高1数学|高校1年 二次関数の変換と係数決定 平行移動・対称移動を逆算(無料問題PDF)

高1|2次関数解き方がわからないときは 高1数学|二次関数 グラフ・平方完成・最大最小・二次不等式【数学I】(無料問題PDF) を先に読むと、この問題で何を問われているかが分かります。



今日の一問
放物線
軸方向に だけ平行移動し、さらに原点に関して対称移動したら、
になった。このとき、 の値を求めなさい。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。


二次関数の平行移動や対称移動では、「移動後の式を作る」だけでなく、移動後の式から元の係数を逆算する問題も出題されます。本教材では、元のPDFにある2問を題材に、変換を一つずつ式に反映する方法、逆変換で戻る方法、係数比較の考え方を途中計算から詳しく説明します。

学習の目標

  • の平行移動・軸対称・原点対称を式で表せる
  • 複数の変換を、問題文に書かれた順番どおりに合成できる
  • 同じ次数の係数を比べて未知数を決定できる
  • 逆変換を使って答えを別の方向から検算できる

元の演習PDF「高1数学 二次関数5」を開く

問題文

問題1

放物線

軸方向に だけ平行移動し、さらに原点に関して対称移動したら、

になった。このとき、 の値を求めなさい。

問題2

放物線

軸に関して対称移動すると、

に移り、これを 軸方向に 軸方向に だけ平行移動すると、

になった。このとき、 の値を求めなさい。

準備:変換の意味を座標から理解する

関数 のグラフを右へ 、上へ 平行移動すると、

になります。特に縦方向だけの移動なら、上へ のとき です。したがって「 軸方向に 」は下へ8なので、関数値から8を引きます。

対称移動は次の3式で整理できます。

原点対称では横座標と縦座標の両方が反転します。式では、まず に置き換え、さらに式全体にマイナスを付ける、と考えると混乱しません。

問題1の解説:変換を順番どおりに行う

最初の関数を

とおきます。

第1段階:下へ8だけ平行移動する

軸方向に なので、移動後は

です。この段階では の値は変わらないため、 の係数は変化しません。

第2段階:原点について対称移動する

第1段階の関数を とすると、原点対称後は です。

ここで得られた式が

と一致します。二つの多項式がすべての で等しいなら、同じ次数の係数は等しくなります。

定数項の式を解くと、

問題1の答え:

問題1の別解:完成形から逆向きに戻る

最後の式から変換を逆順に取り消す方法でも確認できます。原点対称は2回行うと元に戻るので、

をもう一度原点対称すると、第1段階の式に戻ります。

これは元の放物線を下へ8動かした式です。したがって上へ8戻せば、

となり、やはり です。逆変換は、複数の操作がある問題の強力な検算方法です。

問題2の解説:途中の係数cを手がかりにする

この問題では、途中の放物線に という補助的な係数が現れます。最終的に求めるのは ですが、まず を決めると流れが整理できます。

第1段階:y軸対称からaとbの関係を得る

元の関数を とします。 軸対称後は なので、

これが と一致するため、

です。二乗項は符号が戻り、一次項だけが反転します。

第2段階:右へ2、上へ3だけ平行移動する

途中の関数を とします。右へ2、上へ3の平行移動だから、

です。丁寧に展開します。

これが と一致するので、一次の係数から

定数項でも確認すると、

となり、最終式と一致します。先ほどの関係 より、

また、すでに と分かっています。

問題2の答え:

問題2の検算:求めた式を最初から変換する

求めた値を元の式に代入すると、

です。 軸対称にすると、

さらに右へ2、上へ3動かすと、

問題文の最終式と完全に一致するため、答えは正しいと確認できます。

発想の核心:変換は「関数への操作の合成」

複数の変換が並ぶ問題では、各操作を関数に作用させる写像として見ると整理できます。例えば、下へ8の平行移動を 、原点対称を とすれば、問題1は を計算しています。一般に は同じとは限りません。操作の順序を守る必要があるのはこのためです。

