中学受験の算数 図形の難問1〜10|開成・灘・桜蔭・フェリス 2013年

小学|中学受験の算数中学受験 算数 過去問の傾向と解説 学校別まとめ|数強塾 に、出題の傾向と学校別の対策をまとめています。

GEOMETRY PRACTICE

このページで学べること

このページでは、図形問題1〜10をまとめて学習できます。角度・面積・比・補助線など、図形を解くための着眼点を問題ごとに確認し、答えだけでなく考え方を自力で再現する練習に活用できます。問題PDFへのリンクを保ち、図の読み方と途中の理由を本文で補っています。図形問題5には2問があるため、10の節に計11問を収録しています。

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図形問題 1(浦和明の星女子中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題1

図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題1 解答

この問題は浦和明の星女子中 2013年度の入試問題です。解答PDFもありますが、どうしてそう考えるのかをここに書きます。

問題

一辺が24cmの正方形の紙を、4つの同じ形に切り分けました(図1)。この4つの紙を並びかえると、大きな正方形ができ、真ん中に1辺が10cmのすきまができます(図2)。にあてはまる数はいくつですか。

問題PDFの図 図1は24cmの正方形で、中心を通る2本の切り口によって4つの同じ形に分かれています。は、切り口が上の辺と交わった点から右上のかどまでの長さです。
図2は4枚を並べかえてできた大きな正方形で、真ん中に1辺10cmの正方形のすきまがあります。はこの大きな正方形の1辺の長さです。

答え ア = 26、 イ = 17

解き方

切り方を考えてはいけません。まず面積です。紙を切って並べかえても、紙の面積は増えも減りもしません

もとの正方形 24 × 24 = 576 cm²/真ん中のすきま 10 × 10 = 100 cm²
大きな正方形は紙4枚とすきまを合わせたものなので
 576 + 100 = 676 cm²
1辺 × 1辺 = 676 になる数をさがすと 26 × 26 = 676。よって ア = 26

26のさがし方 20×20=400、30×30=900 なので20と30のあいだ。かけて一の位が6になるのは 4×4=16 か 6×6=36 なので24か26の2択。24×24=576 なので26です。あてずっぽうではなく、はさみうちで絞れます。

次にイ。ここは和差算です。図1で上の辺は切り口によって2つに分かれています。長いほうを○、短いほうを□とすると

  • 図1より ○ + □ = 24(合わせるともとの1辺)
  • 図2より ○ − □ = 10(すきまの1辺は、となり合う紙の長い辺と短い辺のずれ)

和と差が分かったので
 ○ =(24 + 10)÷ 2 = 17  □ =(24 − 10)÷ 2 = 7
イは長いほうなので イ = 17

すきまが「差」になる理由は、図2で4枚が90度ずつ回して置かれているからです。指で図をなぞって確かめてください。文字だけで納得しようとすると難しいところです。

答えの確かめ

○ = 17、□ = 7 なら、切り口は上の辺の左から7cmの点から下の辺の左から17cmの点まで引かれた線です。
この線は横に10cm、たてに24cmずれています。その長さを計算するとちょうど26cm——大きな正方形の1辺と同じになります。
じつは図2では、この切り口がそのまま大きな正方形の1辺になっています。数がぴったり合いました。

(10・24・26 は小学校では習いませんが、直角三角形の3辺になる有名な数の組で、5・12・13を2倍したものです。)

よくあるつまずき

①大きな正方形の面積を576だと思う。真ん中に穴があいているので、576 + 100 です。
②イを7と答える。点線がどこからどこまでかを確かめましょう。イは長いほう(17)です。
③すきまの1辺を ○ + □ だと思う。足すと24になってしまいます。です。
④676になる数を根性でさがす。一の位でしぼれば24か26の2択まで一瞬で減ります。

この問題の型 切ってならべかえる問題は、まず面積を式にする。形は後回し。「全体 = もとの紙 + すきま」。和と差が分かったら和差算。

図形問題 2(大阪桐蔭中(中期) 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題2

図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題2 解答

この問題は大阪桐蔭中(中期)2013年度の入試問題です。解答PDFもありますが、なぜ点が動いても答えが決まるのかをここに書きます。

問題

正三角形ABCの内側に半径が2cmの円がぴったり入っており、Pは円周上を動く点です。また、PからAB、BC、CAと垂直に交わる線を引き、その交点をS、T、Uとします。このとき、PS、PT、PUの長さの和は何cmですか。

問題PDFの図 正三角形ABCの中に、3辺すべてにふれる円(半径2cm)がえがかれています。Pはその円周上の点で、そこから3辺へ垂直に線が引かれています。

答え PS + PT + PU = 6cm(Pがどこにあっても、3本の合計は変わりません)

解き方

問題PDFと解答PDFの表記について:問題PDFは「長さ」、解答PDFは「長さの和」となっています。ここでは解答PDFに合わせ、3本の長さの和を求めます。
まず「1本ずつは決まらない」と気づくことです。Pは円周上を動くので、3辺までのきょりはそれぞれ変わります。それなのに答えが求まるということは、動いても変わらないものを聞いているということ。聞かれているのは3本の合計です。

三角形を3つに分けます。PとA、PとB、PとCを結ぶと、正三角形ABCは三角形PAB、三角形PBC、三角形PCAの3つに分かれます。正三角形なので3辺とも同じ長さです。これをとします。

