神戸大学 2005年度 過去問・解答

藤原進之介です。このページでは神戸大学2005年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。

今日の一問
三角形 において、辺 、辺 の長さをそれぞれ とする。また、角 は直角でないとする。2つのベクトル 内積 とおく。次の問に答えよ。
——さて、どこから手をつける?
続きの小問と、答え・考え方は本文で解説します。

問題

解答

📑 この年度の大問インデックス(全8問)

解説が長いので、解きたい大問へ直接移動できるようにしています。解けなかった問題は、解説を読んだあとに同じ型の問題で当て直すと定着が速くなります。

型から探したいときは解法パターン事典、他の年度は過去問解説の総索引から。

🧭 神戸大学 2005年度|大問ごとに「使う型」を対応させた表

解けなかった大問がどの型に属するのかを一覧にしました。解説を読んだあと、型のページで同じ判断を使う問題を数問当てると定着が速くなります。この年度は難易度と目標時間を掲載していないため、それらは載せていません。

大問出題テーマ使う型(解法パターン事典)
【1】ベクトルと垂線の足ベクトルの図形への応用
【2】2次関数の条件2次関数
【3】絶対値つき関数の定積分積分法(数II)
【4】空間ベクトルと正射影空間ベクトル
【5】放物線と点列・極限極限
【6】円の接線と面積の最小接線と法線
【7】合成関数と定積分積分法(数II)
【8】4つの袋とカード確率

型の全体像は解法パターン事典、他の年度・他大学は過去問解説の総索引から。神戸大学の年度一覧は各ページ末尾のナビでも確認できます。

神戸大学 2005年度(平成17年度)前期日程 数学の全問解説です。神戸大学は文科系(3題・75点)と理科系(5題・150点)で問題冊子が分かれており、この年度は共通問題がありません。合わせて全8題20小問です。
掲載しているすべての数値は、当塾で独立に解いたうえで Pythonによる検算(2万通りの で条件を直接判定・数列を1200項追跡して極限を確認・袋の中身を全探索・数値積分との照合) を行い、本ページで配布している解答PDFも数強塾が独自に作成したもので、この解説と同じ答え・同じ道筋です。

本ページ冊子分野答え
【1】文科系ベクトルと垂線の足
【2】文科系2次関数の条件
【3】文科系絶対値つき関数の定積分 の最小値
【4】理科系空間ベクトルと正射影
【5】理科系放物線と点列・極限
【6】理科系円の接線と面積の最小 の最小値
【7】理科系合成関数と定積分
【8】理科系4つの袋とカード(非推移的な確率) は2と8、 は1と7

この年度の傾向(3行)

  • 文科系は3題とも「場合分けを正確にやり切る」タイプです。【2】は軸の位置で3通り、【3】は と1の大小で2通り。どこで場合が変わるかを先に決めてから計算に入ると、手戻りがありません。
  • 理科系の【4】は「正射影」がテーマです。 という式は「 方向の成分を取り除く」操作。(4) はその意味を知っていれば、計算せずとも結論が読めます。
  • 【8】は「じゃんけんのように強弱が巡回する」有名な設定です。期待値はすべて等しいのに に、 に、 に、そして に強い。確率の「推移律が成り立たない」例として知られています。

文科系(3題・75点)

【1】ベクトルと垂線の足(文科系1)

【問題】
三角形 において、辺 、辺 の長さをそれぞれ とする。また、角 は直角でないとする。2つのベクトル の内積を とおく。次の問に答えよ。
(1) 直線 上に点 を、 と垂直になるようにとる。 を用いて表せ。
(2)  とする。直線 上に点 を、 と垂直になるようにとる。 とおくとき、 をそれぞれ で表せ。
【解答】 (1)   (2)

