大学受験

一橋大学 2007年度 過去問・解答

数強塾のプロ講師陣

藤原進之介です。このページでは一橋大学2007年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。

今日の一問
を整数とし、 とする。
(1) 整数 と、 ではない整数 で、 をみたすものが存在するような をすべて求めよ。ただし は虚数単位である。
(2) (1) で求めたすべての に対して、方程式 を解け。
——さて、どこから手をつける?
答えと考え方は、この記事の中で順を追って解説します。

問題

解答

📊 2007年度 一橋大学 数学 講評マップ(難易度・目標時間・使う型)

この年度の全5問を解説した数強塾のプロ講師陣が、各問題を難易度・目標時間・使う型の3つで整理しました。難易度と目標時間は数強塾の独自の見立てで、目標時間は過去問演習をするときの1問あたりの目安です(実際の試験の時間配分を示すものではありません)。「使う型」の列は解法パターン事典の該当単元につながっています。解けなかった問題は、下の解説で解き方を確認したあと、型のページで同じ型の問題を練習すると定着が速くなります。

2007年度の全5問

大問テーマ難易度目標時間使う型(解法パターン事典)
解説へ整数解をもつ 3 次方程式と共役な虚数解やや難約22分整数
解説へつの数列で作る放物線と 軸との交点やや難約22分漸化式の全型
解説へ放物線と線分で囲まれた面積・三角形の面積比標準約20分積分法(数II)
解説へおける 3 次関数の最大値やや難約22分微分法(数II)
解説へ回の抽出で決まる得点 の確率やや難約24分確率

💡 どこで差がつくか:この年度は全5問で、数強塾の見立てでは標準が1問・やや難が4問です。扱う型は5種類にわたり、同じ型が重なることがほとんどないので、特定の単元だけを固めても点数が安定しません。やや難以上が4問あるので、まず標準の問題を確実に取り切る練習から入るほうが結果につながります。目標時間の合計は約110分(過去問演習での目安)。 この冊子5問の目標時間の合計は約110分(数強塾の見立て)。

「型が出てこなかった問題」が2問以上あった人へ。それは演習量の不足ではなく、単元の型の抜けが原因であることがほとんどです。数強塾は数学専門・プロ講師のみ・完全1対1のオンライン個別指導。実際にあなたが解いた過去問の答案を見ながら、どの型が抜けているかを特定し、一橋大学の出題に合わせて埋めていきます。一橋大学の過去問まとめ(全年度+傾向)で他の年度も確認できます。

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※ 問題文は一橋大学が公表した平成19年度(2007年度)前期日程入学試験問題を、解説のために引用したものです。解答・解説はオンライン数学専門塾「数強塾」が独自に作成したもので、大学が公表した一般的な解答例そのものではありません。作成にあたっては大学公表の解答と全9設問を突き合わせて一致を確認し、さらに の全数探索で数式処理により整数解を判定厳密分数での第12項までの逐次計算数式処理による記号積分300万点の数値走査 から までの 通り全数列挙で独立に検算しています。

2007年度(平成19年度)一橋大学 前期日程 数学の傾向
  • 大問5題・全問記述式(試験時間120分)。整数/数列/図形と方程式(面積)/微分(最大値)/確率という、一橋の王道フルコースです。
  • この年の特色は「複素数解をもつ整数係数 3 次方程式」(「判別式が によらず一定になる仕掛け」(。どちらも解と係数の関係が主役です。
  • 「実数係数なら虚数解は共役とペア」から始めて、 という積の形に持ち込むのが決め手。あとは約数を調べるだけです。
  • (1) は を計算すると となり、 で一定—— の一般項を求めなくても解けるのが美しい。
  • 公式原点を頂点とする三角形の面積公式の組み合わせ。答えの比 がきれいです。
  • の範囲での最大値」という設定。 の符号で極大点の位置が動くので、丁寧な場合分けが要求されます。
  • 「3 つの数の中央値(または重複値)」という珍しい得点ルール。数え上げは「すべて異なる」「2 つ重複」「3 つ同じ」の 3 通りに整理するだけ。
  • 目標時間は各大問 22 分。 を確実に取り、 で場合分けを丁寧に——これが合格ラインです。

