大学受験

関西大学 2014年度 過去問・解答

藤原進之介です。このページでは関西大学2014年度の数学過去問を解答・解説つきで無料公開しています。

今日の一問
とする。
の最大値と最小値、およびそのときの を求めよ。
——さて、どこから手をつける?
数強塾オリジナルの類題です。この年度の実際の入試問題ではありません。実際の問題と解答は、このページのPDFでご確認ください。

問題

解答

関西大学2014年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。

〔I〕対称式を経由して3次方程式に持ち込む

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正の実数 x, y, z が x² + y² + z² = 42 と (x−y)² + (y−z)² + (z−x)² = 26 を満たし、x < y < z とします。

①②③ xy + yz + zx を求める

第2式を展開します。

(x−y)² + (y−z)² + (z−x)² = 2(x² + y² + z²) − 2(xy + yz + zx)

係数は x² 側が 2、積の側が −2 です。x² + y² + z² = 42 を代入すると

2·42 − 2(xy + yz + zx) = 26 ⇔ xy + yz + zx = 29

④⑤ x + y + z を求める

(x + y + z)² = (x² + y² + z²) + 2(xy + yz + zx) = 42 + 2·29 = 100

x, y, z はすべて正なので x + y + z > 0、したがって x + y + z = 10

2乗して 100 が出たとき、−10 を捨てる根拠が「x, y, z がすべて正」であることを必ず書いてください。条件を使い切る意識が採点で効きます。

⑥⑦ 3次方程式を作って解く

x, y, z を解にもつ3次方程式は、解と係数の関係を逆向きに使って作れます。

(t − x)(t − y)(t − z) = t³ − (x+y+z)t² + (xy+yz+zx)t − xyz

ここで xyz の値が必要ですが、これは問題文で与えられているか、あるいは定数項として与えられます。結果として

t³ − 10t² + 29t − 20 = 0

t = 1 を代入すると 1 − 10 + 29 − 20 = 0 なので、因数定理より (t − 1) で割り切れます。

t³ − 10t² + 29t − 20 = (t − 1)(t² − 9t + 20) = (t − 1)(t − 4)(t − 5)

解は 1, 4, 5 で、x < y < z の条件から

答 (x, y, z) = (1, 4, 5)

検算:1 + 4 + 5 = 10、1·4 + 4·5 + 5·1 = 29、1² + 4² + 5² = 42。すべて条件に合致します。3つの基本対称式が分かれば3数は3次方程式の解として復元できる — この流れは対称式の問題の最終手段です。

〔II〕三角形の面積と、相似比を使った等比数列

AB = √5、AC = 2√5、BC = √13 の三角形ABCについて考えます。

①②③ 三角形ABCの面積

余弦定理より

cosA = (AB² + AC² − BC²)/(2·AB·AC) = (5 + 20 − 13)/(2·√5·2√5) = 12/20 = 3/5

0 < A < π より sinA > 0 なので sinA = √(1 − 9/25) = 4/5

面積 = (1/2)·√5·2√5·(4/5) = (1/2)·10·(4/5) = 4

④⑤ 相似な三角形の面積

各辺が三角形ABCの 2n−1 倍である三角形を Tn、その面積を Sn とします。

相似比が 1 : 2n−1 なので面積比は 1² : (2n−1)²。したがって

4 : Sn = 1 : 4n−1 ⇒ Sn = 4·4n−1 = 4ⁿ = 22n

T₂ の面積は S₂ = 4² = 16。また log₂Sn = 2n です。

相似比 k のとき、長さは k 倍、面積は k² 倍、体積は k³ 倍。ここを間違えて Sn = 4·2n−1 としてしまう答案が非常に多い箇所です。

⑥ 面積の総和

S = S₁ + S₂ + … + Sn = Σk=1n 4k。初項4・公比4の等比数列の和なので

S = 4(4ⁿ − 1)/(4 − 1) = (4/3)(4ⁿ − 1)

⑦ S > 2²⁶ となる最小の n

(4/3)(4ⁿ − 1) > 2²⁶ ⇔ 4ⁿ − 1 > 3·2²⁴ ⇔ 4ⁿ > 3·2²⁴ + 1 = 3·4¹² + 1

左辺は n について単調増加なので、境目を挟む2つを直接比べます。

n = 12:4¹² − (3·4¹² + 1) = −2·4¹² − 1 < 0(不成立)

n = 13:4¹³ − (3·4¹² + 1) = 4·4¹² − 3·4¹² − 1 = 4¹² − 1 > 0(成立)

答 n = 13

対数をとって log₄(3·4¹² + 1) を評価してもよいのですが、4ⁿ を 4¹² でくくって差の符号を見るほうが暗算で確実です。指数の底がそろっているときは対数を使わずに済むことが多いと覚えておいてください。

〔III〕(1) 境界を3つに分けて、像を追う

O(0,0)、A(1,0)、B(1,1) を頂点とする三角形の周上を点 P(x, y) が動きます。p = x + y、q = y としたとき、点 (p, q) が描く図形を求めます。

周を3つの線分に分けて、それぞれで p と q の関係を出します。

[1] P が線分OA上を動くとき

y = 0、0 ≦ x ≦ 1。よって p = x、q = 0。

q = 0、0 ≦ p ≦ 1(pq平面の x 軸上の線分)

[2] P が線分AB上を動くとき

x = 1、0 ≦ y ≦ 1。よって p = y + 1、q = y。y = p − 1 を代入して

q = p − 1、1 ≦ p ≦ 2

[3] P が線分BO上を動くとき

この線分は y = x(0 ≦ x ≦ 1)なので p = 2x、q = x。x = p/2 を代入して

q = p/2、0 ≦ p ≦ 2

以上より、点 (p, q) は 3点 (0, 0)、(1, 0)、(2, 1) を頂点とする三角形の周を描きます。

変換後の図形を求める問題では、もとの図形を「1本の式で書ける部分」に分割してから、部分ごとに像を出すのが基本手順です。頂点 O(0,0)、A(1,0)、B(1,1) が (0,0)、(1,0)、(2,1) に移ることを先に確認しておくと、答えの形を予測しながら計算できます。

この年の学習ポイント

〔I〕は対称式の総合問題です。基本対称式(和・2つずつの積の和・3つの積)がそろえば、3次方程式の解として3数が求まるという道筋を、手順として身につけてください。

〔II〕は「相似比の2乗が面積比」という中学レベルの知識が土台で、そこに等比数列の和と指数不等式が乗っています。難しく見える問題ほど、土台は基本事項であることが多いです。

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関西大学の数学の過去問は30年度ぶんを公開しています。そのうち3年度は全問の解答解説つきです(「解説」の印がついた年度)。志望校の傾向は1年だけでは見えないので、最低でも3年ぶんを続けて解くことをおすすめします。

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