学校別対策

横浜雙葉の数学カリキュラムと対策|6年間の3つの分岐点と戻り先の決め方

数強塾グループの一流講師陣 一流のライブ授業×最高品質の映像授業×サボれないコーチング

横浜雙葉の数学は、中学3年間と高校3年間で性格が変わります。この記事では、学校が公開している教育課程表をもとに6年間を1枚にまとめ、つまずきが起きやすい3つの分岐点(中3→高1、高1→高2のコース選択、高2→高3の受験科目確定)と、それぞれの時期に確認しておく内容を整理しました。学校内部の非公開情報は扱いません。

この記事の情報の出どころ

本記事で「横浜雙葉の」と書いているのは、学校公式サイトが公開している教育課程表から確認できる事実(各教科の単位数とコース別の数学科目)に限っています。授業で扱う教材の詳細、担当の先生ごとの進め方、定期テストの中身は学校が公開していない情報であり、推測しません。それ以外の部分は、中高一貫校の数学指導で共通して使える設計として書いています。出典は記事末尾にまとめました。

最終更新:2026年8月1日/監修:藤原進之介(株式会社数強塾 代表取締役)

SUPERVISOR ── 監修

藤原進之介/株式会社数強塾 代表取締役。東進ハイスクール・東進衛星予備校・代々木ゼミナールなど出講実績あり。KADOKAWA、Gakken、文英堂、旺文社などから著書を刊行しています。自身も数学が苦手だった経験を持ち、つまずきの原因を言葉にする指導を大切にしています。

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1. 中学3年間──数学は英語に次いで時間が多い教科

横浜雙葉中学高等学校が公開している教育課程表では、中学の各教科の単位数は次のようになっています。

教科 中1 中2 中3
外国語 6 6 6
数学 5 5 5
国語 5 5 5
社会 4 4 4
理科 4 4 5
宗教 1 1 1

出典:横浜雙葉中学高等学校 公式サイト「教科の教育(教育課程表)」(2026年8月時点で公開されているもの)。抜粋のため一部の教科は省略しています。単位数は年度により変わることがあります。

数学は3年間を通じて毎学年5単位。外国語に次ぐ時間数です。これが学習設計に与える影響は2つあります。

  • 1回の定期テストが扱う範囲が厚くなる。授業が進む速さがそのまま範囲の広さになります。テスト直前だけで仕上げる設計は、中1のうちは成立しても、中2以降は成立しなくなります。
  • 一度止まると自力で戻りにくい。授業は止まらずに進むため、理解が追いつかないまま次の単元に入ると、追いつくための時間を授業の中で取れません。戻るなら家庭学習か塾の時間を使うことになります。
教材について:中高一貫校では検定外教科書(体系数学などの一貫校向け教材)や学校独自のプリントを使う場合があります。教材名だけで学習法は決まりません。授業で扱った例題・宿題に指定された問題・小テストで問われたレベルの3つを照合して、どこまでを自力で再現すべきかを決めてください。数強塾の対応校は体系数学対応 指導実績校にまとめています。

2. 高校の数学はコースで分かれる

高校の教育課程表では、数学の科目は次のように配置されています。

科目 高1 高2 高3
数学Ⅰ 3
数学A 2
数学Ⅱ 文系B 4/理系 4
数学B 文系B 2/理系 2
数学Ⅲ 理系 4(必修選択)
数学C 理系 2
数学理特講 理系 4(必修選択)
数学研究 文系A 2

出典:同上。コース区分は文系A・文系B・理系。「必修選択」は選択必修を示します。最新のコース編成と単位数は、必ず学校から配布される資料でご確認ください。

この表が示している最も重要な事実は、高1の数学Ⅰ・数学Aがコース分岐前の全員共通であることと、文系Aに進むと数学Ⅱ・数学Bを履修しない編成になっていることです。高2のコース選択が、そのまま6年間の数学の量を決めます。

