高2数学:図形と式

高2数学:図形と式|12(無料問題・解説つき)

高2|図形と方程式解き方がわからないときは 図形と方程式|直線・円・軌跡と領域を基礎から解説【数学II】 を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。

今日の一問
(1) 点 A、B、C を通る円の方程式を求めよ。 (2) △ABC の外心の座標と、外接円の半径を求めよ。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

高2数学「図形と式」12の全8問を、問題文つきで解説します。テーマは条件から円を決める。3点を通る円、同心円、対称な円、軸に接する円、三角形の外接円まで、円を決める条件のパターンが一通り並んでいます。問題PDF

お知らせ この回には解答PDFが用意されていません。このページの解答は、求めた円に与えられた点をすべて代入して確かめたうえで掲載しています(各問に検証を明記)。

この回の型:円を決めるには条件が3つ要る。式は2種類を使い分ける

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円の式には2つの書き方があり、問題によって有利なほうが変わります。
標準形 (x − a)2 + (y − b)2 = r2 …… 中心や半径に条件があるとき
一般形 x2 + y2 + ℓx + my + n = 0 …… 通る点が3つ与えられているとき

なぜこうするか円は中心 (a, b) と半径 r の3つの数で決まります。だから条件も3つ必要——「3点を通る」で決まるのはそのためです。
3点を通る円で一般形を使う理由は、こちらだと代入したとき ℓ、m、n について1次式になるからです。標準形に代入すると a2、b2 が出てきて2次の連立になり、格段に面倒になります。「未知数が1次で出る形を選ぶ」——これが式の使い分けの基準です。

【1】3点 A(1,1)、B(2,−1)、C(3,2)

(1) 点 A、B、C を通る円の方程式を求めよ。 (2) △ABC の外心の座標と、外接円の半径を求めよ。

答え (1) x2 + y2 − 5x − y + 4 = 0  (2) 外心 (5/2, 1/2)、外接円の半径 √10/2

(1) 求める円を x2 + y2 + ℓx + my + n = 0 とおき、3点を代入します。
 A(1,1):1 + 1 + ℓ + m + n = 0 → ℓ + m + n = −2 …①
 B(2,−1):4 + 1 + 2ℓ − m + n = 0 → 2ℓ − m + n = −5 …②
 C(3,2):9 + 4 + 3ℓ + 2m + n = 0 → 3ℓ + 2m + n = −13 …③

n を消す。 ②−① より ℓ − 2m = −3、③−① より 2ℓ + m = −11
前者から ℓ = 2m − 3。後者に代入して 2(2m − 3) + m = −11 → 5m = −5 → m = −1ℓ = −5
①より n = −2 − (−5) − (−1) = 4
よって x2 + y2 − 5x − y + 4 = 0

(2) 外心=この円の中心、外接円の半径=この円の半径です。平方完成して
 中心 = (−ℓ/2, −m/2) = (5/2, 1/2)
 r2 = (5/2)2 + (1/2)2 − 4 = 25/4 + 1/4 − 16/4 = 10/4 = 5/2
 r = √(5/2) = √10/2(≒ 1.5811)

なぜこうするか(2) は (1) を平方完成し直すだけです。「外心を求めよ」と言われたら、3辺の垂直二等分線を2本立てて連立…と考え始めないでください。6枚目ではその方法を練習しましたが、3点が与えられているなら円の式を作ってしまうほうがずっと速い。同じ答えに2通りの道があると知っておくのが大事です。

検証中心 (5/2, 1/2) から3点までの距離の2乗を計算すると、A・B・C とも 5/2 で完全に一致しました ○

よくあるミス ①標準形で解こうとして計算が破綻する。(x−a)2+(y−b)2=r2 に3点を代入すると a2、b2、r2 が混ざった連立になります。3点なら一般形
②連立で n を消さずに解こうとする。3式とも n が同じ係数で入っているので、差をとれば一気に消えます

