高2|図形と方程式解き方がわからないときは 図形と方程式|内分・外分、直線・円・軌跡と領域を17問で解説 を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。
高2数学「図形と式」1の全9問を、問題文つきで解説します。数学IIの「図形と方程式」の入口、2点間の距離と内分点・外分点です。問題PDF
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お知らせ この回には解答PDFが用意されていません。このページの解答は、分点が実際に直線AB上にあり距離の比が正しいことを数値で確かめたうえで掲載しています(各問に検証を明記)。
この回の型:座標の図形は「距離の2乗」で扱う
型2点 A(x1, y1)、B(x2, y2) の距離は
AB = √{(x2 − x1)2 + (y2 − y1)2}
なぜこうするかこれは三平方の定理そのものです。2点を結ぶ線分を斜辺として、横の差と縦の差を2辺にもつ直角三角形を考えているだけ。座標平面では、どんな2点の間にも自動的に直角三角形が作れる——これが座標で図形を扱える理由です。
大事なのは、証明では√を外さずに「距離の2乗」のまま比べること。根号のまま等式を扱うより、はるかに見通しがよくなります。
定石 長さを比べるときは2乗で比べる。最後に必要なら√をとる。
【1】次の2点間の距離を求めよ
(1) (2, 3)、(7, 5) (2) (1, −2)、(−3, 4) (3) (0, 0)、(−12, −5)
答え (1) √29 (2) 2√13 (3) 13
(1) 横の差 7 − 2 = 5、縦の差 5 − 3 = 2。
距離の2乗 = 52 + 22 = 25 + 4 = 29。よって距離は √29(≒5.385)。29 は平方数でないのでこれ以上簡単になりません。
(2) 横の差 −3 − 1 = −4、縦の差 4 − (−2) = 6。
距離の2乗 = (−4)2 + 62 = 16 + 36 = 52。
52 = 4 × 13 なので √52 = 2√13(≒7.211)。
よくあるミス 縦の差を 4 − 2 = 2 としてしまう誤り。y 座標は −2 なので 4 − (−2) = 6 です。負の座標を引くときは必ずかっこを書く。
もう1つは √52 のまま答えてしまうこと。√の中に平方数が残っていないかを毎回確認します。
(3) 原点からの距離なので、そのまま (−12)2 + (−5)2 = 144 + 25 = 169。
169 = 132 なので距離は 13。
なぜこうするか(3) は 5 : 12 : 13 という有名な直角三角形の辺の比です。3:4:5、5:12:13、8:15:17、7:24:25 は覚えておくと、この先の計算で「きれいな数になるはず」という見通しが立ちます。
【2】3点 A(1,1)、B(−2,−3)、C(5,−2) が直角二等辺三角形であることを示せ
3点 A(1, 1)、B(−2, −3)、C(5, −2) を頂点とする △ABC は、直角二等辺三角形であることを示せ。
示すこと AB = AC(二等辺)かつ ∠A = 90°(直角)
型「直角二等辺三角形であることを示せ」=2つのことを示す。①2辺が等しい ②直角である。片方だけでは不十分。
手順1:3辺の長さの2乗を求める。
AB2 = (−2 − 1)2 + (−3 − 1)2 = 9 + 16 = 25
AC2 = (5 − 1)2 + (−2 − 1)2 = 16 + 9 = 25
BC2 = (5 − (−2))2 + (−2 − (−3))2 = 49 + 1 = 50
手順2:二等辺であることを示す。
AB2 = AC2 = 25 で、長さは正なので AB = AC = 5。
手順3:直角であることを示す。
AB2 + AC2 = 25 + 25 = 50 = BC2。
三平方の定理の逆により、BC を斜辺とする直角三角形、すなわち ∠A = 90°。
結論 AB = AC かつ ∠A = 90° なので、△ABC は∠A を直角とする直角二等辺三角形である。
検証ベクトルでも確かめられます。AB = (−3, −4)、AC = (4, −3)。内積は (−3)×4 + (−4)×(−3) = −12 + 12 = 0。内積が0なので垂直 ○。
よくあるミス 「二等辺だけ」または「直角だけ」を示して終わってしまう誤り。問題文が2つの性質を言っているなら、示すことも2つです。