文系Aの「数学研究」について

公益財団法人 日本数学検定協会の取材記事によれば、横浜雙葉では2023年度から文系A選択者を対象に「数学研究」の授業が始まりました。週2コマのうち1コマでビジネス数学講座を実施し(全26回のうち最初と最後の各2回は協会の講師が担当)、授業後に希望者はビジネス数学検定3級を受検できるとされています。もう1コマでは株式・複利・一筆書きなど実生活と結びついた題材を扱う授業が紹介されています。

出典:日本数学検定協会「数学教育の事例紹介」。実施形態は年度により変わります。

3. 6年間の3つの分岐点

6年間を通して見ると、数学のつまずきは決まった時期に集中します。

中1・中2 計算・文字式・方程式 中3 平方根・2次方程式・相似 高1(全員共通) 数学Ⅰ3単位・数学A2単位 高2・高3 理系/文系B 数学Ⅱ・B(→Ⅲ・C・理特講) 高2・高3 文系A 高3で数学研究2単位 分岐点① 中3→高1 内容が抽象化する 分岐点② 高1→高2 コース選択 分岐点③ 高2→高3 受験科目の確定 戻る先はいつも「前の単元」──計算でつまずけば中1へ、立式でつまずけば中2へ、 図形の根拠でつまずけば中3へ戻ります。学年ではなく単元で戻り先を決めます。

図:6年間の流れと3つの分岐点。教育課程表の科目配置をもとに数強塾が作成。

分岐点① 中3から高1──「計算できる」から「意味を説明できる」へ

中学までは、手順を覚えて正確に処理できれば点数になります。高1の数学Ⅰ・数学Aでは、条件を読み取って場合を尽くす、根拠を書いて示す、という作業が加わります。ここで初めて「解き方は分かるのに減点される」が起こります。

ただし、内容そのものが断絶しているわけではありません。中3で使った操作が、高1でそのまま名前を変えて出てきます。次の1問で確認してください。

【確認問題】

2次関数 について、グラフの頂点の座標と、 軸との交点の座標を求めよ。

【解答】

頂点 軸との交点

平方完成すると

より頂点は 軸との交点は として 、すなわち から です。

【なぜこうするか】

という形は、中3で2次方程式を解いたときに使ったものと同じです。つまり高1の平方完成は新しい技術ではなく、中3の操作に「頂点」「軸」という意味づけが加わったものです。 は「軸 からの距離」を表しています。ここが結びつくと、高1の2次関数の学習量は体感で大きく減ります。

よくある誤答 と書いてしまう

を展開すると となり、もとの式より だけ大きくなっています。だから で戻してから を足します。平方完成でずれる人のほぼ全員がこの引き算を飛ばしています。

2次関数の最大・最小や文章題は横浜雙葉 高1の夏休み課題|2次関数の文章題と「最大値から係数を決める」問題、発展的な内容は2次関数の最大・最小【発展編】で解説しています。

分岐点② 高1から高2──コース選択で数学の量が決まる

教育課程表のとおり、高2で文系A・文系B・理系に分かれます。数学の観点で整理すると次のようになります。

コース 高2以降の数学 この選択が向く場合 注意すること
理系 数学Ⅱ・数学B → 数学Ⅲ・数学C・数学理特講 理工系・医療系・農獣医系など、入試で数学Ⅲまで必要な進路 高2の数学Ⅱ(4単位)が最も分量が多い。ここで止まると数学Ⅲに影響する
文系B 数学Ⅱ・数学B 国公立文系、共通テストで数学を使う私大文系、経済・経営系など 数学Ⅱ・Bの範囲は共通テストの出題範囲と重なる。定期テストが受験勉強を兼ねる
文系A 高3の「数学研究」2単位 入試で数学を使わないことが確定している進路 共通テストで数学を使う可能性が残る場合、学校の授業とは別に準備が必要になる
選択を決める前に確認すること:志望校が決まっていない段階では、数学を残す選択のほうが選択肢が広いのが一般的です。とくに私立文系志望であっても、共通テスト利用入試や、経済・経営・心理・看護系で数学を課す学部があります。「数学が苦手だから文系A」ではなく、「入試で数学を使わない進路に決めた」という順序で選べる状態にしておくことをおすすめします。

