藤原進之介です。このページでは関西学院大学2022年度の数学過去問の問題資料と学習情報を無料公開しています。掲載している問題・解答・解説の範囲は、ページ内の各見出しでご確認ください。
問題
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関西学院大学2022年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している解答PDFと照合済みです。
〔1〕(1) 絶対値つき2次関数と、3実解の条件
f(x) = x(|x| − 4) + a について考えます。
(i) 場合分けして平方完成する
x ≦ 0 のとき:|x| = −x なので f(x) = x(−x − 4) + a = −x² − 4x + a = −(x + 2)² + a + 4
上に凸なので x = −2 のとき最大値 a + 4。
x > 0 のとき:f(x) = x(x − 4) + a = x² − 4x + a = (x − 2)² + a − 4
下に凸なので x = 2 のとき最小値 a − 4。
グラフは x ≦ 0 で上に凸の放物線、x > 0 で下に凸の放物線をつないだ形です。x = 0 で f(0) = a と値が一致するので、なめらかにつながっています。
(ii) f(x) = 0 が異なる3実解をもつ a の範囲
グラフは「山(極大 a+4)→ 谷(極小 a−4)→ 上昇」という形なので、x 軸と3回交わる条件は
極小値 < 0 < 極大値、すなわち a − 4 < 0 < a + 4
(iii) α + β + γ < 0 となる条件、および α + β + γ = −1/2 のときの a
3実解を α < β < γ とします。β, γ は x > 0 側の解なので x² − 4x + a = 0 の2解で、解と係数の関係より β + γ = 4。
α は x ≦ 0 側の解で、−x² − 4x + a = 0 すなわち x² + 4x − a = 0 の負の側の解ですから α = −2 − √(4 + a)。
α + β + γ = 2 − √(4 + a) なので、これが負になるのは √(4 + a) > 2、つまり a > 0 のときです。
次に α + β + γ = −1/2 のとき、β + γ = 4 より α = −1/2 − 4 = −9/2。
α は x ≦ 0 側の式を満たすので f(−9/2) = 0、すなわち
−(−9/2)² − 4(−9/2) + a = 0 ⇔ −81/4 + 18 + a = 0
3つの解を全部求めようとしないこと。β + γ = 4 は解と係数の関係で一瞬で出ます。残った α だけを扱えばよい、と気づけるかが分かれ目です。
〔1〕(2) 条件つき確率
袋Aと袋Bを等確率 1/2 で選び、選んだ袋から2枚を同時に取り出します(袋Aは6枚中4枚が赤、袋Bは5枚中3枚が赤)。
(i) 袋Aを選び、かつ2枚とも赤である確率
(1/2) × (₄C₂ / ₆C₂) = (1/2) × (6/15) = (1/2) × (2/5) = 1/5
(ii) 2枚とも赤である確率
袋Aから引く場合と袋Bから引く場合を足します。
1/5 + (1/2) × (₃C₂ / ₅C₂) = 1/5 + (1/2)(3/10) = 1/5 + 3/20 = 4/20 + 3/20 = 7/20
(iii) 2枚とも赤だったとき、それが袋Aである条件つき確率
P(A ∩ 赤赤) / P(赤赤) = (1/5) ÷ (7/20) = (1/5) × (20/7)
条件つき確率は「分子は同時確率、分母は全体の確率」。(i) と (ii) が誘導としてその2つを用意してくれているので、割るだけで終わります。
〔2〕(1) 3次方程式と、虚数解の条件
3次方程式 x³ + (−2a − 1)x² + (−3a + 3)x − a + 5 = 0 …① を考えます(左辺を f(x) とします)。
(i) つねに解となる x
a の値によらず成り立つ解を探します。f(−1) を計算すると a の項が消えて 0 になるので
(ii) 異なる3つの負の解をもつ a の範囲
①は (x + 1){x² + (−2a − 2)x − a + 5} = 0 と因数分解できます。したがって条件は、2次方程式
g(x) = x² − (2a + 2)x − a + 5 = 0 …② が −1 以外の異なる2つの負の解をもつこと。
g(x) = {x − (a + 1)}² − a² − 3a + 4 と平方完成して、次の4条件をすべて課します。
| 条件 | 意味 | 結果 |
|---|---|---|
| g(−1) ≠ 0 | −1 と重ならない | a ≠ −8 |
| g(0) > 0 | 2解とも 0 より小 | −a + 5 > 0 ⇒ a < 5 |
| 軸 < 0 | 2解とも 0 より小 | a + 1 < 0 ⇒ a < −1 |
| 頂点の y < 0 | 異なる2実解 | −a² − 3a + 4 < 0 ⇒ a < −4 または 1 < a |
