中2|一次関数解き方がわからないときは 一次関数とは?傾き・切片・グラフ・変化の割合を25問で理解【中2数学】 を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
中2数学「一次関数(難問)」21の全4問を、問題文つきで解説します。江戸川学園取手の入試問題(改題)です。反比例と直線が1つの図の中で組み合わさり、約数・等距離・中点・平行と道具が次々に変わります。問題PDF
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お知らせ この回には解答PDFが用意されていません。このページの解答は、求めた点がすべて条件を満たすことを代入で確かめたうえで掲載しています。
この回の型:反比例の格子点は「約数の個数」に化ける
型xy = a(a は自然数)を満たす自然数の組の個数 = a の約数の個数
なぜこうするかy = a/x で x も y も自然数になるのは、x が a を割り切るときです。x を1つ決めれば y = a/x も自動的に決まるので、「x として使える数」=「a の約数」。
だから数え上げる必要はなく、約数を書き出すだけで終わります。2枚目や5枚目の格子点は直線でしたが、反比例だと約数の話になる——同じ「格子点」でも中身が変わります。
問題文
xy 座標平面に、原点を通る直線 l と反比例 y = a/x(x > 0)を表す曲線 m のグラフが点 A(3, 4) で交わっているとき、次の問いに答えなさい。
(1) a の値を求めなさい。
(2) 曲線 m 上の点で、x 座標、y 座標がともに自然数である点の個数を求めなさい。
(3) 曲線 m 上の点 B が、OA = OB をみたすとき、△OAB の面積を求めなさい。ただし、点 B は点 A と異なる点とする。
(4) 線分 AC の中点が B となるように点 C をとる。この点 C を通り、直線 l に平行な直線を n とするとき、直線 n の方程式を求めなさい。
答え (1) a = 12 (2) 6個 (3) 7/2 (4) y = (4/3)x − 14/3
(1) a の値
A(3, 4) が曲線上にあるので a = 3 × 4 = 12。曲線は y = 12/x(xy = 12)。
(2) 自然数の格子点の個数
xy = 12 を満たす自然数の組を書き出します。x は 12 の約数なので
(1, 12)、(2, 6)、(3, 4)、(4, 3)、(6, 2)、(12, 1)
よって 6個。
検証12 の約数は 1, 2, 3, 4, 6, 12 の 6個。約数の個数と一致します ○
(12 = 22 × 3 なので、約数の個数は (2+1)(1+1) = 6 とも計算できます)
よくあるミス ①(3,4) と (4,3) を同じ点として1つに数える。座標平面上では別の点です。
②x > 0 の条件を忘れて負の組も数える。「自然数」なので正の整数だけ。(−1,−12) などは含みません。
(3) OA = OB のときの △OAB の面積
手順1:OA の長さを出す。 OA2 = 32 + 42 = 25 → OA = 5。
手順2:曲線上で原点から距離5の点を探す。 B(t, 12/t)(t > 0)とすると
t2 + (12/t)2 = 25
両辺に t2 をかけて t4 − 25t2 + 144 = 0
t2 = u とおくと u2 − 25u + 144 = 0 → (u − 9)(u − 16) = 0 → u = 9, 16
t > 0 より t = 3 または t = 4。t = 3 は A 自身なので、B(4, 3)。
なぜこうするか実は計算しなくても見当がつきます。A(3, 4) と B(4, 3) は x 座標と y 座標を入れかえた点。
xy = 12 は x と y を入れかえても成り立つので、曲線 m は直線 y = x について対称です。原点からの距離も入れかえで変わりません。だから (3,4) の相棒は (4,3)——この対称性に気づけば一瞬です。
手順3:面積を出す。 O(0,0)、A(3,4)、B(4,3) の三角形なので
面積 = (1/2)|3×3 − 4×4| = (1/2)|9 − 16| = 7/2
検証OB2 = 42 + 32 = 25。OA2 と一致するので、たしかに OA = OB = 5 ○
B(4,3) は曲線上(4×3 = 12)○
(4) 直線 n の方程式
手順1:C を求める。 B が線分 AC の中点なので、中点の式を逆に読んで
C = 2B − A = (2×4 − 3, 2×3 − 4) = (5, 2)
検証A(3,4) と C(5,2) の中点は ((3+5)/2, (4+2)/2) = (4, 3) = B ○
手順2:直線 l の傾きを出す。 l は原点と A(3, 4) を通るので 傾き = 4/3、y = (4/3)x。
手順3:C を通り傾き 4/3 の直線を書く。
y − 2 = (4/3)(x − 5) → y = (4/3)x − 20/3 + 2 → y = (4/3)x − 14/3
検証C(5, 2) を代入すると (4/3)×5 − 14/3 = 20/3 − 14/3 = 6/3 = 2 ○
よくあるミス ①C を「AB の延長上の適当な点」と考えて求めない。「B が AC の中点」= C = 2B − A と式にできます。
②直線 l を「A を通る直線」とだけ考える。l は原点も通ります。だから傾きは 4/3 と一意に決まります。
③平行なのに切片まで同じにする。平行=傾きだけが同じ。切片は C を通る条件から決まります。
定石 反比例の格子点は約数の個数。
xy = a のグラフは y = x について対称——原点から等距離の相棒は座標を入れかえた点。
「B が AC の中点」= C = 2B − A。
この回で身につくこと
4つの小問で、使う道具が毎回変わります。
(1) 反比例の a は xy → (2) 格子点は約数 → (3) 等距離は対称性 → (4) 中点の逆読みと平行
どれも1つずつは難しくありませんが、「今どの道具を使う場面か」を切り替えられるかが問われています。
とくに (3) の「xy = a のグラフは y = x について対称」は、覚えておくと計算を丸ごと省けます。x と y を入れかえても式が変わらない——式の形を見て図形の性質を言い当てるという、この先ずっと使える見方です。
反比例の基礎は比例・反比例とは?式・表・グラフの見方を解説【中1数学】、一次関数の基礎は一次関数とは?式・グラフ・変化の割合を解説【中2数学】、この難問シリーズは2(直線の格子点)/19(反比例と平行四辺形)へ。