(1) 点 の位置

【問題(再掲)】  で表せ。

【型】「直線 上」は と1文字で置く。垂直条件を内積 で書けば が決まります。

これは何をしている操作か: から直線 に下ろした垂線の足、つまり 方向への正射影です。理科系の【4】でも同じ式が主役になります。

(2) 点 の位置

【問題(再掲)】  のとき、 で表せ。

【型】「直線 上」も1文字で表す と置けば、垂直条件1本で が決まります。

【なぜこうするか】 には「直線 上」と「」の2条件があります。1つ目で文字を1つに減らし、2つ目で決めるという手順は、この種の問題では常に同じです。 を先に代入しておくと式が短くなります。

なので

整理すると 、すなわち

に代入して

よくあるミス 分母 になる心配をすること。(角 は直角でないので 、また )なので となり、分母は必ず正です。条件「直角でない」が効いているのはここです。

検証: の3通りについて、 を実際に座標で置いて を計算しました。 はいずれも 程度(=0)、また が直線 上にあることも外積が になることで確認しました。

【2】2次関数の条件(文科系2)

【問題】
を正の実数とする。関数 が次の2つの条件
 (i)  のとき、
 (ii)  のとき、
をともに満たすような の値の範囲を求めよ。
【解答】 

(1) 条件をみたす の範囲

【問題(再掲)】 条件 (i)(ii) をともに満たす の範囲を求めよ。

【型】2つの条件は別々に処理してから共通部分。まず簡単なほう(ここでは (ii))から片づけます。

【なぜこうするか】 と因数分解できるので、 の零点は (ii) は「もう1つの零点が正の側にない」という条件に翻訳でき、すぐに の範囲が出ます。先に (ii) で範囲を絞ってから (i) を調べると、場合分けが減ります。

条件 (ii) について  より下に凸。 となるのは、もう1つの零点 以下のとき、すなわち

条件 (i) について  の軸は 。①のもとで軸は 以下です。軸が区間 に入るかどうかで分けます。

(ア) 軸が区間内(、すなわち  最小値は頂点の値。

(イ) 軸が区間の左外( 区間内で増加なので最小は

なので、(イ) の範囲には解がありません。

①と (ア) の共通部分をとって( より大きいので条件をみたします)

よくあるミス 条件 (i) の区間が 右端が開いていることを気にしすぎること。 なので、端点を含めても答えは変わりません。逆に (ii) の は閉区間で、 がちょうど境界。境界での値を確かめておけば、開閉で悩む必要はありません

検証: から まで2万通りに刻み、各 について を細かく動かして条件 (i)(ii) を直接判定しました。条件をみたす の範囲は で、 と一致します。

【3】絶対値つき関数の定積分(文科系3)

【問題】
を正の実数とする。次の問に答えよ。
(1)  のグラフをかけ。
(2)  を求めよ。
(3)  の最小値を求めよ。
【解答】 (2) のとき のとき   (3)

(1) グラフ

【問題(再掲)】  のグラフをかけ。

【型】 を含む関数はまず偶関数かどうかを確かめる。偶関数なら だけ描いて折り返せます。

【なぜこうするか】 に変えても も変わらないので、この関数は偶関数。 軸対称と分かれば、実質 での のグラフを描くだけです。

では で、 では上に凸の山(頂点 )、 では下に凸。これを 軸で折り返した形です。

xyOa−a1y = |x²−a|x||偶関数なので y 軸対称。水色が F(a)(図は a = 0.7 の場合)
偶関数なので 軸対称。水色が (図は の場合)。

(2)  を求める

【問題(再掲)】  を求めよ。

【型】偶関数の積分は。絶対値は と1の大小で場合分けします。

(ア) のとき  なので

(イ) のとき  で符号が変わるので2つに分けます。

(3)  の最小値

【問題(再掲)】  の最小値を求めよ。

【型】場合分けされた関数の最小はそれぞれの区間で調べて比べる

では は増加で、最小は

では なので、 で最小。

なので

  の最小値は

よくあるミス  の側だけ調べて終えること。 の側も確認して、そちらの最小()より小さいことを言って初めて「全体の最小」と言えます。場合分けした関数では、各区間の最小値どうしを比べる一手間が要ります。

検証: について を数値積分し、公式の値と小数第7位まで一致することを確認しました。最小値 のときで、数値計算でも同じでした。

理科系(5題・150点)