定石 3点を通る円は一般形。差をとって n を消し、2本の1次式にして解く。外心と外接円の半径は、その円を平方完成するだけ。

【2】次の円の方程式を求めよ

(1) 円 x2 + y2 − 3x + 5y − 1 = 0 と中心が同じで、点 (1, 2) を通る円
(2) 点 (1, −3) に関して、円 x2 + y2 = 1 と対称な円
(3) 中心が x 軸上にあり、2点 (3, 5)、(−3, 7) を通る円
(4) 中心が直線 y = x 上にあり、半径が √13 で点 (2, 1) を通る円
(5) 点 (1, 2) を通り、x 軸および y 軸に接する円
(6) 直線 x − y = −1、x + y = 3、x + 2y = −1 で作られる三角形の外接円

答え
(1) (x − 3/2)2 + (y + 5/2)2 = 41/2(= x2 + y2 − 3x + 5y − 12 = 0)
(2) (x − 2)2 + (y + 6)2 = 1
(3) (x + 2)2 + y2 = 50
(4) (x − 4)2 + (y − 4)2 = 13 または (x + 1)2 + (y + 1)2 = 13
(5) (x − 1)2 + (y − 1)2 = 1 または (x − 5)2 + (y − 5)2 = 25
(6) (x − 3)2 + (y + 2)2 = 20

(1) 同心円

もとの円を平方完成して中心を読みます。中心 = (3/2, −5/2)。中心が同じなら半径だけ決めればよいので
 r2 = (1 − 3/2)2 + (2 + 5/2)2 = 1/4 + 81/4 = 41/2
よって (x − 3/2)2 + (y + 5/2)2 = 41/2。展開すると x2 + y2 − 3x + 5y − 12 = 0。

なぜこうするか一般形どうしで見比べると、同心円は x、y の1次の係数(ℓ と m)が同じで、定数 n だけが違うと分かります。もとの式の −1 が −12 に変わっただけ。4枚目の「平行な直線は左辺をそのまま使い、定数だけ変える」とまったく同じ構造です。

検証(1, 2) を x2 + y2 − 3x + 5y − 12 に代入すると 1 + 4 − 3 + 10 − 12 = 0

(2) 点に関して対称な円

円 x2 + y2 = 1 は中心 (0, 0)、半径 1。点対称では半径は変わらず、中心だけが移ります
中心の移り先は 2枚目でやった Q = 2A − P より 2×(1, −3) − (0, 0) = (2, −6)
よって (x − 2)2 + (y + 6)2 = 1

よくあるミス 半径まで動かしてしまうこと。折り返し・点対称・平行移動は合同変換なので、大きさは変わりません。動かすのは中心だけです。

(3) 中心が x 軸上

「中心が x 軸上」= 中心の y 座標が 0。中心を (a, 0) とおけるので、未知数が1つ減ります。
2点から等距離なので
 (3 − a)2 + 52 = (−3 − a)2 + 72
 9 − 6a + a2 + 25 = 9 + 6a + a2 + 49
 34 − 6a = 58 + 6a → 12a = −24 → a = −2
r2 = (3 + 2)2 + 25 = 50。よって (x + 2)2 + y2 = 50

検証もう一方の (−3, 7) からも (−3 + 2)2 + 49 = 1 + 49 = 50 ○ 2枚目の【3】とまったく同じ「等距離=距離の2乗を=で結ぶ」です。

(4) 中心が y = x 上、半径 √13

中心が y = x 上なので (t, t) とおけます。半径 √13 で (2, 1) を通るので
 (2 − t)2 + (1 − t)2 = 13
 4 − 4t + t2 + 1 − 2t + t2 = 13 → 2t2 − 6t − 8 = 0 → t2 − 3t − 4 = 0
 (t − 4)(t + 1) = 0 → t = 4、−1
よって (x − 4)2 + (y − 4)2 = 13 または (x + 1)2 + (y + 1)2 = 13

