藤原進之介です。このページでは東京理科大学2015年度の理科過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
東京理科大学 2015年度 数学 全問解説【数強塾オリジナル】
(1) 楕円と軌跡
(a) 焦点から b を決める
楕円 E : x²/4 + y²/b² = 1 の焦点が x 軸上にあるので 0 < b² < 4。焦点距離が1なので
√(4−b²) = 1 → 4 − b² = 1 → b = √3
(b) 直線と楕円の交点
A(−1, 0)、C(0, 1) を通る直線は y = x + 1。楕円の式に代入して y を消去すると
x²/4 + (x+1)²/3 = 1 → 7x² + 8x − 8 = 0
解の公式より x = (−4 ± 6√2)/7。x₀ > 0 の条件から
(c) 軌跡 ── 楕円の定義を使う
ここが本問の山場です。楕円上の点から2焦点までの距離の和は長軸の長さに等しいので
PA + PB = 4
3点 A, C, P が一直線上にあることから PC = PA − AC = PA − √2。したがって
PB + PC = (PA − √2) + PB = 4 − √2
次に QB + QC = 4−√2 を満たす点 Q(x, y) の軌跡を求めます。B(1, 0)、C(0, 1) なので
√((x−1)²+y²) = 4−√2 − √(x²+(y−1)²)
両辺が正であることを確認してから2乗して整理すると
(4−√2)√(x²+(y−1)²) = x − y + 9 − 4√2 ……①
さらに2乗して整理すれば、Q の軌跡は B, C を焦点とする楕円になります。
「距離の和が一定」と見えたら座標計算より先に楕円の定義を疑う。PA+PB=4 を使えば、交点の座標を求めずに答えが出ます。
(2) 放物線の面積と回転体の体積の最小化
C : y = −(1/(k−2))x² + … という k を含む放物線を考えます(k > 2)。
(b) 面積 S の最小値
S を k の関数として表し、微分します。
dS/dk = {3k²(k−2) − k³} / {6(k−2)²} = (2k³ − 6k²) / {6(k−2)²} = k²(k−3) / {3(k−2)²}
分母は正、k² も正なので、符号は (k−3) だけで決まります。
| k | (2) | … | 3 | … |
|---|---|---|---|---|
| dS/dk | − | 0 | + | |
| S | ↘ | 9/2 | ↗ |
(c) 回転体の体積 V の最小値
放物線 C の軸は x = k/2。y 軸まわりに回転させるため、まず軸を y 軸に合わせて平行移動します。
C′ : y = −(1/(k−2))x² + k²/(4(k−2))
x² について解くと x² = −(k−2)y + k²/4。バウムクーヘンではなくy について積分します。
V = π∫₀^{k²/(4(k−2))} x² dy = πk⁴ / {32(k−2)}
これを k で微分すると
dV/dk = {4k³(k−2) − k⁴} / {32(k−2)²} · π = k³(3k−8) / {32(k−2)²} · π
符号は (3k−8) で決まり、k = 8/3 で極小かつ最小。
y 軸回転は軸を y 軸に平行移動してから x² を y の式で表すのが定石。回転軸と放物線の軸がずれたまま計算しようとすると破綻します。
この年度の総評と対策
2題とも「定義や標準手順に持ち込めば計算が激減する」設計でした。
- (1)(c) 距離の和 → 楕円の定義で座標計算を回避
- (2)(c) y 軸回転 → 軸を合わせてから x² = (y の式) へ
また(2)は面積・体積とも分数関数を k で微分する必要があり、商の微分法を正確に処理できるかが問われます。分子を整理すると k²(k−3)、k³(3k−8) ときれいに因数分解できるので、途中で計算を諦めないことが重要です。
東京理科大学は、方針が見えても最後まで計算を完遂できるかで差がつく出題が続いています。文字を含んだ分数式の微分は、繰り返し練習しておく価値があります。
※本記事の解答・解説は数強塾が独自に作成したものです。問題文の引用は解法の説明に必要な最小限にとどめています。掲載内容について権利者の方からご連絡がある場合は、お問い合わせより速やかに対応いたします。
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