【4】空間ベクトルと正射影(理科系1)

【問題】
を原点とする空間の3点 がある。

を満たす点を とする。次の問に答えよ。
(1)  の座標を求めよ。
(2) 2つの実数 に対して、 を満たす点を とする。 を固定して考えたとき、 を最小にする を用いて表せ。
(3)  を最小にする の値を求めよ。
(4) (3) で求めた の値をそれぞれ とする。 に対し、 を満たす点とする。このとき

となることを示せ。

【解答】 (1)   (2)   (3)   (4) 両辺を計算して一致

(1) 点 の座標

【問題(再掲)】  の座標を求めよ。

【型】与えられた式に数値を代入するだけ。 を先に計算しておきます。

この式の意味: 方向の成分(正射影)。それを引いた と垂直になります。実際 ✓ この事実が (4) の鍵です。

(2)  を固定したときの最適な

【問題(再掲)】  を固定したとき を最小にする で表せ。

【型】2変数の最小はまず1文字を固定して1変数の2次関数とみる(予選決勝法)。

についての下に凸の2次関数なので、頂点で最小。

(3) 最小にする

【問題(再掲)】  を最小にする を求めよ。

【型】(2) を代入して今度は だけの2次関数に。

で最小、そのとき

(4) 正射影の分解の証明

【問題(再掲)】  が2つの正射影の和で書けることを示せ。

【型】両辺を成分で計算して一致を見せる。意味が分かっていれば計算は確認作業です。

【なぜこうするか】 は「平面 上で にいちばん近い点」、つまり をこの平面に正射影した点です。一方 は (1) で見たとおり互いに直交し、この平面を張ります。直交する2方向に分けて射影すれば、その和が平面への射影になる——これが示すべき等式の中身です。

右辺は より

両辺が一致するので、等式が成り立ちます。(証明終)

よくあるミス (3) で「 の2変数だから偏微分…」と身構えること。(2) で の式にしているので、代入すれば1変数になります。誘導は「2変数を1つずつ処理せよ」と言っているわけです。

検証: を細かく動かして を総当たりで計算すると、最小 を与えるのは と一致。(4) の両辺も数値で完全一致しました。

【5】放物線と点列・極限(理科系2)

【問題】
を正の実数とする。 平面の放物線 上に点 をとる。 のとき、 軸上の点 に対して、直線 の2つの交点のうち、 とは異なる交点を とする。 から 軸に下ろした垂線と 軸の交点を とする。いま、 軸上の点 から出発して、点 に対して点 を定めたのと同じ方法で から点 を定め、同様に から点 を定め、この方法を繰り返して を定める。次の問に答えよ。
(1)  を用いて表せ。
(2) 点 座標を とする。数列 で定める。 の一般項を求めよ。
(3) 直角三角形 の面積を で表す。自然数 を選んで、極限 が正の実数値に収束するようにできる。このような の値とそのときの極限値 を求めよ。
【解答】 (1)   (2)   (3) 、極限値
AxyOC : y = x²P₁, P₂, P₃, … は原点に近づくA から x 軸上の点 Pₙ に線を引き、C との交点を真下に落として次の点 Pₙ₊₁ を作る
から 軸上の点に線を引き、 との交点を真下に落として次の点を作る。点列は原点に近づく。

(1)  で表す

【問題(再掲)】  を用いて表せ。

【型】放物線と直線の交点は2次方程式の解と係数の関係を使うと、片方の解が分かっているときに速い。

【なぜこうするか】交点の一方が と分かっているので、解と係数の関係(積)を使えば、もう1つの解 が割り算1回で出ます。直線の式を代入して展開・因数分解しても同じですが、こちらのほうが短いです。

直線 の傾きは なので、交点の 座標は

解の1つが なので、積の関係より

(2)  の一般項

【問題(再掲)】  の一般項を求めよ。

【型】 のような分数型は逆数を取ると1次式になります。

【なぜこうするか】問題が と置きかえを指定しているのは、この形にすると等差数列になるからです。実際に逆数を取ると

公差 、初項 の等差数列なので

(3) 

