つの実数解 \(\alpha,\beta\) をもち、また \(q(x)=0\) が異なる2つの実数解 \(\gamma,\delta\) をもつとする。このとき、\(\alpha\beta<0,\ \gamma\delta>0\) であるように定数 \(a\) の範囲を定めると \(\boxed{\text{エ}}\) となる。
[4] 放物線 \(y=p(x)\) と放物線 \(y=q(x)\) が異なる2点で交わるために、\(a\) がみたすべき必要十分条件は \(\boxed{\text{オ}}\) で、このとき、2つの放物線で囲まれた領域の面積を \(a\) で表すと \(\boxed{\text{カ}}\) となる。
条件を一つずつ読む
- p(x)は上に開き、軸はx=a。q(x)は下に開く。
- 2次方程式が異なる2実根をもつ条件は判別式>0。2根がともに正なら、実根条件に加え、和>0かつ積>0を使う。
- pの根の和は2a、積は4-3a。q=0の根の積は6-a。
- 2つの放物線の交点はp(x)=q(x)を解いて求める。
問題の構造
- [1]は平方完成を全部書く前に、2次関数の軸x=aを読む。
- [2][3]はVietaの公式で根の符号条件をaの不等式へ落とす。判別式との共通範囲を必ず取る。
- [4]ではp-qから共通の一次項-2axが消え、交点がx=±√(2a-5)という対称形になる。面積積分が偶関数になるのが見抜きどころ。
最初の一手と、その理由
- pの軸と、p=0・q=0の『判別式、根の和、根の積』を表にしてから、設問ごとに必要な条件だけを組み合わせる。
解答・途中式
[1] 軸と最小値
\(p(x)=x^2-2ax-3a+4\) の軸はx=a。x=10で最小になるからa=10。
\(p(10)=100-200-30+4=-126\)
[2] p=0が異なる2正根
根の和2a>0からa>0、根の積4-3a>0からa<4/3。判別式は \(4(a+4)(a-1)>0\) なのでa<-4またはa>1。共通部分を取る。
\(1<a<\frac43\)
[3] pの根の積が負
\(\alpha\beta=4-3a<0\) よりa>4/3。この範囲ではpの判別式も正。
\(a>\frac43\)
[3] qの異なる2実根と積が正
q=0を符号反転すると \(x^2+2ax-a+6=0\)。根の積は6-aなのでa<6。判別式は \(4(a+3)(a-2)>0\) なのでa<-3またはa>2。p側と合わせる。
\(2<a<6\)
[4] 交点が2つある条件
p=qより \(2x^2-4a+10=0\)、すなわち \(x^2=2a-5\)。異なる2点には右辺>0が必要十分。
\(a>\frac52\)
[4] 囲まれた面積
\(d=\sqrt{2a-5}\) とおく。-d<x<dではqがpより上で、\(q-p=2(d^2-x^2)\)。偶関数として積分する。
\(S=\int_{-d}^{d}2(d^2-x^2)\,dx=\frac83d^3=\frac83(2a-5)^{3/2}\)
最終答案
- ア
- 10
- イ
- -126
- ウ
- \(1<a<\frac43\)
- エ
- \(2<a<6\)
- オ
- \(a>\frac52\)
- カ
- \(\frac83(2a-5)^{3/2}\)
検算・別角度からの確認
- a=10ではp(x)=(x-10)^2-126となり、軸と最小値が直接確認できる。
- [2]の例a=6/5では和12/5>0、積2/5>0、判別式>0で2正根になる。端点a=1では重根、a=4/3では一方の根が0なのでどちらも除外。
- [4]の面積はa→5/2+で0へ近づき、交点が重なる極限と一致する。
よくある失点
- 『2つの正の実数解』で判別式だけを調べ、和・積の条件を落とす。
- qの先頭係数が-1であるまま根の積をa-6としてしまう。根の積は定数項÷先頭係数=6-a。
- 異なる2点の条件を2a-5≥0にする。等号では接する1点だけ。
- 面積でp-qの符号を逆にし、負の積分値を出す。区間中央x=0で上下を確認する。
復習する単元
- 2次関数の軸・最小値
- 解と係数の関係
- 判別式
- 根の符号
- 放物線の交点
- 定積分と面積
- 偶関数
問題PDFの原本画像と独立検算で確認済み。公開解答PDFがない年度のため、答案は解法から独立に検算した。 I、IIについては、問題文中の枠にあてはまるものを書く。
