藤原進之介です。このページでは東京理科大学2012年度の理科過去問を解答・解説つきで無料公開しています。
問題
解答
東京理科大学2012年度の数学について、解答と解説を掲載します。数値はすべて当塾で独立に検算し、公開している全問を独立に検算しています。
[1](1) 2回取り出したボールの番号の差
1から9までの番号がついた9個のボールから1個取り出して番号を見て戻す、という試行を2回行います。全体は 9 × 9 = 81 通りです。
(i) 番号の差が0となる確率
2回とも同じ番号なので 9 通り。
(ii) 番号の差が1となる確率
1回目の番号が端(1 または 9)かどうかで場合分けします。
(ア) 1回目が 1 または 9:差が1になる相手はそれぞれ1つだけ(1に対して2、9に対して8)。2 × 1 = 2 通り。
(イ) 1回目が 2〜8:相手は両隣の2つ。7 × 2 = 14 通り。
合計 16 通りなので 16/81。
差が1以下となる確率
「隣り合う番号」を数えるとき、端だけ隣が1つしかないことを見落とすと 9 × 2 = 18 としてしまいます。端と内部で場合分けするのが確実です。
[1](2) 3直線が作る三角形の面積
t > 1 として、3つの直線
l₁ : y = tx、l₂ : y = (1/t)x − t、l₃ : y = −(1/t)x + t
を考えます。l₂ と l₃ はどちらも y = 0 のとき x = t² となるので、2直線は x 軸上の点 (t², 0) で交わります。
交点の座標
l₁ と l₃:tx = −(1/t)x + t ⇔ x(t + 1/t) = t ⇔ x·(t² + 1)/t = t
x = t²/(t² + 1)、y = t³/(t² + 1)
l₁ と l₂:tx = (1/t)x − t ⇔ x(t − 1/t) = −t ⇔ x·(t² − 1)/t = −t
x = −t²/(t² − 1)、y = −t³/(t² − 1)
t > 1 なので t² − 1 > 0、つまりこの交点は第3象限にあります。
2つの三角形の面積
どちらの三角形も、原点 O と点 (t², 0) を結ぶ線分(長さ t²)を底辺とみなせます。高さは残る頂点の y 座標の絶対値です。
S₁(t) = (1/2)·t²·{t³/(t²+1)} = t⁵/{2(t² + 1)}
S₂(t) = (1/2)·t²·{t³/(t² − 1)} = t⁵/{2(t² − 1)}
(a) S₂(t) = 2S₁(t) となる t
t⁵ と 1/2 が両辺で約分されるので
1/(t² − 1) = 2/(t² + 1) ⇔ t² + 1 = 2(t² − 1) ⇔ t² = 3
t > 1 なので
(b) S(t) = S₁(t) + S₂(t)
S(t) = (t⁵/2){1/(t² + 1) + 1/(t² − 1)}
括弧の中を通分すると {(t² − 1) + (t² + 1)}/{(t²+1)(t²−1)} = 2t²/(t⁴ − 1) なので
分母が (t²+1)(t²−1) = t⁴ − 1 ときれいにまとまるのが要点です。和分の形は通分してから約分すると、途中の t⁵ や 2 が自然に消えます。
この年の学習ポイント
(2) は式が複雑に見えますが、「l₂ と l₃ が x 軸上の同じ点を通る」という一点に気づけば、2つの三角形が共通の底辺をもつことが分かり、あとは高さ(=交点の y 座標)を求めるだけになります。
座標幾何では、共通の辺・共通の角を先に探すことで計算量が激減します。3本の直線が与えられたら、まず「どの2本が特別な関係にあるか」を確認してください。
東京理科大学2012年度は学部・日程ごとに複数の問題が出題されています。当塾で解答PDFを公開できている範囲から順に解説を掲載しており、裏づけのない問題について推測で解説を作ることはしていません。