【問題(再掲)】  が正の実数値に収束する と、その極限値を求めよ。

【型】「どの で収束するか」は の何乗に比例して小さくなるかを見る問題です。

【なぜこうするか】(2) から で、 が大きいと 程度。三角形の底辺 程度、高さ 程度なので、 程度。 と見当をつけてから厳密に計算するのが自然な流れです。

なので

直角三角形 は直角をはさむ2辺が なので

分母は の項が なので

よくあるミス  を求めずに「 だから収束」で済ませてしまうこと。問われているのは「 でも でもない値に収束する です。 なら に、 なら発散します。ちょうど釣り合う は1つだけという点が問題の面白さです。

検証: として漸化式から を1200項計算しました。 は常に で一定(=等差数列)。 と、 に近づいていきます。

【6】円の接線と面積の最小(理科系3)

【問題】
を実数とし、 とする。点 を通り、円 と接する2本の直線のうち、 とは異なる直線を とする。 軸の交点を とする。次の問に答えよ。
(1)  とする。線分 の長さ を用いて表せ。
(2) 三角形 の面積を とする。 の範囲を動くとき、 の最小値とそのときの の値を求めよ。
【解答】 (1)   (2) のとき最小値
xyOP(1, a)QAℓ(もう1本の接線)x = 1P から円への接線は2本。x=1 でないほうが ℓ。図は a = √3(S が最小)
から円への接線は2本。 でないほうが 。図は が最小)。

(1) 線分 の長さ

【問題(再掲)】 線分 の長さ で表せ。

【型】接線は「中心との距離=半径」で決める。 軸の交点なので、 の式が出れば代入するだけです。

、すなわち とおくと

とすると 座標は なので

(2)  の最小値

【問題(再掲)】 三角形 の面積 の最小値と、そのときの を求めよ。

【型】底辺 軸上、頂点 の高さは 面積は で一発です。

【なぜこうするか】あとは での最小を微分で探すだけ。分数関数の微分は商の微分法で、分子を整理すると因数分解できます。

では符号は と同じなので、 で最小。

のとき最小値

よくあるミス  座標を求めたあと、長さにするとき絶対値を忘れること。 では 座標は負(原点より左)で、 との距離は と正の値になります。図を描けば が左にあることは明らかです。

検証: について接線の傾きから を求め、 を計算しました。 となり、 で最小 を確認しました。

【7】合成関数と定積分(理科系4)

【問題】
関数

または のとき)、 のとき)

で定める。次の問に答えよ。
(1)  とおく。関数 のグラフをかけ。
(2)  を自然数とする。 を求めよ。

【解答】 (1) 下図( で三角の山、その外では )  (2)

(1)  のグラフ

【問題(再掲)】  のグラフをかけ。

【型】合成関数は「内側の値域」を先に調べる。値域が分かれば、外側は1つの式で書けることが多いです。

【なぜこうするか】 の値域は 。これは の定義の「」の側に完全に収まっているので、外側の は必ず の枝を使います。つまり 。場合分けが1段で済みます。

xyO121y = f(x)y = g(x) = f(f(x))g は「0 → 1 → 0」の三角の山。0 ≦ x ≦ 2 の外では 0 になる
は「0 → 1 → 0」の三角の山。 の外では になる。

(2) 定積分の計算

【問題(再掲)】  を求めよ。

【型】合成関数を含む積分は置換して の変数をそのまま新変数に。積分区間は「 の範囲」に絞れます。

【なぜこうするか】 と置くと、 なのは 、すなわち 。もとの積分区間 との共通部分は で、これは では に対応します。「積分区間の大部分は で消える」ことに気づけるかが山場です。

では なので

与式

部分積分すると

よくあるミス 置換後の積分区間を としてしまうこと。もとの積分は までなので、 しか使いません(三角の山の左半分だけ)。もし 全部を使うと の対称性で答えが変わってしまいます。置換したら区間も必ず変換するという基本が問われています。