大学数学では、平行移動はアフィン変換、原点対称は行列 による線形変換として扱われます。高校の式変形は、変換の合成や逆写像という考え方へ自然につながっています。

よくある誤答

  • 軸方向に 」で を変える: 軸方向は縦方向です。式全体から8を引きます。
  • 原点対称を とする:これは 軸対称です。原点対称は です。
  • 右へ2の移動で とする:右への移動は です。
  • 途中の を無視する: は元の一次係数と最終式を結ぶ橋渡しです。まず を求めます。
  • 係数比較で定数項を確認しない:一次係数だけで値が出ても、定数項に代入して整合性を検算します。

確認問題

  1. を下へ5動かしたら になった。 を求めなさい。
  2. を原点対称にすると になった。 を求めなさい。
  3. 軸対称にした後、右へ1動かした式を求めなさい。
  4. を右へ3、上へ1動かすと になった。 を求め、定数項も一致するか確認しなさい。
確認問題の答え

1.

2.

3.

4. 一次係数から 。定数項は となり3に一致しないため、問題の条件を同時に満たす は存在しません。係数比較では複数の条件をすべて確認することが重要です。

FAQ

係数比較はなぜ使えるのですか

同じ次数の多項式がすべての に対して等しいなら、各次数の係数が一致するからです。特定の一点だけでなく、グラフ全体が同じという条件を使っています。

順方向と逆方向のどちらで解くべきですか

未知係数を含む元の式が単純なら順方向が自然です。完成した式が簡単で、逆変換が分かりやすい場合は逆方向も有効です。試験では一方で解き、もう一方を短い検算に使うと安定します。

変換の順序は入れ替えられますか

一般には入れ替えられません。平行移動後に対称移動すると、移動方向そのものが反転する場合があります。問題文の順番に式を一行ずつ更新してください。

関連記事

数強塾で変換の理由まで学ぶ

数強塾では、公式を当てはめるだけでなく、座標の動き、式への代入、係数比較、検算を一つの流れとして指導します。公開している合格実績は、2022〜2025年度の卒業生205名、合格件数323件、東京大学・京都大学13件です。合格件数は延べで、1名の複数合格を含みます。詳しくは合格実績ページをご覧ください。

二次関数の変換や係数決定を答案にまとめる練習をしたい方は、お問い合わせページから現在の学習状況をご相談いただけます。

次に解く問題・この単元の解説

📄 同じ単元のプリント(全38枚のうち、この前後24枚)

同じ単元を続けて解くと、どの手を使うかの判断が安定します。手が止まったところがあれば、その単元の要点に戻ってから次の1枚に進んでください。

一覧に無いものも含め、2次関数のプリントは高1数学:2次関数 全38枚、学年全体の単元一覧は高1数学のページから確認できます。

オンライン数学専門塾 数強塾|プロ講師のみ・完全1対1指導・中高一貫校対応

数強塾オンラインのご案内

体験授業に申し込む入塾受け入れ状況(残席)数学つまずき診断(無料)体験授業の事前案内保護者の方へ高1・高2の方へ医学部志望の方へ保護者様からの声料金・指導システム指導事例・合格実績大学受験 合格実績(集計ルール開示)数強塾グループの理念学校別の数学対策数学の勉強法(記事一覧)数強塾プレミアム(映像授業)獣医学部専門コース鉄緑会・SAPIX等との併用サポート過去問解説・数学問題集毎日の数学(1日1枚 無料プリント)毎日の数学EX(難関大の名問を1日1問)共通テスト・センター数学の全問解説共通テスト「情報Ⅰ」の全問解説情報Ⅰ・情報Ⅱ専門「情報ラボ」情報の過去問アーカイブ(無料PDF)解法テクニック事典(公式・裏ワザ)入試数学の定石(解き方の型・全27章)数学の要点辞典まとめ(中1〜数学III)中1数学の要点辞典(全7単元)中2数学の要点辞典(全6単元)中3数学の要点辞典(全8単元)数学I・Aの要点辞典(全9単元)数学II・B・Cの要点辞典(全12単元)数学IIIの要点辞典(全7単元)論理と証明の要点辞典(全8章)2026年 夏期講習会2026年 冬期講習会代表・藤原進之介について