逆算すると、コース選択に向けた学習は高1の1学期から始まっています。高1の定期テストは、その学期の評定であると同時に、数学を残す選択ができる状態を保つための試験です。答案の失点を型に分ける方法は定期テスト対策の記事にまとめました。

分岐点③ 高2から高3──受験科目が確定する

高3では、理系は数学Ⅲ・数学C・数学理特講、文系Aは数学研究になります。この段階では、定期テストの解き直しを翌週に回すと入試演習に押し出されて消えます。

この時期に効いてくるのは、高1・高2で「偶然正解した問題」をどれだけ潰してきたかです。入試問題は初見の形で出るため、手順の記憶ではなく、条件から方針を選ぶ経験が必要になります。大学入試の実際の問題と解法は過去問解説・数学問題集で全問解説を公開しています。

4. 単元は前の単元に乗っている

数学は積み上げの教科だと言われますが、実際には「すべてが等しく積み上がっている」わけではありません。戻り先は、つまずきの種類で決まります。

いま止まっている場所 症状 戻る先
高1 2次関数 平方完成でずれる 中3 2次方程式(平方完成)/中1 文字式の展開
高1 2次関数 場合分けが尽くせない 中2 一次関数のグラフと変域の読み取り
高1 三角比 正弦定理と余弦定理の使い分けができない 中3 相似・三平方の定理(何が与えられたら何が決まるか)
高1 場合の数 数え落とす・重複する 中2 場合の数の樹形図(列挙の型)
高2 三角関数・指数対数 式変形で詰まる 中1〜中3 文字式・分数の処理
全学年 文章題が空欄 中2 連立方程式の利用(何をxと置くか)

この表の使い方は単純です。「学年で戻る」のではなく「単元で戻る」。中3の内容が原因なら中3の1単元だけを戻ればよく、1年分をやり直す必要はありません。長期休暇に全範囲を最初から解き直すと、現在の授業に戻る前に時間が尽きます。

5. 教材の使い分け

中高一貫校の定期テストは、市販の問題集ではなく学校が採用している教科書・副教材・配布プリントから出題されるのが一般的です。教材は次のように役割を分けて使います。

教科書・副教材の例題/理解の確認に使います。解説を読まずに最初の一手が出るかどうかだけを見ます。

学校問題集の標準問題/再現の確認に使います。提出物になっている場合も、答えを写して埋めることはしません。空欄のまま提出し、質問の材料にするほうが結果的に点数につながります。

学校問題集の発展問題/標準問題の正答率が安定してから扱います。標準が不安定なまま発展に進むと、時間だけを消費します。

小テスト・配布プリント/先生が「重要」と判断した箇所の一次情報です。定期テストの範囲を予想するのではなく、授業で強調された定義と指定問題を優先する根拠として使います。

市販の追加教材を足してよいのは、「基礎問題の量が足りない」「特定の形式を練習したい」「入試問題に移りたい」など、目的が一文で言えるときだけです。無料で使える単元別のプリントと解説はプリント・映像授業のページで公開しています。

6. 家庭学習は「授業当日・翌日・週末」の3回に分ける

週5単位の授業に対して、家庭学習を長時間まとめて取るより、思い出す回数を増やすほうが定着を確認しやすくなります。

  1. 授業当日/板書と宿題範囲を確認し、迷った箇所に印を付けます。ノートは「きれいに写す」より「後で迷った場所が分かる」ことを優先します。
  2. 翌日/印を付けた問題の最初の一手だけを、解説を見ずに再現します。全部解く必要はありません。
  3. 週末/間違えた問題だけを、時間を計って最後まで解き直します。解けたら確認日を書き、再び間違えたら「計算・定義・立式・図の読み取り」のどこへ戻るかを決めます。
家庭と塾で共有したい記録:①扱った単元と教材のページ ②自力で解けた問題とヒントが必要だった問題 ③誤答の原因と次に確認する日 ④学校の予定・課題提出日・次の試験日。長い日誌にせず、次の行動を決められる量にとどめます。点数が動かなかった週も、空欄が減った・途中式が残った・質問を言葉にできた、といった変化を確認します。

