藤原進之介です。このページでは東京理科大学2005年度の理科過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
東京理科大学2005年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している解答PDFと照合済みです。
[3] 極大・極小の間隔と、相加相乗平均
α > 0 として、3次関数
f(x) = 3x³ − 3(α − 1/α)x² − 4x + (定数)
を考えます(導関数が下の形になるように定められています)。f(x) が極大となる x を p、極小となる x を q とします。
(1) p, q を α で表す
導関数は
f'(x) = 9x² − 6(α − 1/α)x − 4
これは因数分解できます。
f'(x) = (3x − 2α)(3x + 2/α)
展開して確認:(3x − 2α)(3x + 2/α) = 9x² + 6x/α − 6αx − 4 = 9x² − 6(α − 1/α)x − 4 ✓ 定数項が α によらず −4 になるのは、2α × (2/α) = 4 だからです。
f'(x) = 0 の解は x = 2α/3 と x = −2/(3α)。α > 0 なので
−2/(3α) < 0 < 2α/3
| x | … | −2/(3α) | … | 2α/3 | … |
|---|---|---|---|---|---|
| f'(x) | + | 0 | − | 0 | + |
| f(x) | 増加 | 極大 | 減少 | 極小 | 増加 |
(2) q − p の最小値
q − p = 2α/3 + 2/(3α)
2α/3 > 0、2/(3α) > 0 なので相加平均・相乗平均の関係より
2α/3 + 2/(3α) ≧ 2√{(2α/3)(2/(3α))} = 2√(4/9) = 4/3
等号成立は 2α/3 = 2/(3α)、すなわち α² = 1。α > 0 より α = 1。
(3) f(q) − f(p) を α で表す
定積分で一気に計算します。f’ の因数分解を使うと
f(q) − f(p) = ∫pq f'(x)dx = ∫pq 3(x − p)·3(x − q)dx = 9∫pq(x − p)(x − q)dx
6分の1公式より ∫pq(x−p)(x−q)dx = −(1/6)(q − p)³ なので
f(q) − f(p) = −(9/6)(q − p)³ = −(3/2)(q − p)³
ここで q − p = (2/3)(α + 1/α) と書けるので
= −(3/2) × (8/27)(α + 1/α)³
3次関数の極大値と極小値の差は、(極値を与える2点の距離)³ に比例するという一般的な性質があります。ここではその比例定数が −3/2(3次の係数 3 の場合)になっています。
(4) {f(q) − f(p)}/(q − p) = −3 となる α
これは「極大点と極小点を結ぶ直線の傾きが −3」という条件です。
分子 −(4/9)(α + 1/α)³、分母 (2/3)(α + 1/α) を割ると (α + 1/α) が2次分だけ残ります。
{f(q) − f(p)}/(q − p) = −(4/9) × (3/2) × (α + 1/α)² = −(2/3)(α + 1/α)²
これが −3 に等しいので
(α + 1/α)² = 9/2 ⇔ α + 1/α = 3/√2(α > 0 より正のほう)
両辺に α を掛けて α² − (3/√2)α + 1 = 0。
解の積が 1、和が 3/√2 なので、1/√2 と √2 が候補です。実際 1/√2 + √2 = (1 + 2)/√2 = 3/√2 ✓、(1/√2)(√2) = 1 ✓
(α − 1/√2)(α − √2) = 0、どちらも正なので適します。
2つの解が互いに逆数になっているのは自然です。α + 1/α という式は α と 1/α を入れ替えても変わらない(対称)ので、α が解なら 1/α も解になります。
この年の学習ポイント
この問題の背骨は α + 1/α という1つの量です。q − p も、f(q) − f(p) も、その比も、すべてこの量だけで書けてしまいます。
(2) の相加相乗、(4) の逆数の対称性 — どちらも α + 1/α という形が持つ性質から出てきます。問題の中に繰り返し現れる塊を1つの文字と見るという視点を持つと、見通しが一気によくなります。
また (3) で「極値の差は定積分で求める」という手法も重要です。f(q) と f(p) をそれぞれ計算して引くより、∫f'(x)dx として6分の1公式に持ち込むほうがはるかに速く、計算ミスも減ります。
東京理科大学2005年度は学部・日程ごとに複数の問題が出題されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。
SUCCESS STORY
この過去問で合格した先輩がいます
【詳細掲載準備中】この大学の合格者事例は、イニシャル・出身高校・指導開始時期・成績の変化を個人情報に配慮して整理のうえ掲載します。
過去問は「解く」だけでは伸びません。どこで落としたか、なぜ落としたかをプロ講師が一対一で分析し、あなた専用の対策に変えます。
※成績の伸びは個人の学習状況により異なります。指導事例をもっと見る