すべての共通部分をとると a < −4 かつ a ≠ −8。
「2解がともに負」を判定する3点セットは 判別式 > 0・軸 < 0・g(0) > 0 です。この3つで必要十分になります。さらに本問では「−1 と一致しない」という条件が追加されている点に注意してください。
(iii) x = ω + k を解にもつときの k, a(ω は 1 の虚立方根、k は正の実数)
x³ = 1 より (x − 1)(x² + x + 1) = 0 なので、ω と その共役 ω̄ は x² + x + 1 = 0 の2解。解と係数の関係より
ω + ω̄ = −1、ω·ω̄ = 1
①の係数は実数なので、ω + k が解ならその共役 ω̄ + k も解です。この2つが②の解なので、解と係数の関係より
(ω + k) + (ω̄ + k) = 2a + 2 ⇒ −1 + 2k = 2a + 2 …(A)
(ω + k)(ω̄ + k) = −a + 5 ⇒ 1 + k(ω + ω̄) + k² = −a + 5 ⇒ 1 − k + k² = −a + 5 …(B)
(A) + (B)×2 で a を消去します。(A) は 2k − 2a = 3、(B)×2 は 2 − 2k + 2k² + 2a = 10。足すと
1 + 2k² = 12 ⇔ k² = 11/2、k > 0 より k = √(11/2) = √22/2
(A) より a = k − 3/2。
実数係数の方程式では虚数解は必ず共役とペアで現れる — この事実を使えば、2つの解が同時に手に入り、解と係数の関係が使えます。
〔2〕(2) 等差数列・等比数列の総合
等差数列 {an} の一般項
初項 a、公差 d とすると、条件(初項から第2項までの和が7、第1・第3・第5項の和が24)より
2a + d = 7、3a + 6d = 24(後者は a + 2d = 8)
d = 7 − 2a を代入して a + 14 − 4a = 8、−3a = −6、a = 2、d = 3。
分母の和を有理化して和を求める
Σk=1n 1/(√ak+1 + √ak) を考えます。ak = 3k − 1、ak+1 = 3k + 2 なので
1/(√(3k+2) + √(3k−1)) × (√(3k+2) − √(3k−1))/(√(3k+2) − √(3k−1)) = (√(3k+2) − √(3k−1))/3
分母が (3k+2) − (3k−1) = 3 と定数になるのがポイントです。あとは望遠鏡的に打ち消し合います。
等比数列 {bn} と、Σakbk
初項 b、公比 r とすると、初項から第3項までの和が7、第6項までの和が63。
第6項までの和 = (b + br + br²) + r³(b + br + br²) = 7 + 7r³ = 63 より r³ = 8、r は実数なので r = 2。
b(1 + 2 + 4) = 7 より b = 1、したがって bn = 2n−1。
S = Σk=1n (3k − 1)·2k−1 は「(等差)×(等比)」型なので、S − 2S を計算するのが定石です。
S = 2·2⁰ + 5·2¹ + 8·2² + … + (3n−1)·2n−1
2S = 2·2¹ + 5·2² + … + (3n−4)·2n−1 + (3n−1)·2ⁿ
辺々引くと、差の項がすべて 3·2k にそろいます。
−S = 2 + 3(2¹ + 2² + … + 2n−1) − (3n−1)·2ⁿ = 2 + 6(2n−1 − 1) − (3n−1)·2ⁿ = −(3n−4)·2ⁿ − 4
検算:n = 1 なら a₁b₁ = 2·1 = 2。公式は (3−4)·2 + 4 = 2 で一致。n = 2 なら 2 + 5·2 = 12、公式は (6−4)·4 + 4 = 12 で一致します。n = 1, 2 で必ず検算する習慣をつけてください。
この年の学習ポイント
〔2〕(2) の3つのテーマ — 分母の有理化による望遠鏡和、(等差)×(等比)の和は公比倍して引く、等比数列の和は3項ずつくくる — はいずれも独立に頻出です。手順を覚えるだけでなく、「なぜその操作をすると簡単になるのか」(打ち消し合う形が作れるから)を意識してください。
関西学院大学2022年度は複数日程が実施されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
関西学院大学は数学だけでは決まりません。他科目の対策ページも用意しています。
- 関西学院大学 英語の対策——出題形式から逆算した解き方とオリジナル演習
- 関西学院大学 国語の対策——現代文・古文を型で崩す手順
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関西学院大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち2年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。
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