7. よくいただくご質問

Q. 中高一貫校の数学は、公立中学とどこが違うのですか。

A. 大きな違いは進度と、授業が止まらないことです。横浜雙葉の教育課程表では中学の数学は毎学年5単位で、外国語に次ぐ時間数が配当されています。授業時間が多い分だけ1回の定期テストの範囲が厚くなり、理解が追いつかないまま次の単元に入ると、授業の中で戻る時間を取れません。戻るなら家庭学習か塾の時間を使うことになります。

Q. 高2のコース選択は、いつまでに考え始めればよいですか。

A. 高1の1学期から意識しておくことをおすすめします。教育課程表では、高2の数学Ⅱ・数学Bは文系Bと理系に置かれ、文系Aには高3の数学研究2単位が置かれています。志望校が決まっていない段階では数学を残す選択のほうが進路の幅が広く、私立文系志望でも共通テスト利用入試や経済・経営・心理・看護系で数学を課す学部があります。最新のコース編成は必ず学校配布の資料でご確認ください。

Q. 苦手な単元まで戻ると、学校の授業に追いつけなくなりませんか。

A. 学年単位ではなく単元単位で戻れば追いつけます。たとえば高1の2次関数で平方完成がずれる場合、戻るのは中3の2次方程式の1単元だけで、中学3年分をやり直す必要はありません。数強塾では、答案から原因を特定したうえで戻る単元を決めるため、現在の授業と並行して進められます。

Q. 学校で使っている検定外教科書に対応できますか。

A. はい。数強塾は生徒がお使いの学校教科書・副教材・配布プリントに合わせて指導します。体験授業の際に、現在お使いの教材と進度をお知らせください。対応校の一覧は体系数学対応 指導実績校のページで公開しています。

Q. 授業は何分ですか。部活動と両立できますか。

A. 1回の授業は40分〜59分(平均45〜50分)、月4回のペースが基本です。オンラインのため移動時間がかからず、曜日・時間帯はご相談のうえ決定します。校舎に通わないので、同じ学校の友だちと顔を合わせることもありません。

8. 数強塾の指導方針

  • 公式の暗記より「なぜそうなるか」を扱います。たとえば微分では、いきなり結果を教えるのではなく、グラフ上の2点の傾きを求め、その2点を近づけると接線の傾きが得られる手順を図を描いて確認します。ここまで理解できると、公式を忘れても導き直せます。
  • 毎回、前回の内容の確認から始めます。「分かったつもり」のまま先に進まないための仕組みです。定着していない部分が見つかれば、その場で戻ります。
  • 指導するのはプロ講師のみです。学生アルバイトは在籍していません。中高一貫校の速い進度と、学校ごとに異なる教材に対応するには指導経験の蓄積が必要だと考えているためです。

横浜雙葉とフェリス女学院では、数強塾グループ全体で累計500名以上の受講実績があります。合格実績は、件数と人数の区別・母数・集計対象の条件を合格実績ページで開示しています。料金と受講回数は横浜雙葉中学校の数学対策および料金ページに掲載しています。

📚 代表・藤原進之介は「書店で会える講師」です

代表の藤原進之介の著書は全国の書店に並んでおり、有隣堂 横浜駅西口エキニア店では直筆サイン色紙を掲出いただいています。横浜エリアの書店で実際に手に取ってご確認いただけることが、私たちの指導品質の何よりの証明だと考えています。

9. 参考にした公開情報と、この記事の限界

  • 横浜雙葉中学高等学校 公式サイト「教科の教育(教育課程表)」
    https://www.yokohamafutaba.ed.jp/highsch/education/curriculum/
  • 公益財団法人 日本数学検定協会「数学教育の事例紹介(横浜雙葉中学高等学校)」
    https://www.su-gaku.net/solution/case/juniorhigh-highschool01/

本記事は、学校内部の授業内容・使用教材の詳細・定期テストの出題といった非公開情報を断定するものではありません。単位数やコース編成は年度によって変わります。学年・年度・担当の先生・選択科目によって状況は異なりますので、手元のシラバスと先生から示された範囲を最優先にしてください。確認問題は数強塾が本記事のために作成したものです。記載内容に誤りがある場合はお問い合わせよりご指摘ください。確認のうえ訂正します。

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