  • 三角形PAB = あ × PS ÷ 2
  • 三角形PBC = あ × PT ÷ 2
  • 三角形PCA = あ × PU ÷ 2

合計すると あ ×(PS + PT + PU)÷ 2
一方、もとの正三角形の高さをとすると 正三角形の面積 = あ × い ÷ 2
分けても面積は変わらないので
 あ ×(PS + PT + PU)÷ 2 = あ × い ÷ 2
両辺から「あ ÷ 2」を取ると PS + PT + PU = い(高さ)

ここで「あ」が消えたのが大事なところです。1辺の長さが分からなくても、3本の合計は高さに等しいと言い切れます。そして高さはPの位置と関係ありません。だからPがどこへ動いても合計は変わらないのです。

最後に高さを出します。ここで半径2cmを使います。円の中心をOとすると、Oから各辺までが2cm
正三角形を頂点から半分に折ると角が30°・60°・90°の直角三角形ができ、この形ではいちばん短い辺の2倍がななめの辺になります。
だからOから頂点までは 2 × 2 = 4cm
 高さ = 4 + 2 = 6cm よって PS + PT + PU = 6cm

答えの確かめ

円の中心Oから3辺までの距離はすべて2cmです。面積を3つに分けた等式はOにも使えるので、正三角形の高さは2+2+2=6cm。したがって円周上のどのPでもPS+PT+PU=6cmです。有限個の点を試すのではなく、すべての位置に共通する面積の等式で確認できます。

よくあるつまずき

①PS、PT、PUを1本ずつ求めようとする。Pが動くので1本ずつは決まりません。合計だけが決まります。
②「半径2cmだから3本とも2cm」と考える。2cmなのは中心Oから辺まで。PはOではありません。
③高さを 2 × 3 と計算して理由を書かない。答えは合いますが、なぜ3倍かを説明できるようにしておきましょう。
④3つの三角形の底辺がちがうと思う。正三角形なので3辺とも同じ。だから「あ」でくくれます。

この問題の型 「動く点」なのに答えが出る問題は、動いても変わらないものを聞いている。内部の点から各辺へのきょりは、三角形を3つに分けて面積の合計で考える。正三角形なら合計はいつも高さと同じ

図形問題 3(桜蔭中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題3

図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題3 解答

この問題は桜蔭中 2013年度の入試問題です。解答PDFもありますが、どこで差がつくのかをここに書きます。

問題

長方形の土地を幅3mの道で5つの長方形の土地に分けました。あ、い、う、え、おの面積比が 1:2:3:4:5 のとき、の部分の面積を求めなさい。

問題PDFの図 全体は横300m・たて250mの長方形です。横向きの道が1本あり、上下2段に分かれています。
上の段:あ |道| い (たて向きの道が1本
下の段:う |道| え |道| お (たて向きの道が2本
道はすべて幅3mです。

答え 19404 m²

解き方

最初に道の幅を引きます。ここが最大の分かれ目です。上の段と下の段で、たて道の本数がちがいます道の本数は、区画の数より1つ少ないからです。

  • 上の段(あ・い) たて道1本 → 使える横の長さ = 300 − 3 = 297m
  • 下の段(う・え・お) たて道2本 → 使える横の長さ = 300 − 6 = 294m
  • たて方向 横道1本 → 使えるたての長さ = 250 − 3 = 247m

同じ段なら、たての長さが同じなので、面積の比はそのまま横の長さの比になります。

  • 上の段 あ:い = 1:2 → 297 を分けて あ 99mい 198m
  • 下の段 う:え:お = 3:4:5 → 294 を分けて う 73.5mえ 98mお 122.5m

次に上下の段のたてを求めます。面積比を段ごとにまとめると
 上の段 = 1 + 2 = 3ぶん  下の段 = 3 + 4 + 5 = 12ぶん
上の段のたてを○、下の段のたてを□とすると
 297 × ○ = 3ぶん  294 × □ = 12ぶん
「1ぶん」の大きさは同じなので
 297 × ○ ÷ 3 = 294 × □ ÷ 12 → 99 × ○ = 24.5 × □

これと ○ + □ = 247 を合わせると
 □ =(198/49)× ○ → ○ ×(247/49)= 247 → ○ = 49m□ = 198m

は下の段なので え = 98 × 198 = 19404 m²

答えの確かめ

5つ全部の面積を出して、比が本当に 1:2:3:4:5 になるか確かめます。
 あ = 99 × 49 = 4851/い = 198 × 49 = 9702
 う = 73.5 × 198 = 14553/え = 98 × 198 = 19404/お = 122.5 × 198 = 24255
4851で割ると 1:2:3:4:5。ぴったりです。
合計は 72765 m²。道をのぞいた面積 297 × 49 + 294 × 198 = 72765 m² と一致します。
たても 49 + 198 = 247m(250 − 3)と合いました。

よくあるつまずき

①上下とも 300 − 3 = 297 としてしまう。下の段はたて道が2本なので 294道の本数を確認したいポイントです。
②上下のたてを同じだと思う。図では上の段が細く見えますが、実際は 49m と 198m図の見た目に合わせないこと。
③1:2:3:4:5 を段ごとに分けて使わない。この比は5区画すべてをまたいでいるので、上下をつなぐ式が作れます。
④道の面積を足してしまう。聞かれているのはえの土地だけです。

この問題の型 道で分ける問題は、先に道の幅を引いてから比で分ける。道の本数 = 区画の数 − 1で、場所によって本数がちがう。比が全体をまたいでいるときは「1ぶん」の大きさをそろえて式を作る
むずかしい考え方は出てきません。図に 297・294・247 と書き込みながら読むだけで、上下でちがうことに気づけます。