検証t = 4:(2−4)2 + (1−4)2 = 4 + 9 = 13 ○/t = −1:(2+1)2 + (1+1)2 = 9 + 4 = 13 ○ 2つとも条件を満たします

(5) 両軸に接する円

x 軸にも y 軸にも接するということは、中心から両方の軸までの距離が等しく、それが半径です。つまり中心は (a, a)(または (a, −a))の形。
点 (1, 2) は第1象限にあるので、円も第1象限にあると考えて中心 (a, a)、半径 a(a > 0)とおくと
 (1 − a)2 + (2 − a)2 = a2
 1 − 2a + a2 + 4 − 4a + a2 = a2 → a2 − 6a + 5 = 0 → (a − 1)(a − 5) = 0 → a = 1、5
よって (x − 1)2 + (y − 1)2 = 1 または (x − 5)2 + (y − 5)2 = 25

検証a = 1:(1−1)2 + (2−1)2 = 1 = 半径2 ○/a = 5:(1−5)2 + (2−5)2 = 16 + 9 = 25 = 半径2
念のため中心を (a, −a)(第4象限型)としても解いてみると a2 + 2a + 5 = 0 となり、判別式 4 − 20 < 0 で実数解なしこの2つ以外に答えはありません

よくあるミス ①中心を (a, a) と置けることに気づかない。「両軸に接する」の翻訳がこの問題のすべてです。
②2つのうち片方だけ答える。小さい円(半径1)と大きい円(半径5)の2つが実際に存在します。図を描くと、点 (1,2) を通る「軸に接する円」が2通りあることが見えます。

(6) 3直線で作られる三角形の外接円

手順1:3つの頂点を求める。 2本ずつ連立します。
 x − y = −1 と x + y = 3 → (1, 2)
 x − y = −1 と x + 2y = −1 → (−1, 0)
 x + y = 3 と x + 2y = −1 → (7, −4)

手順2:3点を通る円を求める。 【1】とまったく同じ手順です。一般形 x2 + y2 + ℓx + my + n = 0 に代入して
 (1,2):ℓ + 2m + n = −5  (−1,0):−ℓ + n = −1  (7,−4):7ℓ − 4m + n = −65
解くと ℓ = −6、m = 4、n = −7
 x2 + y2 − 6x + 4y − 7 = 0 → (x − 3)2 + (y + 2)2 = 20

検証中心 (3, −2) から3頂点までの距離の2乗は、(1,2) が 4 + 16 = 20、(−1,0) が 16 + 4 = 20、(7,−4) が 16 + 4 = 20。すべて 20 で一致

なぜこうするか「3直線で作られる三角形の外接円」と言われると難しく見えますが、やることは「交点を3つ出す」+「3点を通る円」の2段階だけ。大問を小問に分解する——【1】が (1)(2) に分かれていたのは、この分解を体験させるためです。

この回で身につくこと

円を決める条件は、次のどれかに翻訳できます。
①通る点が3つ → 一般形に代入して ℓ、m、n の連立
②中心に条件がある(軸上・直線上・同心)→ 中心を1文字で置いて未知数を減らす
③接する → 中心から軸(または直線)までの距離が半径
とくに②の「中心が x 軸上なら (a, 0)、y = x 上なら (t, t)」という置き方は、この先の軌跡でも同じ発想で使います。条件を1つ使うたびに未知数が1つ減る——この感覚を持てると、どんな設定でも解き始められます。
そして (4)(5) のように答えが2つある問題が2問も入っています。2次方程式が出てきたら解が2つある可能性を必ず確認してください。
単元の全体像は図形と方程式|直線・円・軌跡と領域を基礎から解説【数学II】、これまでの回は6(外心と垂心)10(文字入りの直線・平行四辺形)11(円の方程式と3分岐)へ。

高2数学 図形と式 図形と式12

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