検証: について、もとの被積分関数を数値積分しました。順に 。公式 の値と小数第8位まで一致しています。

【8】4つの袋とカード(理科系5)

【問題】
4つの袋の中にそれぞれ6枚のカードが入っている。それぞれのカードには1から9までの数字の1つが書かれている。 の袋の中のカードは次の4つの条件を満たしているとする。
 (i) 袋の中からカードを無作為に1枚抜いたとき、カードに書かれている数字の期待値は すべて同じである。
 (ii)  である。ここで、 は袋 と袋 からそれぞれ1枚ずつカードを無作為に抜いたとき、 から抜いたカードに書かれている数字が から抜いたカードに書かれている数字より大きい確率を表す。
 (iii)  の袋の中のカードに書かれている数字はそれぞれ2種類で、 の袋の中のカードにはすべて同じ数字が書かれている。
 (iv)  の袋の中のカードに書かれている数字の種類は3と9である。
次の問に答えよ。
(1)  の袋の中の3の書かれているカードの枚数と、 の袋のカードに書かれている数字を求めよ。
(2)  の袋の中のカードに書かれている2種類の数字と、そのそれぞれの数字の書かれたカードの枚数を求めよ。
(3)  の袋の中のカードに書かれている2種類の数字と、そのそれぞれの数字の書かれたカードの枚数を求めよ。
【解答】 (1) 3が4枚、 の数字は5  (2) 2が3枚、8が3枚  (3) 1が2枚、7が4枚

(1)  の内訳と の数字

【問題(再掲)】  の3のカードの枚数と、 の数字を求めよ。

【型】まず が「全部同じ数字」であることを使う が単純な形になります。

【なぜこうするか】 の数字を とすると、 は「 から引いた数が 未満である確率」。 は3と9の2種類なので、 なら「3を引く確率」がそのまま答えです。条件が なので、3のカードは と即座に決まります。

3のカードを 枚とします。 なら なら となり条件に反するので 。このとき

条件 (i) より期待値が等しく、 の期待値は そのものなので

は3が4枚、 の数字は5

(2)  の内訳

【問題(再掲)】  の2種類の数字と枚数を求めよ。

【型】 の目で場合分けして書き下します。

【なぜこうするか】 から引いた数は3(確率 )か9(確率 )。それぞれの場合に がいくつ未満なら勝てるかを書けば、上の式になります。あとは の数字の候補を絞るだけです。

の数字がすべて9未満なら で、 より 、すなわち3未満のカードが3枚。期待値が5なので、2種類を として

(9未満)なので

に9が含まれる場合も調べると、期待値の条件と両立しません( 枚なら残り4枚の合計が12となり、 と同じ内訳になって を満たせません)。

は2が3枚、8が3枚

(3)  の内訳

【問題(再掲)】  の2種類の数字と枚数を求めよ。

【型】使える条件は 、期待値5の3つ。絞りやすい順に使います

より、5より大きいカードが4枚。2種類を とすると が4枚、 が2枚。期待値から

から または 。ここで を計算すると

の内訳判定
3が2枚、6が4枚×
1が2枚、7が4枚

は1が2枚、7が4枚

この4つの袋の面白さ:期待値はすべて5で等しいのに、 に、 に、 に、そして に、それぞれ確率 で勝ちます。「強さ」が一周してしまうので、確率には推移律( に強く に強ければ に強い)が成り立たないことを示す例になっています。非推移的サイコロと呼ばれる有名な現象です。

よくあるミス (1) で条件 (i) の使い方を誤り、 の期待値を「 の数字の平均」ではなく別の量と考えること。 は全部同じ数字なので、期待値はその数字そのものです。ここが決まらないと (2)(3) が進みません。

検証: を「3が 枚、9が 枚」、 を「2種類の数字と枚数」として全探索しました。条件 (i)〜(iv) をすべてみたす構成は が3を4枚、ただ1通りでした。

型の一覧(この年度で使った考え方)