図形問題 4(開成中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題4

この問題は開成中学校 2013年度の入試問題です。解答PDFが用意されていないため、解き方と答えの確かめ方をここに掲載します。

問題

点X、Yはそれぞれ円C、Dの中心です。円Dの半径が4cmで、角Xの大きさが60度のとき、円Cの面積を求めなさい。ただし、円Cの半径は4cmより大きいものとします。

図の状況:大きい円Cと小さい円Dが、どちらも同じ1本の直線に接していて、2つの円どうしも接しています。Xから直線へ引いた垂線と、XとYを結んだ線がつくる角が60度です。

答え 12 × 12 × 3.14 = 452.16 cm2(円Cの半径は 12cm)

円と円が接したら中心を結ぶ。円と直線が接したら中心から垂線を下ろす

なぜこうするか円は曲線なので、そのままでは長さを比べられません。ところが中心を結んだ瞬間に「直線の問題」に変わります。さらに、どちらの円も同じ直線に接しているので中心の高さがそのまま半径になります。この2つで、曲線の問題が直角三角形の問題になります。

解き方

円Cの半径を □ cm とします(□ は 4 より大きい)。

手順1 円Cは直線に接しているので中心Xの高さは □ cm、円Dも接しているので中心Yの高さは 4 cm

手順2 2つの円は接しているので XY = □ + 4(cm)

手順3 Yと同じ高さ(4cmのところ)で垂線と交わる点をQとすると、三角形XQYはQが直角
 XQ =(Xの高さ)−(Yの高さ)= □ − 4  XY = □ + 4  角QXY = 60度

手順4 角Qが90度・角QXYが60度なので、残りの角QYXは30度
この形の直角三角形では、30度と向かい合う辺は斜辺のちょうど半分。30度の角Yと向かい合うのは XQ、斜辺は XY なので
 □ − 4 =(□ + 4)÷ 2

手順5 両辺を2倍して 2 ×(□ − 4)= □ + 4、2□ − 8 = □ + 4、□ = 12
条件「4cmより大きい」を満たします。面積は 12 × 12 × 3.14 = 452.16 cm2

答えの確かめ

半径12cmで図をつくり直すと、XQ = 12 − 4 = 8cm、XY = 12 + 4 = 16cm
8 ÷ 16 = 0.5 で斜辺のちょうど半分なので角XYQは30度、したがって角Xは60度 ○。中心間の横のへだたりは 13.856…cm となり、2つの円はぴったり接します ○。

参考までに、円Cの半径を動かしたときの角Xです。60度になるのは12cmのときだけで、答えは1つに決まります。
半径5cm → 約83.6度/8cm → 約70.5度/10cm → 約64.6度/12cm → ちょうど60度/16cm → 約53.1度/20cm → 約48.2度。円Cが大きくなるほど角Xは小さくなります。

よくあるつまずき

①「2円が接している」を式にしていない。図で分かっていても XY = □ + 4 と書き出さないと先へ進めません。図から読み取ったことは必ず式か長さとして書き込むこと。
②60度がどの三角形の角か見失う。垂線の一部がXQなので、三角形XQYの角QXYがそのまま60度です。
③XQ を □ や 4 と書いてしまう。XQ は高さの差で □ − 4 です。図に矢印で書き込むと間違えません。

定石 30度・60度の直角三角形を見たら「短い辺は斜辺の半分」。

図形問題 5(神戸女学院中等部・東大寺学園中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題5

掲載PDFでは【1】が神戸女学院中等部、【2】が東大寺学園中の2013年入試問題として掲載されています。解答PDFが用意されていないため、解き方と答えの確かめ方をここに掲載します。この節には2問あります。

問題

【1】三角形ABC、三角形CDEは直角二等辺三角形で、㋐の面積は28cm²です。辺CDの長さは何cmですか。

問題PDFの図 Aが左上、Bが左下、Cが右下、Dは右のCの上。Eは辺BC上の点で、BE = 3cm
Bのところが直角(三角形ABCは直角二等辺三角形なので AB = BC)。
Cのところが直角(三角形CDEは直角二等辺三角形なので CD = CE)。
直線ACと直線EDが交わる点をPとすると、㋐は三角形ADPです。

【2】大きな円の内部に6個の小さな円がぴったり入っています。色のついた部分の面積が30cm²のとき、小さな円1個分の面積を求めなさい。

問題PDFの図 小さな円6個が輪のように並びとなりどうしが接しそれぞれが大きな円にも接しています。まん中にすきまがあります。

答え 【1】8 cm  【2】10 cm²

解き方

【1】手順1:長さを1つの文字で書きそろえます。

  • 三角形ABCはBが直角の直角二等辺三角形 → AB = BC
  • EはBC上で BE = 3 なので EC = BC − 3
  • 三角形CDEはCが直角の直角二等辺三角形 → CD = CE = BC − 3

つまりBC が決まれば、CD も決まります。逆に BC = CD + 3 です。

なぜこうするかこの問題には長さが 3cm しか書かれていません
それでも解けるのは、「直角二等辺三角形」という言葉が、辺の長さを結びつけているからです。
AB=BC と CD=CE。この2本の関係を書き出した時点で、未知数は1つだけになります。