整数解をもつ 3 次方程式と共役な虚数解

分野:複素数と方程式・整数 難易度:やや難 目標時間:22分

【問題】

を整数とし、 とする。

(1) 整数 と、 ではない整数 で、 をみたすものが存在するような をすべて求めよ。ただし は虚数単位である。

(2) (1) で求めたすべての に対して、方程式 を解け。

【解答】

(1)

(2) のとき  /  のとき

(1) 条件をみたす をすべて求める

【問題(再掲)】

は整数)。整数 でない整数 をみたすものが存在するような をすべて求めよ。

【型】実数係数だから虚数解は共役とペア。残り 1 つは実数解 → 解と係数の関係で 3 本の式

【なぜこうするか】
まず「実数係数の方程式が虚数解 をもてば、共役 も解」という基本事実を使います。3 次方程式なので、残る 1 つの解は必ず実数。これを とおくと、解と係数の関係が 3 本立ちます。

 ……(和)

 ……(積)

ここで 実数になるのがポイント。和の式から 、これを積の式に入れると

整数どうしの積が ——この形に持ち込めれば勝ちです。しかも より なので 、つまり両方とも正の約数に限られます。
あとは の約数の組を全部調べ、 が正の平方数になるかを確認するだけ。 は残りの関係式(2 つずつの積の和)から求まります。

解と係数の関係。実数係数なので が解なら共役 も解。残る解を実数 とおくと

解と係数の関係整理すると
2 つずつの積の和

和の式より 。これを積の式に代入して

より だから 。よって 積が となる正の整数の組

各組について を出し、正の平方数になるかを調べる。

判定
130×(平方数でない)
215×
310〇(
56×
65〇(
103×
152×
301×

それぞれの に代入する。

したがって

検算。 から まで動かし、数式処理で の解を求めて「実部・虚部がともに整数で虚部が でない解」をもつ を探したところ、該当したのは の 2 つだけ

【定石】実数係数の方程式の虚数解は共役とペア3 次方程式なら残り 1 つは実数解 が実数になることを利用して、解と係数の関係を整数の積の形に持ち込むのが王道です。

【よくあるミス】 の根拠( より )を書かず、負の約数の組まで調べて時間を失うこと。また が平方数かどうかの確認を怠り、)などを解に含めてしまうこと。

(2) 各 に対する方程式の解

【問題(再掲)】

(1) で求めたすべての に対して、方程式 を解け。

【型】(1) で実数解 と虚数解 がすでに出ている——因数分解で確認して書き下す

【なぜこうするか】
(1) の過程で3 つの解がすべて求まっています。したがって (2) はそれを整理して書くだけ
ただし答案としては、実際に因数分解して確かめるのが親切です。虚数解 を解にもつ 2 次式は

(和が 、積が )。これと の積が元の 3 次式になることを確認すれば、計算ミスも同時に検出できます。

のとき。虚数解は 、実数解は 。実際

で、 を解くと 。よって

のとき。虚数解は 、実数解は 。実際

で、 を解くと 。よって

検算。数式処理による因数分解の結果は および で、解はそれぞれ ✓ また定数項の確認として ✓、 ✓(積の式 と整合)。

【定石】虚数解 をもつ 2 次式は 。3 次式を と(その2次式)の積 と書いて展開して係数が合うか確認すれば、それが最良の検算になります。

【よくあるミス】 を反映せず、解を 1 つだけ書くこと。虚数解は必ず 2 つ(共役ペア)です。また ごとに解が違うので、両方の について書くのを忘れないように。

3 つの数列で作る放物線と 軸との交点

分野:数列・2次方程式(判別式) 難易度:やや難 目標時間:22分

【問題】

数列

と順に定める。放物線 とする。

(1) 軸と 2 点で交わることを示せ。

(2) 軸の交点を とする。 を求めよ。

【解答】

(1) によらず一定)

(2)

(1)  軸と 2 点で交わること

【問題(再掲)】

放物線 軸と 2 点で交わることを示せ。

【型】判別式 を作って漸化式に代入すると ——一般項は不要

【なぜこうするか】
素直にやるなら の一般項をすべて求めて判別式を計算——ですが、 の一般項がかなり面倒 という 2 種類の等比が混ざった漸化式になります)。
そこで発想を変えます。本当に必要なのは だけ。ならば 自体の漸化式を作ってしまえばよい:

これを展開すると きれいに打ち消し合って だけが残ります。つまり によらず一定
なので、すべての 。あとは (2 次関数であること)を確認すれば完成です。
「一般項を求めずに、必要な量の漸化式だけ作る」——この発想は数列の問題で非常に強力です。

準備。 より 。とくに なので は放物線である。

判別式の漸化式。、すなわち判別式の )とおくと

右辺を展開すると

よって によらず一定。初項は

したがってすべての 。判別式が正だから、 軸と異なる 2 点で交わる。(証明終)

検算。漸化式から を厳密分数で第 12 項まで計算し、 を求めると から まですべて ✓ 参考までに )、)となっています。

【定石】必要な量(判別式・内積・面積など)そのものの漸化式を作れないか考える。一般項を全部求めるより圧倒的に速いことが多い。 の係数が偶数の形なら、 を使うのが定石です。

【よくあるミス】 の一般項を求めようとして時間を溶かすこと(求まりますが不要)。また (放物線であること)の確認を落とすこと—— なら「 軸と 2 点で交わる」は成立しません。

(2) 

【問題(再掲)】

軸の交点を とするとき、 を求めよ。

【型】2 解の差 。ここでは となり等比数列の和に

【なぜこうするか】
の 2 解は

((1) で と分かっているので、根号が外れてきれいな形になります。)
2 点間の距離は 座標の差だから

なので ——公比 の等比数列! あとは等比数列の和の公式そのままです。
(1) で判別式を求めさせた意味が、ここで効いてくる構成になっています。

2 次方程式 の 2 解は、(1) より だから

よって( に注意して)

したがって、初項 、公比 の等比数列の和として

検算。厳密分数で を計算すると で確かに公比 ✓ 部分和は

123456
直接の和
公式の値

すべて厳密に一致 ✓  では に収束します。

【定石】2 次方程式の 2 解の差は 軸との 2 交点間の距離)。 型なら (1) の結果を (2) でそのまま使うのが誘導問題の基本姿勢です。

【よくあるミス】2 解の差を としてしまうこと(解の公式の分母 に引きずられがち)。正しくは差なので を実際に確かめると安全です( の 2 解は で差は ✓)。

放物線と線分で囲まれた面積・三角形の面積比

分野:積分(面積)・2次関数の最大 難易度:標準 目標時間:20分

【問題】

放物線 とする。 上に異なる 2 点 P、Q をとり、その 座標をそれぞれ とする。

(1) 線分 OQ と で囲まれた部分の面積が、 の面積の 倍であるとき、 の関係を求めよ。ただし O は原点を表す。

(2) Q を固定して P を動かす。 の面積が最大となるときの で表せ。また、そのときの の面積と、線分 OQ と で囲まれた部分の面積との比を求めよ。

【解答】

(1) または  (2) 、面積比は :(囲まれた部分)

(1) 面積が 倍となる の関係

【問題(再掲)】

線分 OQ と で囲まれた部分の面積が の面積の 倍であるとき、 の関係を求めよ。

【型】線分 OQ と の面積は 公式で

【なぜこうするか】
まず は原点を通る)ことに注目。だから直線 OQ の傾きは と簡単に出ます。
線分 OQ と で囲まれた面積は

公式。ここでは 。) が消えるのが気持ちいいところ。
一方 は原点を頂点にもつので 。展開するとここでも が消えて
両方から も約分できるので、残るのは だけの2 次同次式——因数分解で終わります。

2 つの面積。。直線 OQ は だから、線分 OQ と で囲まれた部分の面積

また の面積

より正。)

条件式。 より

で割って整理すると

これを について因数分解して

よって

(どちらも を満たす。)

O P Q △OPQ S₁ x C : y = ax² + bx

▲ 線分 OQ と で囲まれた部分(水色、面積 )と、(緑)。図は ((2) の最大となる位置)で作図。 によらず一定なのがポイント。

検算。数式処理で を計算すると を含まない)✓ 条件式 で割ると と因数分解され、 について解くと 、すなわち

【定石】原点を通る放物線と原点を通る直線で囲む面積は 公式で一発 が消える)。原点を頂点とする三角形の面積は 。両方から共通因子(ここでは )を約分すると、式が一気に軽くなります。

