藤原進之介です。このページでは東京理科大学2017年度の理科過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
東京理科大学 2017年度 数学 全問解説【数強塾オリジナル】
(1) 極値の条件から3次関数を決定
f(x) が x = 1, 4 で極値をとるので、f′(x) = 0 の実数解が x = 1, 4。実数 a(≠0), b を用いて
f′(x) = a(x−1)(x−4) とおけます。
これを積分して f(x) = a{x³/3 − (5/2)x² + 4x} + b。
問題の条件(f(0) と f″(0) の値)から a, b を決めると b = 2、−5a = −30 より a = 6。
「x = α, β で極値」→ f′(x) = a(x−α)(x−β) と置くのが最短。展開してから係数比較するより速く、確実です。
(2) 3次関数が極値をもつ条件
g(x) = x³ − ax² + 4x − 3 が極値をもつのは、g′(x) = 3x² − 2ax + 4 = 0 が異なる2つの実数解をもつときです。
判別式より (−2a)² − 4·3·4 > 0、すなわち a² − 12 > 0 で |a| > 2√3。
逆に a > 0 で g′(x) = 0 の解がただ1つになるのは重解のとき、a = 2√3。このとき
3x² − 4√3x + 4 = (√3x − 2)² = 0 → x = 2/√3
(3) 部分積分
18∫x² log x dx を計算します。log を微分する側に回すのが定石です。
= 18[(x³/3) log x] − 18∫(x³/3)·(1/x) dx
= 6x³ log x − 6∫x² dx = 6x³ log x − 2x³ + C
(4) 絶対値つき定積分と場合分け
f(x) = 3∫xx+3 |(t−3)² − 4| dt を考えます。
まず y = (t−3)² − 4 のグラフを描くと、t = 1, 5 で x 軸と交わり、その間が負です。積分区間 [x, x+3](幅3)がこの負の区間とどう重なるかで場合分けします。
[1] 0 < x ≦ 2 のとき
区間全体が 1 ≦ t ≦ 5 に含まれるので、被積分関数は全区間で負。マイナスをつけて外すと
f(x) = 3∫xx+3{−(t−3)²+4}dt = −x² + 12x
[2] x > 2 のとき
区間の途中 t = 5 で符号が変わるため、積分を2つに分割します。
f(x) = 3∫x5{−(t−3)²+4}dt + 3∫5x+3{(t−3)²−4}dt = x² − 12x + 32
場合分けの境目は「区間の右端 x+3 が符号変化点 5 を超えるか」で決まります。x+3 = 5 より x = 2 が境界です。
(5) 群数列
1, 1/5, 1/5, 5, 5², 5², 5³, /5, 5³, 5⁴, … を、第 n 群に n 個含まれるように分けます。第 n 群は初項が1、公比5の等比数列です。
(a) 第40項がどの群の何番目か
第 n 群までの項数は an = Σk = n(n+1)/2。
n = 8 で 36、n = 9 で 45 なので、第40項は 第9群の第4項。
(b) 第777項
n = 38 で 741、n = 39 で 780。よって第777項は 第39群に属します。
第38群までが741項、1つの群では1つずつ増えるので、初項から数えて第777項は第39群の第36項にあたります。
(c) 部分和が1000を超える最小の n
第 n 群の和を Tn とすると、初項1・公比5・項数 n の等比数列の和なので
Tn = (5n−1)/4
群の和を累積した Un を計算すると次のようになります。
| n | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| an | 1 | 3 | 6 | 10 | 15 | 21 |
| Tn | 1 | 6 | 31 | 156 | 781 | 3906 |
| Un | 1 | 7 | 38 | 194 | 975 | 4881 |
S15 = U₅ = 975 と分かるので、ここから1項ずつ足していきます。
S16 = 975 + 1 = 976、S17 = 976 + 5 = 981、S18 = 981 + 25 = 1006
Sn は単調増加なので、Sn ≧ 1000 を満たす最小の n は
群数列は「第 n 群までの累積項数」と「累積和」の2つの表を作るのが確実です。公式で一気に解こうとすると、群の境目でずれます。
この年度の総評と対策
小問5題で分野が大きく散る構成でした。
- (1)(2) 3次関数の極値 ── f′ を因数分解形で置くのが鍵
- (3) 部分積分 ── log は微分側へ
- (4) 絶対値つき定積分 ── 区間の右端が符号変化点を超えるかで場合分け
- (5) 群数列 ── 累積項数と累積和の2表で追う
(1)〜(3) は確実に取りたい標準問題で、差がつくのは (4)(5) です。とくに (5) は計算量が多く、試験時間内での取捨選択が現実的な戦略になります。東京理科大学は毎年この「幅広い分野×標準〜やや難」の形式なので、苦手分野を作らないことが最大の対策です。
※本記事の解答・解説は数強塾が独自に作成したものです。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。
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