手順2:交点Pの位置を出します。 Bを ⓪ として、右へ・上へで位置を表します(BC = ○ とします)。
 A(0, ○) B(0, 0) C(○, 0) E(3, 0) D(○, ○−3)

  • 直線AC:Aから右へ進むと同じだけ下がるので、右へ進んだ分+高さ = ○
  • 直線ED:Eから右へ進むと同じだけ上がる(CD=CEだから45度)ので、高さ = 右への位置 − 3

この2つを合わせると 右への位置 = (○+3)÷2、高さ = (○−3)÷2

手順3:㋐の面積を式にします。 台形ABCD全体から三角形ABPと三角形PCDを引きます。平行な辺AB=○、CD=○−3、その間の距離BC=○なので、台形の面積は○×(2○−3)÷2です。Pの位置から、三角形ABPは○×(○+3)÷4、三角形PCDは(○−3)×(○−3)÷4となります。
台形の面積−三角形ABP−三角形PCDを整理すると、
 ㋐ = (○ + 3)×(○ − 3) ÷ 4
ここで ○ − 3 = CD○ + 3 = CD + 6 なので
 ㋐ = CD ×(CD + 6)÷ 4 = 28
 → CD ×(CD + 6)= 112

手順4:かけて112、差が6になる2つの数をさがします。
 112 = 1×112、2×56、4×28、7×16、8×14
差が6になるのは 8 と 14 だけ。よって CD = 8 cm(このとき BC = 11cm)。

ここが気持ちいいところ探すべき数がそのまま答えになっています。
「CD と、それより6大きい数をかけて112」——この形にたどりつけば、あとは112を2つの数の積に分けるだけ。難しい計算はひとつもありません。

【2】手順1:小さい円の中心をつないでみます。
6個の小さい円はとなりどうしが接しているので、となり合う中心どうしのきょりは半径2つ分
6個の中心をつなぐと、1辺が「半径2つ分」の正六角形ができます。

手順2:正六角形の性質を使います。 正六角形は「1辺の長さ」と「中心から頂点までのきょり」が同じです。
だから大きい円の中心から、小さい円の中心までのきょり = 半径2つ分

手順3:大きい円の半径を出します。
 大きい円の半径 =(中心から小円の中心まで)+(小円の半径)= 2つ分 + 1つ分 = 半径3つ分

手順4:面積を比べます。 半径が3倍なら、面積は 3 × 3 = 9倍
 大きい円 = 小さい円の 9個分
 小さい円6個をのぞくと 9 − 6 = 3個分
これが色のついた部分なので 30 ÷ 3 = 10 cm²

円周率はいらないこの問題では円周率を一度も使いません
聞かれているのが「小さい円1個分の面積」で、答えも面積だから、比だけで解けてしまうのです。
このように円同士の面積の比を取る場合は、共通の円周率が約分されます。

答えの確かめ

【1】CD = 8 なら BC = AB = 11、CE = 8。
Pの位置は 右へ (11+3)÷2 = 7、高さ (11−3)÷2 = 4
 AC の上にあるか:7 + 4 = 11 = BC ○
 ED の上にあるか:4 = 7 − 3 ○
 三角形A(0,11)・D(11,8)・P(7,4) の面積を計算すると ちょうど28

【2】小さい円1個を10cm²とすると、大きい円は 10 × 9 = 90cm²。
小さい円6個で 60cm²。差は 90 − 60 = 30cm² ○ 問題文と一致しました。

よくあるつまずき

①【1】でBCが分からないから解けないと思う。BCを文字でおけば、㋐の式が(BC+3)×(BC−3)÷4 ときれいにまとまります。
②【1】でCDとBCを取りちがえる。聞かれているのはCD。BC = 11 は途中の値です。
③【2】で「6個だから大きい円は6倍」と考える。ちがいます。半径が3倍 → 面積は9倍です。
④【2】で正六角形に気づかない。6個が輪になって接していたら、中心をつなぐと正六角形。「1辺=中心から頂点まで」がすぐ使えます。

この問題の型 「直角二等辺三角形」は、2辺が等しいという式そのもの。書き出せば未知数が減る。
「かけて◯◯、差が△△」の形になったら、積を2数に分けて探す。
半径が□倍なら面積は□×□倍。円同士の面積の比では、共通の円周率を約分できる。

図形問題 6(灘中 2013年1日目)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題6

この問題は灘中 2013年度(1日目)の入試問題です。解答PDFが用意されていないため、解き方と答えの確かめ方をここに掲載します。

問題

直角三角形ABCで、Mは辺ABの真ん中の点です。また、㋐の角の大きさは15度、ACとMDの長さはともに5cmです。このとき、㋑の角の大きさは□度、BDの長さは□cmです。

問題PDFの図 Bが左下、Cが右下、Aが右上。Cのところが直角で、AC = 5cm(右のたての辺)。
Mは斜辺ABの真ん中の点、Dは辺BC上の点(Cの近く)。MD = 5cm
はAのところの角∠DAC(=15度)、はDのところの角∠MDAです。

答え ㋑ = 75度 / BD = 10 cm

解き方

手順1:まず∠ADCを出します。 三角形ADCに注目すると、Cのところが直角、Aのところが15度
三角形の角の和は180度なので
 ∠ADC = 180 − 90 − 15 = 75度