使った型どの問題でひとことで言うと
「直線上」は1文字で置く【1】【4】条件は使う前に文字を減らす
正射影【1】【4】 は「 方向の成分」
因数分解して零点を見る【2】2次不等式の条件は零点の位置
軸の位置で場合分け【2】区間の内か外かで最小値が変わる
偶関数は片側だけ【3】 にできる
場合分けした関数の最小【3】各区間の最小を比べる
予選決勝法(1文字ずつ)【4】 を固定 → を動かす
分数型の漸化式は逆数【5】等差数列に化ける
次数を見積もってから厳密に【5】 と当たりをつける
接する条件は距離=半径【6】接線の傾きが1本で出る
合成関数は内側の値域から【7】外側の場合分けが1つに決まる
置換したら区間も変換【7】 の部分は消える
「全部同じ」を先に使う【8】いちばん情報の多い条件から

検証について

本ページの解答は、次の3段階で確認しています。

  1. 当塾で独立に解く(解答PDFを見る前に解いています)
  2. Pythonによる検算(2万通りの で条件を直接判定、数列を1200項追跡して極限を確認、袋の中身を全探索、数値積分との照合、座標での作図による検証)
  3. 別解による検算

20小問すべてで、3つが一致しました。数値が食い違った箇所はありません。

問題文は神戸大学が公表している入試問題によります。本ページに掲載しているのは当塾が作成した解答・解説で、問題の全文をそのまま転載しているものではありません。誤りにお気づきの場合はご連絡ください。

解けなかった問題を、そのままにしない。

過去問で手が止まる場所は人によって違います。方針が立たないのか、方針は立つのに計算で崩れるのか——原因が違えば、次にやるべきことも変わります。

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問題PDFをテキストでも確認

神戸大学 2005年度 数学入試問題の文字起こし・出題分析

公開中の問題PDFを検索・復習しやすいよう文字データ化し、読み取れた語句から出題分野を整理しました。

  • 確率・場合の数
  • 関数・グラフ
  • 図形・三角関数
  • ベクトル
  • 数列
  • 整数
  • 空間図形
  • 微分・積分

この年度の出題範囲と傾向

2005年度の問題PDFでは、確率・場合の数、関数・グラフ、図形・三角関数、ベクトル、数列に関する語句や設問を確認できました。神戸大学の公開PDFを年度横断で調べると、微分・積分は24年度、整数は22年度、図形・三角関数は21年度で検出されており、複数年を比較して対策したい分野です。

分野判定はPDFから読み取れた語句に基づく集計です。数式・記号・図表は文字変換で崩れる場合があるため、正確な条件は必ず原本PDFで確認してください。

問題文の文字起こし

問1画像OCR

検出分野: 関数・グラフ、ベクトル、図形・三角関数

(1) 直線0A 上に点Cを, BCがOA と垂直になるようにとる。O0Cを
a, k, OR を用いて表せ。

(2) a=V2, 5=1とする。 直線 BC上に点 を, AHがOB と垂直に
なるようにとる。 OH = wOA + OB EBL LE, と?をそれぞ
nk で表せ。

ee ee やM2(432一17)

2. 。を正の実数とする。 関数 /(z) = ax? + (1—2a)z が次の 2つの条件
(i) -3ミ*<0のとき, f(x)>-1
(ii) c>0DL%, f(x) 20
をともに満たすようなogの値の範囲を求めよ。(配点 25 点)
oS & M2(432—18)

3. 。を正の実数とする。次の問に答えよ。(配点 25 点)
(1) =|z? ーalzl| のグラフをかけ。
»
(2) r9=/ |2? - clz lgz を求めよ。

(3) F(a) の最小値を求めよ。
ー3 一 やM2(432一19)

原本の問題PDFを確認する

問2画像OCR

検出分野: 確率・場合の数、関数・グラフ、図形・三角関数、数列、整数

(1) Dの座標を求めよ。
(2) 2 つの実数 s と #に対して, OP = sOA+ OB を満たす点をP と
する。 を固定して考えたとき, (CPP を最小にする s を#を用い
て表せ。
(3) ICP を最小にする s と#の値を求めよ。
(4) (3) で求めた s と#の値をそれぞれ s。 と to とする。 sq とねに対
L, Po を OP。 = snOA + OB を満たす点とする。
ーッーー ーー
loAl lop]
となることを示せ。
デルデー OM3(432—21)