【よくあるミス】 の因数分解で などと誤ること。定数項の になることを確認しましょう。また答えを で表すか で表すかを明示しないと減点されます。

(2)  が最大となる と面積比

【問題(再掲)】

Q を固定して P を動かすとき、 の面積が最大となる で表せ。また、そのときの の面積と、線分 OQ と で囲まれた部分の面積との比を求めよ。

【型】 の 2 次関数——平方完成で

【なぜこうするか】
(1) で求めた を、 は定数、 が変数」と見直します。 は定数なので

の下に凸でない(上に凸の)2 次関数。平方完成して

なので、 で最大。 なので変域内にあり、これが答えです(幾何的には「P が弦 OQ から最も遠い点」=接線が OQ に平行になる点)。
比のほうは、 に依存しないので、最大値 と並べるだけ。 の比は通分して
なお という値はアルキメデスの「放物線の切片の面積は内接三角形の 倍」という古典的な定理そのものです。

最大となる を固定すると、 において

だから、(これは を満たす)で最大となり、そのとき

面積比。(1) より (これは によらない)だから

したがって 、面積比は

検算。数式処理で で微分して零点を求めると ✓ そのときの 、比 ✓ ( も消えて純粋な比になるのが、この問題の設計の妙です。)

【定石】「一方を固定して他方を動かす」なら、動かすほうの文字の関数と見る。2 次関数なら平方完成。放物線の弦と、それに平行な接線の接点で三角形の面積が最大——そのとき「弓形の面積 : 三角形の面積 」は覚えておく価値のある比です。

【よくあるミス】 に依存すると思い込み、 を代入し直そうとすること( は O と Q だけで決まります)。また比を と逆に書くこと——問われている順序( が先)を確認しましょう。

における 3 次関数の最大値

分野:微分(3次関数の最大値・場合分け) 難易度:やや難 目標時間:22分

【問題】

を定数とし、 とする。 の範囲で の最大値が となるような をすべて求めよ。

【解答】

 最大値が となる

【問題(再掲)】

について、 の範囲での最大値が となるような をすべて求めよ。

【型】 の 2 つの零点 の大小で場合分け。候補は「極大値」と「端点 」の 2 つだけ

【なぜこうするか】
まず微分します。

零点は 。3 次の係数が正なので、。したがって での最大値は「極大値」か「右端 」のどちらかです。
極大値がどこに来るかは の符号で変わります。

  • ): で極大、 で極小。候補は
  • で単調増加。最大は
  • ): で極大、 で極小。候補は

必要な値は 3 つだけ:
大切なのは「候補が 2 つあるとき、どちらが最大かを判定してから とおく」こと。いきなり などとすると、実は極大値のほうが大きかった、という誤答になります。

準備。 となるのは 。必要な値は

(i) のとき。 より は単調増加。 での最大値は で不適。

(ii) のとき。 なので で極大、 で極小。 での最大値は 。ここで

  • :最大値は はこの範囲を満たす →
  • :最大値は より 。これは に反し不適

(iii) のとき。 なので で極大、 で極小。 での最大値は 。ここで

なので、これは (または 、ただし今は )と同値。

  • :最大値は 。整理すると 、因数分解して 。2 次の因子は判別式 で実数解をもたないから 。これは を満たす →
  • :最大値は より 。これは に反し不適

以上より

極大 f(2a)=105 極小 f(0)=a f(2)=41 x = 2 2a = −6 x

のときのグラフ。極大値 で極小値 、右端 。緑の縦線 より左側での最大値がちょうど になっている。

検算(300万点の数値走査)。 から まで 300 万分割して の最大値を求めると

での最大値(数値)最大を与える 判定
105.000000
105.000000
2734.000751×(105 ではない)
1.000000×

だけが最大値 105 を与える ✓  では確かに極大値 のほうが圧倒的に大きく、不適である理由が数値でも確認できます。因数分解 も数式処理で確認済み ✓

【定石】3 次関数の「範囲つき最大値」は、候補を(極大値)と(端点の値)に絞ってから大小比較比較の不等式が因数分解できないかを必ず試すこと(本問は ときれいに割れます)。3 次方程式は整数解を代入で探す の約数から見つかります)。

【よくあるミス】極大値と端点の大小比較をせず、両方について を解いて両方とも答えにしてしまうこと。 は「そのとき本当に が最大か」を確かめると弾かれます。また のとき極大が (負の側)に来ることを見落とすこと。