手順2:Mから辺BCへ垂線を下ろします。 その足をNとします。ここがこの問題の要です。

  • MNもACもBCに垂直なので、MNとACは平行
  • MはABの真ん中なので、MN = AC ÷ 2 = 2.5cm、そしてNはBCの真ん中

なぜ垂線を下ろすのかMDという長さは、そのままでは他とつながりません。
ところがMから真下に線を下ろすと、直角三角形MNDができます
しかもMN = 2.5cm、MD = 5cm——短いほうの辺が、いちばん長い辺のちょうど半分です。
「半分」が出てきたら30度。これで角度が1つ手に入ります。

手順3:∠MDNが30度と分かります。 直角三角形で斜辺の半分の辺があるとき、その辺の向かい合う角は30度
(正三角形を半分に折った形です。)
 ∠MDN = 30度

手順4:㋑を求めます。 DのところでBからCまで一直線なので、Dのまわりの3つの角を足すと180度。
 ㋑ = 180 − ∠ADC − ∠MDN = 180 − 75 − 30 = 75度

手順5:MDをMの先まで同じ長さだけ延ばします。延ばした先をFとし、MF=MD=5cmとします。するとMはABとDFの両方の中点です。Mを中心に180°回すとAはBへ、FはDへ移るので、AFとBDは平行で、AF=BDです。

手順6:三角形ADFの二つの角を比べます。D、M、Fはこの順に一直線上なので、∠ADF=∠ADM=75°。AFはBCに平行でACに垂直なので、∠DAF=90°−∠DAC=90°−15°=75°です。

二つの角が等しい三角形ADFは二等辺三角形です。したがってAF=DF=DM+MF=5+5=10cm。AF=BDより、BD=10cmと求まります。小数の近似値を足し合わせず、等しい角と中点の性質だけで正確に出せました。

答えの確かめ

座標を置いて、すべての条件を計算で確かめました。Cを ⓪ として
 A(真上に5)、B(左に11.3397)、M(左に5.6699・上に2.5)、D(左に1.3397)

  • ∠ACB = 90度 ○(直角三角形)
  • MがABの真ん中か = (−5.66987, 2.5) ○
  • MD = 5.000
  • ㋐ = ∠DAC = 15.000度
  • ∠ADC = 75.000度、∠MDB = 30.000度
  • ㋑ = ∠MDA = 75.000度
  • BD = 10.000cm

すべて問題文の条件と一致しました。㋐(15度)と㋑(75度)を足すと90度になるのも、覚えておくと確かめに使えます。

よくあるつまずき

①MDをそのまま使おうとする。MDは他の長さとつながっていません。Mから垂線を下ろすと、はじめて三角形ができます。
②MN = 2.5cm に気づかない。MがABの真ん中 → MNはACの半分(中点連結)。ここを出さないと30度が出ません。
③NがBCの真ん中であることを使わない。BDを出すのにBN = NC が効きます。
④㋑を∠MDBだと思う。㋑はMDとDAのあいだの角(75度)です。∠MDBは30度で別物です。

この問題の型 斜辺の半分の長さが出てきたら30度。(正三角形を半分にした形)
斜辺の真ん中の点が出てきたら、そこから垂線を下ろす。中点連結でもう1つの辺の半分が手に入る。
中点を中心に180°回して、等しい長さと平行な線を作る。二等辺三角形に帰着すれば、途中の長さを小数で求めずに済みます。

図形問題 7(豊島岡女子学園中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題7

掲載PDFの図を確認し、色のついた領域を分けて考えます。

問題と図の読み方

点Aは半径2cmの大きい円の中心です。B、Cは円周上にあり、AB=AC=2cm、∠BAC=90°。もう一つの円はA、B、Cを通り、BCが直径です。図の網点がついた部分の面積の和を求めます。以下では円周率を3.14として計算します。

白い部分は三角形ABCです。小さい円の左半分全体ではありません。AB・ACと小さい円の弧に挟まれた細い部分にも網点があります。問題PDFを拡大して、直線と円弧の間を確認してください。

答え:12.56cm²(円周率をπで表すと4πcm²)

解き方:引く三角形と、足す三日月を比べる

1.大きい円と白い三角形の面積を求めます。
大きい円は 2×2×π=4πcm²。三角形ABCは直角二等辺三角形なので、2×2÷2=2cm²です。大きい円の中で色がついた部分は4π−2cm²です。

2.小さい円の右半分の面積を求めます。
BCを一辺とする正方形を対角線で4つに分けると、三角形ABCと合同な三角形が4個できます。その正方形の面積は2×4=8cm²。小さい円の半径はBCの半分なので、「半径×半径」は8÷4=2です。したがって小さい円は2πcm²、右半分はπcm²です。半径そのものを平方根で求める必要はありません。

3.大きい円から右へはみ出す部分を求めます。
大きい円の弦BCより右の弓形は、中心角90°の扇形から三角形ABCを引いた部分です。その面積は4π÷4−2=π−2cm²。小さい円の右半分からこの弓形を引くと、はみ出す三日月形の部分はπ−(π−2)=2cm²になります。

4.色のついた部分を合計します。
大きい円の色部分+右へはみ出す色部分=(4π−2)+2=4π。円周率を3.14とすると4×3.14=12.56cm²です。

答えの確かめ:面積を移して見る

右にはみ出す三日月形は2cm²、白い三角形ABCも2cm²です。形は違いますが面積が同じなので、はみ出す部分で白い三角形の面積を補うと、色部分の合計は大きい円1個の面積に一致します。これは図形の分割による確認で、近似的な点の数え上げを証明として使う必要はありません。