2. 。を正の実数とする。zy 平面の放物線 CO : =ァ2 上に点 A(-g, a?)
をとる。s> 0 のとき, cH LONP(s, 0) に対して, 直線 AP との
の2つの交点のうち, A とは異なる交点を Q(t, だ) とする。Qからz
軸に下ろした垂線とヶ軸の交点をP'(14 0) とする。いま, z 軸上の点
Pi(c, 0) (c > 0) から出発して, 点Pに対して点Q, P' を定めたのと
同じ方法で Pi から点 Qi, P。 を定め, 同様にP。 から点 Q。, Ps を定
め, この方法を繰り返して、P」, Po, Ps, ... € Qi, Qs, Qs, ...
を定める。次の問に答えよ。(配点 30 点)

(1) #をocとsを用いて表せ。
(2) FAP, (n=1, 2, 3, ---)Oc Mea, とする。 数列 {un} を
Un = 1 THD S. {un} の一般項を求めよ。
(3) 直角三角形 P。Q。P。」 の面積を 5。 で表す。 自然数 を選んで, 極
限 lim 7S, が正の実数値に収束するようにできる。このようなヶ
の値とそのときの極限値 jim xrS。 を求めよ。
= 2 やM3(432一22)

3. 。を実数とし, 。 > 1 EFS. AP, a) を通り, AC:a?+y=1
と接する 2本の直線のうち, > = 1 とは異なる直線を/とする。《とz
軸の交点を Q とする。次の問に答えよ。 (配点 30 点)
(1) AQ, 0) とする。線分 QA ORES Lea を用いて表せ。
(2) 三角形PQA DHRE SETS, at a>1OMMeH< Ls,
々の最小値とそのときの ogの値を求めよ。
=3= M3 (432—23)

A. 関数 げ(z) を
1 <く0またはァ>>2のとき
se={
jc-1| 0SzS2のとき
で定める。次の問に答えよ。(配点 30 点)
(1) 9(Z) = げ(げ(<)) EBS. 関数 ター 9(>) のグラフをかけ。
ターの二名 LE2 5
(2) ゎを自然数とする。 / の(ーー 2) cos BE de を求めょ。
ー4 一 M3(432—24)

5. A, B, C, D 4つの袋の中にそれぞれ6 枚のカードが入っている。 そ
れぞれのカードには 1 から 9 までの数字の 1 つが書かれている。 A, B,
C, D の袋の中のカードは次の 4 つの条件を満たしているとする。
(i) 袋の中からカードを無作為に 1 枚抜いぃいたとき,カードに書かれて

いる数字の期待値は、A, B、C, D すべて同じである。
(ii) p(A, B)=p(B, C)=p(C, D) = ZD, A)= 3 CHS,
ここで, p(X, Y) は袋X と袋Yからそれぞれ 1 枚ずつカードを
無作為に抜いたとき, Xから抜いたカードに書かれている数字が
Yから抜いたカードに書かれている数字より大きい確率を表す。
(ii) A, B, Cの袋の中のカードに書かれている数字はそれぞれ2種
類で,D の袋の中のカードにはすべて同じ数字が書かれている。
(iv) Aの袋の中のカードに書かれている数字の種類は 3 と 9 である。
次の問に答えよ。(配点 30 点)
(1) Aの袋の中の 3 の書かれているカードの枚数と、Dの袋の中のカー
ドに書かれた数字を求めよ。
(2) Bの袋の中のカードに書かれている 2種類の数字と、そのそれぞれ
の数字の書かれたカードの枚数を求めよ。
(3) Cの袋の中のカードに書かれている2種類の数字と、そのそれぞれ
の数字の書かれたカードの枚数を求めよ。
ー 5一 やM3(432一25)

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