3 回の抽出で決まる得点 の確率

分野:確率(場合の数の整理・2次関数の最大) 難易度:やや難 目標時間:24分

【問題】

1 が書かれたカードが 1 枚、2 が書かれたカードが 1 枚、…、 が書かれたカードが 1 枚の全部で 枚のカードからなる組がある。この組から 1 枚を抜き出し元にもどす操作を 3 回行う。抜き出したカードに書かれた数を とするとき、得点 を次の規則 (i)、(ii) に従って定める。

(i) がすべて異なるとき、 のうちの最大でも最小でもない値とする。

(ii) のうちに重複しているものがあるとき、 はその重複した値とする。

をみたす に対して、 となる確率を とする。

(1) で表せ。

(2) が最大となる で表せ。

【解答】

(1)

(2) が奇数のとき が偶数のとき

(1)  で表す

【問題(再掲)】

となる確率 で表せ。 は 3 数がすべて異なるとき中央値、重複があるときその重複値)

【型】「3 数すべて異なる」「ちょうど 2 つが等しい」「3 つとも等しい」の 3 つに排反に分けて数える

【なぜこうするか】
の総数は 通り(元に戻すので重複あり)。 となる場合を、重複の有無で排反に分類します。
ポイントは「3 つのカードで重複するのは高々 1 種類」ということ。だから (ii) の「重複した値」は一意に定まり、あいまいさがありません。

  • すべて異なり が中央値 より小さい値を 1 つ( 通り)、大きい値を 1 つ( 通り)選び、3 つの値を 3 か所に並べる( 通り)→ 通り
  • ちょうど 2 つが でない値を 1 つ( 通り)、それがどの位置か( 通り)→ 通り
  • 3 つとも 1 通り

この 3 つを足せば終わりです。 のときも式がそのまま使える になる)のが気持ちいいところ。
検算は「で必ずできます。

総数。操作を 3 回行うときのカードの取り出し方は 通りで、すべて同様に確からしい。

となる場合の数。次の 3 つに排反に分けられる(3 枚では、重複する値は高々 1 種類)。

場合数え方通り数
がすべて異なり が中央値
ちょうど 2 つが 、残り 1 つは 以外
3 つとも

したがって

展開すると

検算その 1(確率の総和)。 を用いると

よって

検算その 2( 通りの全数列挙)。 について を実際にすべて列挙し(最大 通り)、規則どおり を計算して確率を求めたところ、すべての で公式の値と厳密に一致 ✓ たとえば

(列挙による値)
3
4
5

【定石】重複を許す抽出の数え上げは「すべて異なる/ちょうど 2 つ同じ/3 つ同じ」で排反に分類。並べ方はすべて異なれば 、2 つ同じなら 、3 つ同じなら 総和が 1 になるかで検算

【よくあるミス】(ii) で「重複した値」が複数ありうると勘違いすること。3 枚では重複する値は 1 種類だけなので、 は一意に決まります。また「 が中央値」の並べ方を 通りとしてしまうこと(3 つの値がすべて異なるので 通り)。

(2)  が最大となる

【問題(再掲)】

が最大となる で表せ。

【型】 の上に凸な 2 次関数。軸は —— の偶奇で「整数かどうか」が変わる

【なぜこうするか】
(1) の式を について平方完成します。

上に凸なので、 に最も近い整数で最大になります。
ここで の偶奇が効きます。

  • が奇数整数。その がただ 1 つの最大点
  • が偶数半整数)。軸から等距離にある 2 つの整数 同じ値をとる

直感的にも納得できます: は「中央値」なので真ん中の値が出やすい。カードが偶数枚なら真ん中が 2 つある、というわけです。

(1) の式を について平方完成すると

これは について上に凸な 2 次関数で、軸は の整数だから、軸に最も近い整数で最大となる。

  • が奇数のとき は整数なので、
  • が偶数のとき は整数でなく、軸から等距離の 2 つの整数 、すなわち で最大

したがって

が奇数:   が偶数:

検算(全数列挙による最大位置)。 通りを列挙して を求め、最大となる を調べた結果

34567
最大となる
公式の予測

すべて一致 ✓ 偶数の ではきちんと 2 つの で最大になっており( なら なら )、公式どおりです。

【定石】整数変数の 2 次関数の最大は「軸に最も近い整数」。軸が半整数なら両隣の 2 つが同点になります。変域(ここでは )に軸が入っているかの確認も忘れずに(本問は で成立)。