よくあるつまずき

  • 白い部分を左半円と取り違える。白い境界は円弧ではなくAB・AC・BCの3本の線分です。
  • 右のはみ出しを忘れる。大きい円の外側にも網点があるので、4π−2だけでは足りません。
  • 円全体を二つ足す。重なりを二重に数えてしまいます。大きい円の色部分と、その外側の色部分に分けてください。
  • 長さが求まらないと面積も求まらないと思う。この問題では半径の2乗が分かれば面積を計算できます。

この問題の型:色の境界を先に確かめ、「大きい図形から引く面積」と「外へはみ出して足す面積」が等しくならないかを探します。

訂正:以前の本文は白い領域を左半円と読み違え、11.42cm²としていました。掲載PDFの網点を再確認し、白い三角形を除く計算に訂正しました。問題PDF自体は変更していません。

図形問題 8(灘中 2013年2日目)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題8

この問題は灘中 2013年度(2日目)の入試問題です。解答PDFが用意されていないため、解き方と答えの確かめ方をここに掲載します。問題文のヒント「3・4・5の三角形」が、そのまま解き方の中心になります。

問題

長方形DEFGの内部に4等分円と半円があり、これらは点Hで交わっています。ただし、3辺が3cm、4cm、5cmの三角形は直角三角形になります。
(1) EHの長さを求めなさい。
(2) 四角形EFGHの面積を求めなさい。

問題PDFの図 長方形DEFGは、Dが左上・Gが右上・Eが左下・Fが右下。DE = 4cm(左のたて)、EF = 6cm(下のよこ)。
4等分円Dを中心とする半径4cmで、Eから、Dの真横4cmの点までの弧。
半円EFを直径とするもの(中心はEFのまん中、半径3cm)。
この2つはEと、もう1点Hで交わっています。

答え (1) 4.8 cm  (2) 12.96 cm²

解き方

(1) 手順1:Hからの「等しい長さ」を2つ見つけます。

  • 4等分円はDが中心なので、DE = DH = 4cm(どちらも半径)
  • 半円の中心はEFのまん中(Oとします)なので、OE = OH = 3cm(どちらも半径)

手順2:DもOも、EとHから同じきょりにあります。
ということは、直線DOは、EHを垂直に二等分する線です。

なぜこうするか「2点から等しいきょりにある点」は、その2点を結ぶ線の垂直二等分線の上にあります。
DもOもその条件を満たすので、D と O を結べば、それがEHの垂直二等分線
これでEHを直接測らずに、半分の長さを別の三角形から取り出せるようになります。

手順3:ここで問題文のヒントを使います。 三角形DEOを見ると
 DE = 4cm(長方形のたて)、EO = 3cm(EFの半分)、しかもEのところは長方形のかどで直角
ヒントより、DO = 5cm です。

手順4:EからDOへ垂線を下ろします。 この垂線の長さは、三角形DEOの面積を2通りに書けば出ます。
 面積 = 4 × 3 ÷ 2 = 6  また 面積 = 5 ×(垂線)÷ 2
 → 垂線 = 6 × 2 ÷ 5 = 2.4cm

この垂線の足がEHのまん中なので
 EH = 2.4 × 2 = 4.8 cm

ヒントの意味問題文がわざわざ「3・4・5は直角三角形」と書いているのは、DE=4、EO=3 からDO=5を出させるためです。
この問題では、3・4・5のヒントがDOの長さを求める手掛かりになります。別の正しい方法で解ける場合もありますが、示された条件を見直すと解き方を見つけやすくなります。

(2) 手順5:Hの位置を決めます。 EHはDOに垂直です。
DOは「Dから見て右に3・下に4」進む向き。これに垂直な向きは「右に4・上に3」。
Eからこの向きに4.8cm進むと
 右へ 4.8 × 4/5 = 3.84cm、上へ 4.8 × 3/5 = 2.88cm
つまりHは、Eから右に3.84cm・上に2.88cmのところです。

手順6:長方形から2つの三角形を引きます。
 長方形DEFG = 6 × 4 = 24 cm²
 三角形DEH = 4 × 3.84 ÷ 2 = 7.68 cm²(底辺DE=4、高さはHまでの横のきょり3.84)
 三角形DHG = 6 ×(4 − 2.88)÷ 2 = 3.36 cm²(底辺DG=6、高さは上からHまでの1.12)
 四角形EFGH = 24 − 7.68 − 3.36 = 12.96 cm²

答えの確かめ

①別の道すじで面積を出す。四角形EFGHを対角線EGで2つに分けると
 三角形EFG = 6 × 4 ÷ 2 = 12、三角形EGH = 0.96 → 合計 12.96 一致 ○

②Hが本当に半円の上にあるか。EFが直径なので、半円上の点Hでは∠EHF = 90°のはず。
計算すると、たしかにぴったり直角でした ○

③DH = 4cm か。Eから右3.84・上2.88の点とD(上に4)とのきょりを計算すると ちょうど4

④3・4・5になっているか。Hまでの「右3.84・上2.88・きょり4.8」は、すべて0.96で割ると 4・3・5
ヒントの直角三角形が、答えの中にもそのまま現れています ○

よくあるつまずき

①EHを直接求めようとする。Hの位置が分からないと測れません。先に「垂直二等分線」を見つけるのが順番です。
②ヒントを使わずに進める。「3・4・5」は三角形DEOのために書かれています。使う場所を探しましょう。
③4等分円の中心をEだと思う。図をよく見るとDが中心です(Eから真上の点Dまでが半径)。
④(2)で四角形をそのまま計算しようとする。Hが半端な位置なので、長方形から三角形を引くほうが速く確実です。