もう1つは、どの角が直角かを書かないこと。いちばん長い辺(ここでは BC)の向かい側の角が直角です。答案には「∠A = 90°」と明記します。
定石 三平方の定理の逆で直角を示す。斜辺は最も長い辺。
【3】A(−4, 2)、B(3, −8) を結ぶ線分 AB の分点
(1) 3:1 に内分する点 (2) 2:3 に内分する点 (3) 3:1 に外分する点 (4) 2:3 に外分する点 (5) 中点
答え (1) (5/4, −11/2) (2) (−6/5, −2) (3) (13/2, −13) (4) (−18, 22) (5) (−1/2, −3)
型A(x1, y1)、B(x2, y2) を m : n に分ける点は
内分:( (n·x1 + m·x2) / (m + n) , (n·y1 + m·y2) / (m + n) )
外分:( (−n·x1 + m·x2) / (m − n) , (−n·y1 + m·y2) / (m − n) )
なぜこうするか外分の式は暗記するものではありません。内分の式の n を −n に置きかえただけです。「外分=比のうしろにマイナスを付けた内分」と理解しておけば、公式を2つ覚える必要がなくなります。
もう1つ大事なのは、係数がたすきがけになること。m : n に分けるとき、A の座標にかかるのは n、B の座標にかかるのは m です。ここを逆にするのが最も多い失点です。
(1) 3 : 1 に内分 x = (1×(−4) + 3×3)/(3+1) = (−4 + 9)/4 = 5/4
y = (1×2 + 3×(−8))/4 = (2 − 24)/4 = −22/4 = −11/2
(2) 2 : 3 に内分 x = (3×(−4) + 2×3)/5 = (−12 + 6)/5 = −6/5
y = (3×2 + 2×(−8))/5 = (6 − 16)/5 = −2
(3) 3 : 1 に外分 x = (−1×(−4) + 3×3)/(3−1) = (4 + 9)/2 = 13/2
y = (−1×2 + 3×(−8))/2 = (−2 − 24)/2 = −13
(4) 2 : 3 に外分 分母が 2 − 3 = −1 になることに注意。
x = (−3×(−4) + 2×3)/(−1) = (12 + 6)/(−1) = −18
y = (−3×2 + 2×(−8))/(−1) = (−6 − 16)/(−1) = 22
(5) 中点 1 : 1 の内分なので、x = (−4 + 3)/2 = −1/2、y = (2 − 8)/2 = −3。
検証求めた4つの分点について、実際に AP と PB の長さを計算して比を確かめました。
3:1内分 → AP:PB = 9.155 : 3.052 = 3.000 ○/2:3内分 → 4.883 : 7.324 = 0.667 = 2/3 ○
3:1外分 → 18.310 : 6.103 = 3.000 ○/2:3外分 → 24.413 : 36.620 = 0.667 = 2/3 ○
いずれも指定どおりの比になっています。
よくあるミス ①係数を逆にする(A に m、B に n をかけてしまう)。m : n の m は「A から見た距離の割合」なので、遠い側の B に m がかかります。
②外分で分母の符号を落とす。(4) のように m < n だと分母が負になり、答えの符号が全部変わります。分母を先に計算して符号を確かめるのが安全です。
③外分点が線分の外にあることを疑う。(4) の (−18, 22) は A(−4,2) よりさらに外側です。外分点は線分ABの外に出るのが正しいので、線分内に収まったら計算ミスを疑ってください。
この回で身につくこと
「図形と方程式」の最初の3つの道具がこの回に揃っています。
①2点間の距離(三平方の定理の座標版)②三平方の定理の逆で直角を示す ③内分点・外分点
とくに②は、この先「円の方程式」「軌跡」で何度も使います。長さは2乗のまま比べるという発想を、ここで身体に入れておいてください。
③の外分は、公式を覚えるのではなく「内分の n を −n にする」と理解すること。ベクトルでも同じ式が出てくるので、この理解が効いてきます。
単元の全体像は図形と方程式|直線・円・軌跡と領域を基礎から解説【数学II】、三平方の定理の復習は三平方の定理|証明・辺の長さ・平面と空間【中3】へ。