【よくあるミス】 の偶奇の場合分けをせず だけ答えること( が偶数だと整数になりません)。また と書くのは同じですが、2 つあることを明記しましょう。

この年度で身につけたい「型」一覧
  • 実数係数の方程式の虚数解は共役とペア/3 次なら残り 1 つは実数解
  • を使って解と係数の関係を整数の積の形に
  • 虚数解 をもつ 2 次式は
  • 必要な量(判別式など)そのものの漸化式を作る——一般項を全部求めなくてよい
  • 型なら /2 解の差は
  • 原点を通る放物線と原点を通る直線で囲む面積は 公式(1 次の係数が消える)
  • 原点を頂点とする三角形は
  • 「弓形の面積 : 内接三角形の面積 」(アルキメデス)
  • 3 次関数の範囲つき最大値は「極大値 vs 端点」の 2 候補を比較してから等式を立てる
  • 比較の不等式は因数分解を試す のようにきれいに割れることが多い)
  • 重複ありの抽出は「すべて異なる/2 つ同じ/3 つ同じ」で排反に分類(並べ方は
  • 確率の総和が 1 になるかで検算
  • 整数変数の 2 次関数の最大は「軸に最も近い整数」/軸が半整数なら 2 つが同点

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一橋大学の数学の過去問は26年度ぶんを公開しています。そのうち13年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。

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問題PDFをテキストでも確認

一橋大学 2007年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析

公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。

  • 確率・場合の数
  • 微分・積分
  • 整数
  • 関数・グラフ

この年度の出題範囲と傾向

2007年度の問題PDFでは、確率・場合の数、微分・積分、整数、関数・グラフに関する語句や設問を確認できました。一橋大学の公開PDFを年度横断で調べると、確率・場合の数は22年度、整数は21年度、微分・積分は21年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。

分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。

問題文の文字起こし

問1画像OCR

検出分野: 確率・場合の数、微分・積分、整数、関数・グラフ

(1) 整数のと 0 ではない和整数』 で, fla + bi) = 0 をみたすものが存在するよ
うな所 をすべて求めよ。ただし, 『は上数単位である。
(2) (1) で求めたすべての に対して, BAS) = 0 を解け。
[2] He (ond, Oe), (eo) を
a =2, ani =4ay
b1=3, bat = bn t+ 2an
a=4, ent = “Get an + be
と順に定める。 BOR y = aux? + 2ax + en EH ETS.
() 所はx軸と2点で交わるととを示せ。
OQ) Hy Ex MOH Pe, Q。 とする。 BPs を求めよ。
[B] ett = ar! + oe (> 0) をCとする。C上に異なる2点 QED,
その+座棟をそれぞれヵ。 7(0 のヵぐの) とする。
(1) 線分OQ とCで囲まれた部分の面積が, AOPQ の面積の -う 倍であると
き, の と?の関係を求めよ。ただし, 0 は原点を表す。
(2 0Qを固定してP を動かす。へOPQ の面積が最大となるときのヵを4で表
せ。また, そのときのへOPGQ の面積と, 線分 OQ とCで時まれた部分の面積
との比を求めよ。
— f= M3 (175—40)

4 を定数とし, プ( ーー Sari +a ETS, 1S 2 の範囲で/(y) の最大値が
105 となるようなgをすべて求めよ。

[5] 1 が書かれたカードが1枚。 2 が書かれたカードが1枚、..., ヵが書かれた
カードが 1 枚の全部でヵ 枚のカードからなる組がある。この組から 1 枚を抜き
出し元にもどす操作を 3 回行う。抜き出したカードに書かれた数をg, 56, ck
するとき, 得点メを次の規則(i) (に従って定める。

(i) a, b, cがすべて異なるとき, Xiha, 5, cのうちの最大でも最小でもな
い値とする。
(0 a, 6, cのうちに重複しているものがあるとき, はその重複した値とす
る。
1 ミミヵをみたすんに対して, アーぁとなる確率を ヵ。 ETS,
(1) をヵとぁで表せ。
2) あみが最大となるんをヵで表せ。
= OM3(175—41)

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