この問題の型 2点から等しいきょりにある点が2つ見つかったら、その2点を結ぶ線が垂直二等分線。
垂線の長さは、三角形の面積を2通りに書いて出す。(底辺×高さ÷2 が2通り)
問題文のヒントを、分かっている長さと結び付ける。全ての注意書きを直接使わない別解もあり得ます。

図形問題 9(フェリス女学院中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題9

この問題はフェリス女学院中 2013年度の入試問題です。解答PDFが用意されていないため、解き方と答えの確かめ方をここに掲載します。

問題

一辺の長さが3cmの正方形9個と、直径6cmの円があり、円の中心はまん中の正方形の中心と重なります。このとき、赤線の長さは□cmで、色のついた部分の面積は□cm²です。

問題PDFの図 正方形が3個×3個に並んでいます(全体は9cm×9cm)。円はまん中の正方形の中心を中心とする直径6cm(半径3cm)の円。
赤線は、円の上のほうの弧のうち、2本のたての線にはさまれた部分です。
色がついているのは、円の内側で、下のよこの線より下、かつ右のたての線より左の部分です(右のたての線でも切られていて、左右対称ではありません)。

答え 赤線 = 3.14 cm / 色のついた部分 = 4.815 cm²

解き方

手順1:円の中心を「まん中」として位置を決めます。
正方形は1辺3cmなので、まん中の正方形は中心から上下左右に1.5cmずつ
つまりたての線は中心から左右に1.5cm、よこの線は上下に1.5cmのところにあります。円の半径は3cmです。

手順2:赤線の弧が何度ぶんかを出します。 ここがこの問題の急所です。

円の中心から、たての線(1.5cm)までのきょりは半径3cmのちょうど半分
直角三角形の辺の比を思い出すと、斜辺が2、短い辺が1のとき、角は30°と60°
ここでは 半径3 : きょり1.5 = 2 : 1 なので、中心から見て、たてから30°ずつひらいた位置になります。
したがって赤線は真上をはさんで左右に30°ずつ、合わせて60°ぶんの弧です。

 赤線の長さ = 6 × 3.14 × (60 ÷ 360) = 3.14 cm

なぜ60°と分かるのか「半径の半分」という長さが出てきたら、30°・60°を疑うのが図形の定石です。
正三角形を半分にした直角三角形(30°・60°・90°)では、いちばん短い辺が斜辺のちょうど半分
この問題では正方形の1辺(3cm)と円の半径(3cm)が同じなので、この関係がぴったり成り立ちます。数字がそろっているのは偶然ではありません。

手順3:色のついた部分の「弧」も60°…ではなく90°です。

色のついた部分の弧は、下のよこの線と円が交わる左の点から、右のたての線と円が交わる下の点まで。
手順2と同じ考え方で角度を出すと、この2点は中心から見てちょうど90°はなれています
つまり色のついた部分の弧は、円のちょうど4分の1ぶんです。

手順4:4分の1の扇形から、ずれを直します。
 円の4分の1 = 3 × 3 × 3.14 ÷ 4 = 7.065 cm²
ここから、扇形にあって色がついていない三角形を引き、色がついていて扇形にない三角形を足します。
この2つの三角形は、どちらも扱いにくい長さを含みますが、差し引きするとその部分がきれいに消えて、残るのはちょうど 1.5 × 1.5 = 2.25 だけです。

 色のついた部分 = 7.065 − 2.25 = 4.815 cm²

覚えやすい形色のついた部分 = (円の4分の1)−(1辺1.5cmの正方形)
これは偶然ではなく、厳密に計算しても ぴったりこの形になります。

なぜ差し引く面積が2.25になるのか

円の中心をO、色部分の弧の左端をP、右下の端をQ、色部分の直線のかどをRとします。中心から格子線までの距離をa=1.5cmとし、Pまでの横の距離(Qまでの下向きの距離でもあります)をbとします。円の対称性により、この二つは同じ長さです。

座標で位置を確認すると、O(0,0)、P(−b,−a)、Q(a,−b)、R(a,−a)です。色部分は、中心角90°の扇形OPQから三角形OPRを引き、三角形OQRを足して求められます。

三角形OPRは底辺PR=a+b、高さaなので、面積はa(a+b)÷2。三角形OQRは底辺RQ=b−a、高さaなので、面積はa(b−a)÷2です。引く面積と足す面積の差は、a{(a+b)−(b−a)}÷2=a²=2.25cm²。bの値を求めなくても打ち消し合います。

答えの確かめ

式で厳密に計算した結果9 ×(円周率 − 1)÷ 4
これは (円の4分の1)−(1辺1.5の正方形)完全に一致します。
円周率を3.14とすると 9 × 2.14 ÷ 4 = 4.815 cm²

円周率をπのまま残した厳密な面積は9(π−1)÷4cm²です。πを3.14とする計算結果4.815cm²と、πの数値をさらに細かく使った近似値とは区別してください。

赤線のほうも確かめます。円周全体は 6 × 3.14 = 18.84cm。その60/360 = 1/6 は 3.14cm
「円周率と同じ数」になるのは、弧が円周のちょうど6分の1だからです。

