藤原進之介です。このページでは関西大学2006年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。
問題
解答
関西大学2006年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。
〔II〕底の異なる対数方程式
log1/2√(1 + |3x − 4|) + log₄3 = 0 を解きます。
底を4にそろえる
底の変換公式で log1/2 を log₄ に直します。
log1/2A = log₄A / log₄(1/2)
ここで log₄(1/2) = log₄4−1/2 = −1/2 なので
log1/2A = −2 log₄A
したがって方程式は
−2 log₄√(1 + |3x − 4|) + log₄3 = 0
1つの対数にまとめる
√A = A1/2 なので、−2 log₄A1/2 = log₄A(1/2)×(−2) = log₄A−1。
log₄(1 + |3x − 4|)−1 = −log₄3 = log₄3−1
対数関数は1対1なので真数どうしが等しく
(1 + |3x − 4|)−1 = 3−1 ⇔ 1 + |3x − 4| = 3 ⇔ |3x − 4| = 2
絶対値をはずす
3x − 4 = ±2 より 3x = 6 または 3x = 2。
真数条件 1 + |3x − 4| > 0 は絶対値が0以上なのでつねに成り立ちます。
底が 1/2、4、そして √ という3種類の「変形要素」が組み合わさっていますが、すべて log₄ に統一すると一本道になります。底の変換公式は「バラバラなものを1つにそろえる道具」だと考えてください。
〔III〕2つの放物線が囲む面積
C₁ : y = x² + a、C₂ : y = −x² + 2ax − a² + 2a + 1 を考えます。
(1) 異なる2点で交わる a の範囲
連立して y を消去します。
x² + a = −x² + 2ax − a² + 2a + 1 ⇔ 2x² − 2ax + a² − a − 1 = 0 …③
異なる2実数解をもつ条件は D > 0。x の係数が偶数なので D/4 を使います。
D/4 = a² − 2(a² − a − 1) = −a² + 2a + 2 > 0
⇔ a² − 2a − 2 < 0。a² − 2a − 2 = 0 の解は a = 1 ± √3 なので
(2) 囲まれた部分の面積 S
③の2解を α < β とします。C₂(上に凸)が上、C₁(下に凸)が下なので
S = ∫αβ {(−x² + 2ax − a² + 2a + 1) − (x² + a)}dx
被積分関数は ③ の左辺に −1 を掛けたものなので、−2(x − α)(x − β) と書けます。
S = −2∫αβ(x − α)(x − β)dx = −2 × (−1/6)(β − α)³ = (1/3)(β − α)³
③の解は x = {a ± √(−a² + 2a + 2)}/2 なので
β − α = √(−a² + 2a + 2)
6分の1公式 ∫αβ(x−α)(x−β)dx = −(1/6)(β−α)³ を使うため、差の関数を「2次の係数 × (x−α)(x−β)」の形に書くのが要点です。ここでは2次の係数が −2 なので、その分だけ掛けます。
(3) S = 9/8 となる a
(1/3)(−a² + 2a + 2)3/2 = 9/8 ⇔ (−a² + 2a + 2)3/2 = 27/8
27/8 = (3/2)³ なので、両辺を 1/3 乗して
(−a² + 2a + 2)1/2 = 3/2
両辺2乗して −a² + 2a + 2 = 9/4 ⇔ a² − 2a + 1/4 = 0。
a = {2 ± √(4 − 1)}/2 = 1 ± √3/2
(1) の条件を確認します。√3/2 < √3 なので
1 − √3 < 1 − √3/2 かつ 1 + √3/2 < 1 + √3 ✓
この年の学習ポイント
〔III〕は6分の1公式を「2次の係数つき」で使えるかが分かれ目です。∫(x−α)(x−β)dx の形に持ち込む際、先頭の係数を忘れると面積が定数倍ずれます。
また (3) で (β − α)³ が (−a²+2a+2)^(3/2) という分数指数になる点も、慣れていないと戸惑うところです。3/2 乗の方程式は「まず 1/3 乗(=3乗根)をとって 1/2 乗に落とし、それから2乗する」という順序で進めると安全です。
関西大学2006年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
解けなかった問題を、そのままにしない。
過去問で手が止まる場所は人によって違います。方針が立たないのか、方針は立つのに計算で崩れるのか——原因が違えば、次にやるべきことも変わります。
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関西大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち3年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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