よくあるつまずき

①色のついた部分を左右対称だと思う。図をよく見ると右のたての線でも切られています。左右対称ではありません。色の境界で注意したい読み違いです。
②赤線を「直線」だと思う。赤いのはです。長さは円周の一部として求めます。
③角度を目分量で決める。「半径の半分」から30°が出ます。図から測ってはいけません。
④正方形9個の外側まで円が出ていると思う。円の直径6cmに対し全体は9cm。円はすっぽり中に収まっています。

この問題の型 「半径の半分」という長さが出たら、30°・60°を疑う。
弧の長さは、まず何度ぶんかを決める。角度が決まれば円周にかけるだけ。
複雑な形は、扇形からのずれを三角形で調整する。扱いにくい数どうしが消えることがある。

図形問題 10(洛南高附中 2013年)

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図形問題 小学生算数:難問図形パズル 図形問題10

問題・解答を画像で見る

ページを移動せずに確認できます。印刷用PDFは各画像下のリンクから開けます。

この問題は洛南高附中 2013年度の入試問題です。解答PDFが用意されていないため、解き方と答えの確かめ方をここに掲載します。

問題

面積1cm²の正六角形を3つ組み合わせたものです。色のついた部分の面積は何cm²ですか。

問題PDFの図 同じ大きさの正六角形が3つ、1つの点を囲むように並んでいます(上・左下・右下)。3つの六角形はその1点で集まっています。
直線が3本引かれていて、それぞれ120°ずつ回した位置にあります。
そのうちの1本は、上の六角形のいちばん上の頂点から、左の六角形のいちばん下の頂点まで引かれています。
色がついているのは、この直線より左側——上の六角形の左の帯と、左の六角形の大部分です。

答え 1 cm²

解き方

手順1:直線が、上と左の六角形の「共通の辺」のどこを通るかを調べます。

上の六角形と左の六角形は1つの辺を共有しています。
問題の直線(上の六角形のてっぺん → 左の六角形のいちばん下)は、この共通の辺のちょうどまん中を通ります。この点をMとします。

なぜ まん中 を通るのか共有する辺の中点をMとします。同じ大きさの正六角形がその辺を挟んで並んでいるので、Mを中心に180°回すと、上の六角形は左下の六角形に重なります。上の六角形の最上部の頂点は、左下の六角形の最下部の頂点へ移ります。180°回転で対応する2点を結ぶ線分は、その回転中心Mを中点として通るため、問題の切断線もMを通ります。

手順2:ここで、ぴったり重なるものを見つけます。

  • 上の六角形の「色のついた部分」 … 4つの頂点でできた形
  • 左の六角形の「色のついていない部分」 … こちらも4つの頂点でできた形

この2つは、Mを中心に180°回すとぴったり重なります。つまり面積が同じです。

ここが答えの決め手2つが同じ面積なら、上の六角形からはみ出したぶんを、左の六角形の欠けたぶんに詰められるということ。
つまり色のついた部分は、六角形をちょうど1個ぶん切り取ったのと同じになります。
 色のついた部分 = 1 cm²

手順3:念のため、割合でも確かめます。

  • 上の六角形のうち、色がついているのは 1/3
  • 左の六角形のうち、色がついているのは 2/3
  • 右の六角形には色がついていない(0

 1/3 + 2/3 = 1 → 六角形1個ぶん = 1 cm²

上の六角形の1/3の求め方 六角形をてっぺんと真下の頂点を結ぶ線で左右半分に分けると、左半分は 1/2
そこから、はみ出す三角形(てっぺん・M・O を結んだ三角形)を引きます。この三角形は六角形の 1/6
 1/2 − 1/6 = 1/3

答えの確かめ

Mを中心に180°回すと、上の色部分は左下の白い部分へ移ります。面積は回転で変わりません。左下の六角形から引いた分と、上の六角形から足した分が等しいので、合計は左下の六角形1個分、1cm²です。個々の面積を小数で近似することなく確認できます。

よくあるつまずき

①六角形の面積を「1辺の長さ」から出そうとする。この問題では1個が1cm²と与えられています。長さは要りません。割合だけで解けます。
②3本の直線を全部使おうとする。色を分けているのは1本だけです。残り2本は図の対称性を見せるために引かれています。
③右の六角形にも色がついていると思う。問題の直線は右の六角形まで届きません。0です。
④重なる形を探さず、面積を1つずつ求めようとする。できますが遠回りです。「はみ出しと欠けが同じ形」を見つけるのが最短

この問題の型 面積が「1」と与えられたら、長さではなく割合で考える。
はみ出した部分と欠けた部分が同じ形なら、詰め替えてきれいな形にできる。(等積変形)
点対称(180°回転)で重なるものを探す。正六角形はこの相性がとてもよい。

図形の難問は、知識ではなく「見方」で差がつきます。補助線で止まる理由は一つではありません。図の条件を整理できているか、面積比・等積変形・点対称といった見方を使えるかを、答案に沿って確認することが大切です。数強塾のプロ講師が、お子さんの答案からどの見方が抜けているかを特定します。中学受験算数の解説一覧特殊算ドリル体験授業(税込3,000円)

次に解く問題・この単元の解説

📄 同じ単元のプリント(全124枚のうち、この前後24枚)

同じ単元を続けて解くと、どの手を使うかの判断が安定します。手が止まったところがあれば、その単元の要点に戻ってから次の1枚に進んでください。

一覧に無いものも含め、難問図形パズルのプリントは小学生算数:難問図形パズル 全124枚、学年全体の単元一覧は小学生の算数のページから確認できます。

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